総まとめ!フリーランス・自営業者なら絶対知っておきたいコロナショック支援策
パンデミックといえば、ペストやコロナのように歴史の教科書に出てくる昔話だと思っていた。つい2か月前までは。それが今や、得体の知れないウイルスが世界中で猛威を振るっている。思いがけず歴史の証人になってしまった。
4月7日の緊急事態宣言は、感染拡大と医療崩壊を回避する上で避けられない判断として、概ねの社会的合意が形成された状態で発令された。大事なこととは分かりつつも、約1か月に及ぶ広範な活動自粛は、あらゆる経済活動を直撃する。一部では遅すぎるという批判にも晒されつつ、政府は(「緊急」という表現に違和感を覚えるレベルの)慎重な根回しを行い、108兆円規模の経済対策を用意した上での宣言となった。
今回の経済対策には、フリーランスへの支援もわりと手厚く盛り込まれているのだが、政府の広報資料は担当省庁ごとに分散していて、哀しいほど分かりづらい。詳細の対象要件や手続きが未公表のもあるが、フリーランス・自営業者にとっての要チェック施策をリストアップしてみたい。
◆自営業者への支援
◎史上初の現金給付「持続化給付金」
まずは、事業者向け支援策のラインナップからみてみよう。特筆すべきは、日本の歴史上初めての事業者向け現金給付として創設される「持続化給付金」だろう。事業収入が前年同月比で50%以上減少した場合に、減少額が給付金で補填される(時期によって収入にバラツキがある人をどうやって救うかは鋭意検討中)。上限金額は中堅・中小企業が200万円、個人事業主が100万円だ。具体的な手続きはまだ公表されていないが、可能な限り簡単に、電子申請を原則として、迅速な給付を目指すとのこと。いずれにしても前年度収入と今年度収入を証明する必要が出てくるので、期限が延長されたとはいえ2019年度の確定申告は早めに済ませておこう&今年の帳簿も正確に付けておこう。
私たちフリーランスは、個人事業主にしろ、”法人成り”した一人社長にしろ、政府統計上は「小規模事業者」と呼ばれている。事業者なので、労働者と違ってビジネスリスクを織り込んでおり、「補償」とは縁遠い存在だ。本来は。
なので、私としてはハードルの高さをひしひしと感じながら要請してきた事業者への現金給付が実現しただけでも画期的だと感じるし、これだけの金額になるとは正直期待以上で驚いた。
安倍首相は、「総額6兆円を超える現金給付を行う」と明言した。これはフリーランスへの給付を行う数少ない国の中でも最大規模だ。アーティストへの休業補償で賞賛を浴びたドイツは、芸術・文化領域以外も含めた零細企業・自営業者に対する拠出総額が500億ユーロ(約6兆円弱)。在独アーティストの情報によると、州によってルールが異なり、生活資金として2000ユーロから5000ユーロ(約20万円~50万円)が全申請者に振り込まれた州もあれば、一定以上の事業経費がかかる人の債務不履行分に限定して事業資金を補填する州もあるようだ。イギリスでは過去3年分の確定申告に基づき、上限2500ポンド(約33万円)で所得の8割を補償する。カナダは失業保険対象外のフリーランスや契約社員向けの緊急対応手当として、2000カナダドル(約15万円)を最大4ヶ月支給する。アメリカや香港のように、フリーランスに限らず一定条件に基づき国民に一律給付を行う国もあるが、いずれと比較しても、日本政府による100万円、200万円の現金給付は大盤振る舞いに思える。
「なぜ一律給付ではないのか」「自分は単価が高いタレントなので100万円じゃ足りない」と不満を漏らす人もいるのかもしれない。誰だって自分が救われたいし、もっともっとと欲を出せばキリがない。が、元来リモートワーク中心のビジネス系フリーランスでは、特に減収が無い、むしろ仕事が増えているという人も少なくない。また、個人事業主は拍子抜けするほど簡単な書類を1枚出すだけで誰でもなれるので、実質休眠状態の個人事業主がごまんといる。法人登記も開業届ほど簡単ではないにしろ、休眠企業があるのは同様だ。そうした実態を踏まえれば、あらゆる中小・小規模事業者に薄く一律給付を行うよりも、本当に困窮している人たちに手厚く給付する設計の方が妥当だろう。
※4/10 8:30追記
持続化給付金の申請にGビズID取得が必要とのデマが流れているようだ。経産省は「GビズID取得は給付条件ではありません。GビズID取得に必要な書類入手のための外出は不要です。その他詳細は決定次第公表します。」と注意喚起している。
※4/11 12:00追記
持続化給付金の申請方法や要件は、補正予算が成立すると言われる24日を目途に公表される見込み。自身が該当するかどうか不安な方もいると思うが、フリーランス協会からは「契約書がない人」「昨年4月時点で開業してなかった人」「収入の季節変動・月変動が激しい人」もきちんと救える配慮をお願いしており、今のところかなり柔軟な姿勢を見せて頂いている。正式発表を待ちたい。
※4/27 17:30追記
持続化給付金の給付要件・申請方法の詳細が公表されたので、解説記事を書きました!
