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PGAツアー選手理事らとPIFのルマイヤン会長が、ついに初会合する!?討議の内容は!? #ゴルフ

舩越園子ゴルフジャーナリスト/武蔵丘短期大学・客員教授
(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

PGAツアーのお膝元である米フロリダ州ポンテベドラビーチのTPCソーグラスでは、「第5のメジャー」プレーヤーズ選手権が進行中だが、その背後では、戦いとは別の動きが活発化している。

開幕前の3月12日、会見に臨んだPGAツアーのジェイ・モナハン会長は、リブゴルフを支援しているサウジアラビアの政府系ファンド「PIF(パブリック・インベストメント・ファンド)」との交渉は「継続中だ」「加速している」「近いうちに、いい結論が得られる」などと語ったが、それからわずか数日後、PGAツアーの理事たちとPIFのヤセル・ルマイヤン会長との初会合が秘かに予定されていることがわかった。米ゴルフウィーク誌の第一報を受け、米メディアが次々に報じている。

会合が予定されているのは、大会終了の翌日の3月18日(月曜日)。TPCソーグラスの近郊で開催されると見られている。

会合に臨むのは、PGAツアーの選手理事を務めるタイガー・ウッズ、パトリック・カントレー、ジョーダン・スピースら6名のうちの代表数名、あるいは6名全員が参加する可能性もある。

ちなみに、今年のプレーヤーズ選手権には6名の理事のうちの5名が出場しており、TPCソーグラスに姿がない理事はウッズのみである。

しかし、PGAツアー選手理事とルマイヤン会長との直接の初会合となれば、選手理事の中で中心的な存在であるウッズが大急ぎで駆けつける可能性は、きわめて高い。

注目されているのは、この会合でPGAツアーの選手理事とPIFのルマイヤン会長が、どんな話をするのかという点である。

PGAツアーは今年1月末に、米コンソーシアムのSSG(ストラテジック・スポーツ・グループ)とパートナーシップを結び、SSGから最大30億ドルの投資を得て、営利法人「PGAツアー・エンタープライズ」を創設することを、すでに高らかに発表。

PGAツアーの選手理事6名はいずれも、このPGAツアー・エンタープライズの役員を兼務することが決まっている。

そして、理事の1人であるスピースは「もはやPIFからの追加投資が必要だとは思わない」と言い切り、交渉の輪からPIFを除外したいと考えている様子だ。

一方、選手理事を自らの意思で辞任したローリー・マキロイは、かつてはアンチ・リブゴルフの急先鋒だったが、昨今はPIFやリブゴルフに歩み寄る姿勢を打ち出し、「リブゴルフ選手がPGAツアーに戻ってくることを歓迎する」。

そんなふうに、PIFに対する見方や考え方は、PGAツアー選手の中でも大きく異なっている。

そのギャップ、その温度差を埋めることはできるのか?それとも「埋める」のではなく、PIFとの交渉を「やめる」べきなのか?

そうした疑問点、不明点の答えを見出すために、選手理事らはルマイヤン会長との初会合に臨み、最善の道を探ることになる。

米ゴルフ界、そして世界のゴルフ界が、その成り行きに目を凝らしている。

ゴルフジャーナリスト/武蔵丘短期大学・客員教授

東京都出身。早稲田大学政経学部卒業。百貨店、広告代理店勤務を経て1989年に独立。1993年渡米後、25年間、在米ゴルフジャーナリストとして米ツアー選手と直に接しながら米国ゴルフの魅力を発信。選手のヒューマンな一面を独特の表現で綴る“舩越節”には根強いファンが多い。2019年からは日本が拠点。ゴルフジャーナリストとして多数の連載を持ち、執筆を続ける一方で、テレビ、ラジオ、講演、武蔵丘短期大学客員教授など活動範囲を広げている。ラジオ番組「舩越園子のゴルフコラム」四国放送、栃木放送、新潟放送、長崎放送などでネット中。GTPA(日本ゴルフトーナメント振興協会)理事。著書訳書多数。

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