Yahoo!ニュース

星野陸也、欧州ポイントランクのトップ10入りで来季のPGAツアー出場資格獲得 #ゴルフ

舩越園子ゴルフジャーナリスト/武蔵丘短期大学・客員教授
(写真:アフロ)

今季、欧州のDPワールドツアーに本格参戦している星野陸也(28歳)が、2025年のPGAツアー出場資格を獲得した。

DPワールドツアーでは、シーズン最終戦のDPワールドツアー選手権終了後、同ツアーのポイントレースであるレース・トゥ・ドバイの最終ランキングでトップ10に入った選手に来季のPGAツアー出場資格が付与される制度を実施している。そのトップ10は、すでにPGAツアーの出場資格を得ている「有資格者を除いたトップ10」という但し書きが付いている。

今週の最終戦、DPワールドツアー選手権を迎えた段階では、星野のポイントランクは13位で、有資格者を除いたランクは8位だった。PGAツアーへの切符獲得は目前だったが、熾烈なレースだけに、まだまだ気を抜けない状況でもあった。

そして、最終戦で28位タイになった星野の最終のポイントランクは16位へ後退したが、有資格者を除いたランクでは9位となり、トップ10以内をぎりぎりで死守。来季は主戦場を欧州から米国へ移し、晴れてPGAツアー選手となって戦うことになる。

日本から欧州へ、欧州から米国へとつながるこの制度は、昨季から実施され、日本の久常涼は、この道を通って今季のPGAツアーへと昇格していった。

そして制度実施2年目を迎えている今季、今度は日本の星野陸也が同じ道を通ってPGAツアー出場資格を手に入れた。

今季の星野は、シーズン序盤に1勝を挙げ、その後は勝利から遠ざかったものの、執拗な粘りを見せ、ポイントレースの上位に食らいついてきた。欧州の地で身に付けた忍耐を最終戦でも活かし、掴みかけたPGAツアーへの切符を決して手放すまいと踏ん張った。

星野がこれほど我慢強い選手であることは、これまで日本で戦っていた彼からは、あまり伝わっては来なかったように思う。

異国の地で、孤独なサバイバル合戦を経験したことで、星野は変わったのではないか。欧州や世界を転戦する環境が星野を強く育て、成長させたのではないかと思えてならない。

欧州で経由で米国に辿り着いた2人目の日本人選手、星野に「おめでとう」の一言を贈りたい。

ゴルフジャーナリスト/武蔵丘短期大学・客員教授

東京都出身。早稲田大学政経学部卒業。百貨店、広告代理店勤務を経て1989年に独立。1993年渡米後、25年間、在米ゴルフジャーナリストとして米ツアー選手と直に接しながら米国ゴルフの魅力を発信。選手のヒューマンな一面を独特の表現で綴る“舩越節”には根強いファンが多い。2019年からは日本が拠点。ゴルフジャーナリストとして多数の連載を持ち、執筆を続ける一方で、テレビ、ラジオ、講演、武蔵丘短期大学客員教授など活動範囲を広げている。ラジオ番組「舩越園子のゴルフコラム」四国放送、栃木放送、新潟放送、長崎放送などでネット中。GTPA(日本ゴルフトーナメント振興協会)理事。著書訳書多数。

舩越園子のゴルフここだけの話

税込550円/月初月無料投稿頻度:週2回程度(不定期)

米国ゴルフ取材歴20年超の在米ゴルフジャーナリストならではの見方や意見、解説や感想、既存のメディアでは書かないことがら、書けないことがら、記事化には満たない事象の小さな芽も含めて、舩越園子がランダムに発信するブログ的、随筆風コラム。ときにはゴルフ界にとどまらず、アメリカの何かについて発信することもある柔軟性とエクスクルーシブ性に富む新形態の発信です。

※すでに購入済みの方はログインしてください。

※ご購入や初月無料の適用には条件がございます。購入についての注意事項を必ずお読みいただき、同意の上ご購入ください。欧州経済領域(EEA)およびイギリスから購入や閲覧ができませんのでご注意ください。

舩越園子の最近の記事