Yahoo!ニュース

【土浦市】作り置きなし。1本でもできたてが味わえる!種類豊富な『菓子処さかぐち』のお団子を食べ比べ

コイケケイコ土浦在住ライター(土浦市)

甘いものが食べたいなと思っても「1個(本)ください」という勇気がもてず、スーパーやコンビニで甘いものを買って帰った、なんて経験ありませんか? おいしいものをちょっとだけ食べたい。そんな願いを叶えてくれるのが『菓子処さかぐち』です。9種類ある人気のお団子は、1本でも注文を受けてから作ってくれます。

子どもたちが集まる「中村南五丁目公民館」の目の前

荒川沖駅西口より車で約5分。公共機関を利用して訪れる場合は、荒川沖駅から霞ヶ浦医療センター行きのつちまるバスに乗車して約20分。「中村南五丁目公民館」で下車するとバス停の目の前にあります。

「中村南五丁目公民館」というバス停の名前からも分かるように、「菓子処さかぐち」は公民館の真向かいに位置しています。公民館には広場があって、遊具で遊んだり、サッカーなどを楽しむ子供たちの楽しげな笑い声が聞こえてきます。

「菓子処さかぐち」の店内は、ひっきりなしにお菓子を買い求めに訪れるお客様で賑わっています。日中は手土産やおやつタイムのお菓子を買いに、夕方は学校帰りの小学生や中学生、そして高校生の姿も。

一番人気は、味のバリエーションが豊富な「お団子」

「菓子処さかぐち」では、さまざまなお菓子をつくっていますが、中でもダントツの人気を誇っているのがお団子です。

お団子の定番であるこしあんやみたらしのほかに季節物の栗あん、ずんだあん、また七味、磯辺、おかか、マヨ焼き、ごまだれと他ではなかなかお目にかかることのない珍しいお団子も。

店主は、東京の名店で研鑚を積んだアイデア豊富な和菓子職人

「こんなの作ったら喜んでもらえるんじゃないかって作っていくうちに、団子だけで10種類近くになっちゃって(笑)。団子はもとより、和菓子の可能性は無限だから面白いよね」と話すのは「菓子処さかぐち」店主の坂口弘一さん。

坂口さんは2代目にあたり、先代のお父様が昭和21年(1976年)に和菓子の卸業「坂口菓子店」として創業したことに始まります。先代は弘一さんが20歳のころに他界され、「父の意向を継いで、また、和菓子の味を後世に繋げていきたい」という想いから、卸業から個人商店へと形を変えた「菓子処さかぐち」が誕生しました。

店を開業する前に弘一さんが修行していたのが、東京・虎ノ門にある老舗の和菓子店「岡埜榮泉(おかのえいせん)」です。和菓子作りの研鑚を積んで満を持しての開業です。

1本でも手間暇をかけることにこだわって

「菓子処さかぐち」のお団子の人気の秘密は、独特の食感にあります。通常お団子は上新粉を用いて作りますが、「菓子処さかぐち」は粉にする前の状態、つまり元となる米を炊くところから始めています。炊いた米を特殊な機械でぺったんぺったんとついて団子の生地を作ることで、強力な粘りと弾力が出てくるのです。

また、お団子自体は朝のうちに作っておいて、注文を受けてから仕上げるのが「菓子処さかぐち」のこだわりです。

「公民館で遊ぶ子どもたちがお小遣いで買いに来てくれるからね。出来立てを食べてほしいから1本でも10本でも同じように注文を受けてから焼いたり、餡を塗ったりするようにしてるんです」(坂口さん)

「菓子処さかぐち」のお団子は9種類ありますが、その中でも人気&おすすめのお団子がこちら。左からこしあん(100円)、おかか(100円)、マヨ焼き(120円)、みたらし(100円)です。

「おかか」は、注文を受けた後に特製の醤油ダレにくぐらせて焼き、かつお節をまぶしたもの。焼いた団子の香ばしさに醤油の香ばしさが重なった、味だけでなく香りも楽しい一品です。

こしあんの餡は自家製で、もっちりとした食感の団子の上にたっぷりと塗っていきます。

マヨ焼きは、おかか同様に焼いた団子を醤油ダレにくぐらせた後、マヨネーズを塗ってそれからオーブンで焼き上げます。ほどよい酸味があとを引く一品です。

みたらしは焼いた後に自家製ダレをたっぷりとつけて提供されます。甘辛いタレとお団子の弾力がベストマッチで本当におすすめです。

朝のうちに作るお団子はなくなり次第終了になります。夕方にはなくなることがほとんどなので早めに訪れるのがおすすめです。

和菓子と洋菓子のいいところどり!「生クリーム大福」も美味

お持たせの一品として人気があるのが生クリーム大福(各140円)です。

生クリーム大福は、生チョコやカフェオレ、チーズ、マンゴーなど計10種類があり、さまざまな味わいが楽しめます。

生クリーム大福は冷凍ケースに入っていて、自然解凍して味わうのがおいしい食べ方。できたての大福を急冷しているので、冷凍していてもできたての味わいが損なわれることがなく、いつでもおいしくいただけるのが魅力です。

生クリーム大福の中でも一番人気があるのが生チョコです。

「生チョコといっても、うちは和菓子屋だから、生チョコと餡をブレンドしているんです。生チョコだけだとしつこくなるので食べやすいと思います」と坂口さん。

生チョコにかぎらず、全種類があんをブレンドしたオリジナルです。ちなみに私のおすすめは、生チョコとカフェオレです。コーヒーのよきパートナーなのです。

土浦ならではの商品を作りたいと誕生したのが「つちまるみるく」(130円)です。その商品名どおり、ミルクの味わいが優しい和洋菓子で、パッケージのつちまる君が目印です。

坂口さんは、現状に満足することなく常に新しい商品を作ることを楽しんでいます。

「なにごとも挑戦していかないと面白くないからね」。

すべては喜んでくれるお客様のために、そして子供たちのために。

いつ訪れても笑顔で出迎えてくれる坂口さんと女将さん。

地元の人たちに愛される和菓子屋さんにぜひ足を運んでみてくださいね。

<店舗情報>
菓子処さかぐち
住所:茨城県土浦市中村南5-12-15 MAP
電話番号:029-841-1614
営業時間:火~土曜9:00~18:00(夏場は18:30まで)、日曜9:00~16:00
定休日:月曜
駐車場:あり(無料)
支払い方法:現金、PayPay
ホームページ:なし
Instagram:なし

土浦在住ライター(土浦市)

土浦市在住のフリーランスの編集・ライター。海外・国内の旅行関連のガイドブックや書籍制作をはじめ、ブライダル情報誌の編集にも携わる。食べること・飲むことが好きで、趣味が興じて最近では食を中心にWEB、紙媒体などで取材執筆活動中。地元土浦の飲食パトロール、歴史やカルチャー学習も積極的に行っています。

コイケケイコの最近の記事