台風13号に続きダブル熱帯低気圧が発生へ、今週後半にかけての動向に要注意
台風13号は真っすぐ中国大陸へ
強い台風13号は、昨夜14日(土)奄美大島付近を通過し、東シナ海を北西に進んでいます。今後も真っすぐ西寄りに進み、あす16日(月)には中国大陸へ上陸する見込みです。台風は離れていっても、本州付近ではこれから”遠隔豪雨”によって大雨となる所もありますので、まだまだ油断できません。
台風13号の”遠隔豪雨”に警戒
雨雲の様子をみると、台風13号本体の活発な雨雲は、すでに奄美地方を通過し、ほぼ東シナ海へ抜けました。ところが、台風13号の東側に広がる際立った暖湿流が西日本を中心に本州付近にも流れ込んでいて、この行きつく先の秋雨前線の活動もかなり活発となっている状態です。この秋雨前線は、きょう15日(日)からあす16日(月)にかけて、北陸や関東北部付近に南下し、ほぼ停滞する見込みです。
このように、台風13号の活発な雨雲は遠く離れますが、その際立った暖湿流の影響で、台風から遠く離れた場所で雨雲が発達する予想で、いわゆる”遠隔豪雨”に警戒が必要です。特にきょう15日(日)は東北から九州にかけての広範囲で警報級の大雨となるおそれがあり、土砂災害、低い土地の浸水などに、十分ご注意ください。
新たなダブル熱帯低気圧が発生へ
あす16日(月)敬老の日の午後9時の予想天気図をみると、台風13号は中国大陸へ上陸し、1の熱帯低気圧に衰えます。一方で、日本のはるか南海上に、2と3の新たなダブル熱帯低気圧が発生する見込みです。このうち3の熱帯低気圧の方が早めに日本の南へ北上する計算が多く、その後、2の熱帯低気圧が発達して、沖縄方面へ北上するような計算が目立っています。
今週末にかけて南西諸島や本州付近に影響も
参考までに、上図は日本のアンサンブル予報の一部を抜粋したものです。3の熱帯低気圧は、やや足早に18日(水)から19日(木)頃にかけて、日本の南から西日本方面へと到達する予想です。台風に変わる計算もみられます。
一方、2の熱帯低気圧はフィリピンの東付近でじわじわ発達し、台風とみられるような勢力で、20日(金)にかけて、沖縄付近へ北上する計算です。その頃には、本州付近で秋雨前線が顕在化し、活動が活発となる予想ともなっています。
この計算は2の熱帯低気圧が強めに発達し、沖縄方面へと北上する計算の一部を抜粋したものですが、諸外国を含めて、上図のような傾向は、比較的多くみられます。とはいえ、まだまだ不確実性がかなり大きな状態ですから、今後も最新情報にご注意ください。