なぜ?Appleは これ見よがしなロゴ を #AirPodsMAX につけなかったのか?
AirPods MAX が2020年12月18日(金)に日本で発売(米国では12月15日)となる…。ウェブサイトだけではなく、一足先にメディア用のモニター貸し出し機を装着した画像が多く掲載されるようになった…
林信行さんのtwitter
本田雅一さんのYouTube
山本敦さんのマイナビニュース
https://news.mynavi.jp/article/20201215-1591086/
男性の右向き写真で感じるのが、かなり大きく良い意味でのレトロさも感じるデザインだ。しかしだ…。なにか物足らない気がしてしかたがない…。
そう、約7万円(税別6万1,800円、税込み6万7,980円)もするヘッドフォンなのに、『Apple』らしさを感じることができないのだ。せめてひと目でわかる、これ見よがしなくらいのロゴを入れればよかったのではないだろうか?
■ひと目でわかるAppleらしさのデザインが存在しない!
これまで、Appleのイヤフォンは、ひと目でわかるデザインで象徴的だった。
iPodに付属するイヤフォンは、カラーは、黒ばかり存在する中で、白色一色ということで、iPodを聞いている人は、イヤフォンのカラーでわかる存在であった。
『耳からうどん』がでていると、揶揄された初代『AirPods』も白色のカラーで、ひと目で『Apple』製品ということが認識できた…。
そして、今回のAirPodsシリーズの最上級のフラッグシップモデルの『AirPods MAX』だが、どこを見ても、Apple製品と認識できるメタファーが少ない…。当部のメッシュや、デジタルクラウンなど、よく見れば…はあるが…。普通に、これが7万円もするAppleのヘッドフォンとは判断しにくいのだ。
まずは、Appleのヘッドフォンとしては、圧倒的な『白色』をモチーフにするか、ロゴをさりげなくいれるべきではなかっただろうか?
■なぜ?Appleは、ひと目でわかるこれ見よがしのロゴを入れなかったのか?
たとえば、筆者ならば、これくらいのこれ見よがしな『Apple』のロゴを入れてくれれば、7万円のうち5万円くらいの価値は認めたくなった…。これはかなり目立つ。ここまでの入れ方でなくても、MacBookシリーズのような刻印レベルでもよかったはずだ…。
もしくは、さりげなく、アーム部分にさり気なく小さくいれる刻印レベルでもあれば、大げさでなく、よく見ると『Apple』というのが、日本人では受けそうに感じた。
また、低電力を持続させる為のケースをわざわざ作るよりも、電源をスリープさせるボタンをつけてくれたほうが良いとおもった『ブラ型のケース』。
こちらも『ロゴ』があったほうが落ち着く。というか…所有欲を満たしてくれる(笑)。
■かつての『iPod』のような鏡面磨きのヘッドフォンの外観は…?
http://color-metals.com/
かつての音楽プレーヤーの『iPod』のように新潟県の燕三条の職人さんの手による削り出しのステンレス『鏡面磨き』のような、外側をミラー仕上げにして、ヘッドフォンが、外観の風景が反射されるようなデザインでも可能だったはずだ。重量を無視するとだが…。かなり、目立つことだろう。
こうやって考えると、ひと目で、どこのブランドなのかのわからないデザインを、Appleは長い歴史の中で、してこなかったのがひとつの特徴ともいえる…。
■スタバにおけるMacBookAir族のロゴに対する嫌悪か?
https://4knn.tv/macbookair-a-starbucks-who-is-cool-too/
かつてのスターバックスなどでよく見た光景…。MacBookAirの光るロゴで作業中のMacBookAir族の皆さん。沢山の人の行列で店内に入れないにもかかわらず、長時間くつろいでおられます。こうなると、Appleロゴが、しかも光っているなんて機能は、すこし恥ずかしい印象さえ、抱きはじめた頃だった…。
Appleは、もうすでに『ロゴ』をひけらかす必要ではない時代だと考えているのかもしれない。
しかし、すでにApple『ロゴ』のないデザインのMacBookをデザインすると、世界最大の単一デザインによるコスト管理も実行できなくなるし、ロゴ無刻印のPCだとどこのPCなのか完全にわからなくなってしまうほど、Appleのデザインは模倣され続けてきている。
■逆さまロゴが当たり前だったノートPC時代
かつて、AppleのノートPCは、使う時には、他人から見ると、逆さまのロゴだった。長い間、それは当たり前であり、誰も気にしていなかった…。いや、誰もそこは問題にしていなかったのだ…。
しかし、現在、このようにApple元創業者の一人のスティーブ・ウォズニアックの写真をみると、かなり飯櫃であることがよくわかる時代となった。どうも落ち着かない。
■PCの背面にはじめて『ロゴ』をデザインしたコンピュータ『iMac』
故スティーブ・ジョブズが、AppleにNextが買収され返り咲いた時、初代iMacのボンダイブルーの背面にAppleロゴをはじめて配置したのだった。PCの背面にも、徹底的にこだわっていた。
「逆向きの状態でパソコンを開けるのは数秒間だけの自己修正される問題だが、逆さまになったロゴを眺めるのはずっと続く問題だ」とApple社の元上級ウェブアプリ技術者でマーケティングを担当していたジョー・モレノは語る。
■見えないところですら『シグニチャー・サイン』されていた初代Macintosh
かつて、スティーブ・ジョブズは、1985年の初代Macintosh128Kに、開発チームのサインをなんとケース内部に施したことがあるほどだ。見えないところへも開発者の精神を宿した。開発者のサインが施された初の電化製品でもあった。
■Apple初のヘッドフォンは、富裕層の証となるのか?
ある意味、今回のApple社 初のヘッドフォン『AirPods MAX』は、AirPodsシリーズカテゴリーの最上位機種という位置づけではあるが、Appleの『ロゴ』をあえてデザインとして配置しない『新カテゴリー』の製品をねらっているのかもしれない。
ある意味、『ブランド』としての価値の高さを『ロゴ』などで誇ったり顕示するのではなく、一目ではわからない、いや他人の目を全く意識しない、自分の為の『ブランド』であれば、他人に『ロゴ』を意識させないという、新たな人に見せない『ブランド』の価値となりそうと思えなくもない。
あと、一ヶ月もすれば、同じようなデザインの中国からの安物ヘッドフォン製品が大量に販売されることだろう。『Apple』を持つことは、すでにもうコモディティ化してしまっているので、価格を差別化し、Appleとわからなくすることで新たなブランドの価値を形成しようとしているのかもしれない。
安価な贋物が、世に溢れても富裕層はまったく困ることがない。偽物を絶対に持たないことが富裕層の暗黙の了解的な『価値』でもあるからだ。
『無刻印』というAppleの製品群が新たな富裕層の証となるのかもしれない。街中で、無刻印のAirPodsMAXを装着している人が、果たしてどのように、映るのだろうか?