◎休業要請の対象業種・業態への協力金
※4/10 15:45追記
東京都の小池百合子知事が、緊急事態宣言に伴う休業要請の対象業種・業態を公表した。使用制限の適用は11日から。協力事業者には「感染拡大防止協力金」として、2店舗以上を持つ事業者に100万円、1店舗の事業者には50万円を支払う方針とのこと。(対象業種・業態など詳しい一覧はこちら)
緊急事態宣言の対象となった他地域でも、同様の施策が打ち出される可能性があるので、アンテナを張っておきたい。
◎百花繚乱の資金繰り支援
今回は戦後最大と言われる非常事態を受けて異例の現金給付が決まったわけだが、東日本大震災やリーマンショックなど過去の苦境では、政府は無利子・無担保の融資という形で支援してきた。こうした資金繰り支援も、今回は過去最大規模だ。個人事業主の場合、日本政策金融公庫なら最大3000万円、商工中金なら最大1億円が、無利子・無担保で借りられるほか、様々な民間金融機関でも無利子・無担保融資が始まっている。小規模事業者経営改善資金(マル経融資)も実質無利子化され、小規模企業共済でも無利子融資(掛金納付額の範囲内)を受けることができる。ものづくり補助金、小規模事業者持続化補助金、IT導入補助金の特別枠も創設された。他にも業種別、減収度合い別に様々な施策が打ち出されている。
未曾有の経済危機に直面して、経産省、中企庁、金融庁等が同時並行でそれぞれに出来ることを必死に考えてくれた結果、百花繚乱状態(カオスとも言う)となっており、もはや自分が使える&ベストな支援策が分からない人が多いのではないかと思う。取り急ぎ、経産省がとりまとめている総合パンフレットにサラッと目を通した上で、最寄りの日本政策金融公庫、商工中金、商工会議所、よろず支援拠点、中小機構などが設けている小規模事業者向けの相談窓口に一度問い合わせることをお勧めする。
◎フリーランスとの取引配慮要請
また、経済産業省、厚生労働省、公正取引委員会は連名で、個人事業主・フリーランスと取引を行う発注事業者に対して、取引上の適切な配慮を行うように、業界団体を通じて要請している。もし、こうした配慮要請にも関わらず、一方的に仕事をキャンセル・延期されてしまったり、業績不振を理由に買い叩かれたり、契約変更について書面化してもらえなかったりした場合は、下請かけこみ寺(0120-418-618)に相談できる。通報者の個人情報は守られるのでご安心を。
◎国税・地方税の1年間の納付猶予
※4/11 12:00追記(ごめんなさい、大事なことをうっかり書き漏らしておりました。財務省の皆様、大変失礼しました!)
前年同期で概ね(ざっくり)20%以上の減少があり、納税が困難な事業者(法人・個人問わず)は、所得税・法人税・消費税等ほぼすべての国税と地方税が1年間、納付猶予される。無担保で、延滞税も免除される。納税が困難かどうかは、少なくとも今後半年間で必要となる事業資金を考慮した上で、申請者に寄り添った判断がなされるとのこと。従業員を雇用している場合は、厚生年金保険料と労働保険料等の社会保険料も納付猶予の対象となる。
詳細は、担当省庁・機関の情報を確認されたい。
◎課税事業者から非課税事業者へ
また、'''消費税の課税事業者は、非課税事業者に戻れる特例措置'''が出ている。要件は、今年2月1日から来年1月31日までの間に、一定期間(1ヶ月以上の任意の期間)の収入が著しく減少(前年同期比概ね 50%以上)した場合で、税務署に申請して承認を受ける必要がある。申請期限は、個人は課税期間の翌年3月末、法人は課税期間の終了日の翌日から2ヶ月以内だ。
◎テレワーク投資の税優遇
もともと中小企業が生産性向上や収益力強化のための設備投資をする時に、即時償却か、10%の税額控除(資本金3000万円以下の法人の場合)ができる「中小企業経営強化税制」というのがある。今回その対象に、「遠隔操作、可視化、自動制御化のいずれかに該当する設備(機械装置、工具、器具備品、建物附属設備、ソフトウェア)」が追加された。フリーランスの場合、リモートワークに必要なツールといっても大抵は10万円以下で消耗品計上するケースが殆どだとは思うが、たとえばイベントのオンライン配信のために高額の撮影機材や配信機材、編集ソフト等の購入が必要な場合などに、活用すると良いかもしれない。パンフレットはこちら。
◎固定資産税等の特例
また、詳しい要件はまだ分からないが、厳しい経営環境にある人は、令和3年度分の償却資産及び事業用家屋に係る固定資産税と都市計画税が1/2またはゼロとなる。また、新規設備投資を行う際の固定資産税の特例措置が拡充・延長されるらしい。これらの措置による減収額は、全額国費で補填される。
※4/12 11:00追記
詳しい要件は総務省パンフレット(P4 ~5)に掲載されている。
◎イベントチケットの寄付金控除
イベント自粛要請を踏まえて文化芸術・スポーツイベントを中止・延期した主催者を救うため、観客がチケットの払戻しを放棄する代わりにその金額を寄附金控除(所得控除又は税額控除)できる仕組みも導入される。アーティストやアスリートを応援したいファンにとっては、そういう選択肢があれば十分リーズナブルと判断される可能性は高い。詳細は文化庁パンフレットで分かりやすく解説されている。文化庁では、文化芸術関係者向けの支援情報発信ページも用意しており、今後の更新もチェックをお勧めする。
◆子育て世帯への支援
◎月額最大26万4千円のベビーシッター助成
7日の首相会見では触れられなかったが、非常事態宣言に伴う休校・休園で悲鳴を上げているフリーランス家庭に朗報がある。全国一斉休校に伴う支援策で3月限定とされていた「企業主導型ベビーシッター利用者支援事業」の特例措置が、先日の閣議決定で延長したのに併せて、フリーランスも使えるようになったのだ。いわゆる”広義のフリーランス”であれば幅広く対象となる見込みだ。
これは元々、企業が福利厚生として従業員のベビーシッター利用補助を行う経費の一部を国が負担してくれる内閣府の事業で、平常時は月上限5万2800円で、課税対象となっている。それを休校対策として、月上限26万4000円に増額し、非課税とする特例措置が2月末に出された。しかし、企業主導型の名のとおり、事前登録を行った企業を通じてベビーシッター割引券(紙券)が配布される仕組みで、雇用保険が財源であることもあり、フリーランスは羨望の眼差しを向けるばかりであった。
今回の緊急事態宣言に伴い、対象地域では小・中・高だけではなく保育園や学童クラブでも医療従事者以外の利用をNGとする流れが拡がっている。フリーランスは会社員と比べて在宅ワークがしやすいとはいえ、期日通りに納品しないと報酬がもらえない。休校・休園で業務に支障が出ることは、収入源やクライアントからの信頼喪失に直結する死活問題だ。感染防止には最大の注意を払うべきだが、ベビーシッターを必要とする家庭は多い。
具体的な申請手続きは補正予算が通ってからの公表になると思われるが、フリーランスが助成の対象となるのは4月1日以降で、事後精算が可能だ。現段階で内閣府は、4月1日以降のベビーシッター利用の領収書を保管しておくよう呼びかけている。忘れずに保管しておこう。
※4/27 17:30追記
ベビーシッター割引券の申請・利用の流れを公開しました!
◎日額4100円給付は6月まで延長
1)臨時休業した小学校等(小学校、特別支援学校、学童、幼稚園、保育園、こども園、認可外保育施設、保育ママ等)に通っている子ども、または2)小学校等に通っていて新型コロナウイルスに感染した(または感染したおそれがある)子どもを世話するために、休業を余儀なくされている人には、「小学校休業等対応支援金」として日額4100円が一律給付されている。この施策は、3月10日の発表時点では2月27日~3月31日の間とされていたが、先月末に6月30日まで延長することが決まった。細かい給付要件に関する疑問は、会社員向けの「小学校休業等対応助成金」の最新のQ&A(4/10発表)で概ねカバーできる。
日額4100円は少ないという批判もあったようだが、あくまで「休校を理由とした休業に対する“一律型の”給付」としては、私は妥当だと考えている。当協会へ届いた生の声は随時、個人情報を伏せて関係省庁に全件共有していたのだが、休校による休業補償の検討にあたっては、その中でお子さんの休校理由で休業中の方たちに許可を取り、厚労省から電話ヒアリングを行ってもらった。当協会は情報提供をしただけだが、休校によりどういう影響が出ているのか、どのくらい収入に影響があったのかなどを細かく情報収集し、妥当性や公平性、他の支援策との併用可能性等を慎重に検討した結果、この金額になったのだろうと受け止めた。
実際、寄せられたコメントの数々や、過去の実態調査から、
・3月の段階では”休校で子供を預けられないという理由”でお仕事を休業している方の大半が女性で、家計の担い手ではなかったこと(夫婦の役割分担観点からそれが良いのかどうかはさておき)
・小さいお子さんがいながらフリーランスで働いている女性の中には、フルタイムではなくワークライフバランスを重視した働き方をしている方が多いこと
・副業/兼業で複数の収入源を持っている方も少なくないこと
などが確認できた。それらを総合的に勘案した上の4100円だったのだと思う。
◎児童手当の1万円上乗せ
児童手当の受給世帯は、対象児童一人あたり1万円を上乗せする臨時特別の給付金が支給される。(所得税及び個人住民税の非課税措置等を講じるとのこと)
◆その他生活に関わる支援
◎最大4か月80万円の特例貸付(返済免除あり)
フリーランス協会に寄せられた悲鳴の中には、3月・4月の収入がゼロになったという声も多かった。もともとひとり親世帯でワークライフバランスを維持するためにフリーランスを選ぶ人は少なくない。来月の家賃が払えるかどうかの瀬戸際で、夜も眠れない人もいるようだ。
社会福祉協議会で申請できる「生活福祉資金貸付制度」の特例措置は、休業向けの「緊急小口資金」と失業向けの「総合支援資金」の2種類があり、段階的に併用すれば4か月で最大80万円が無利子・保証人無しで借りられる。(緊急小口資金20万円×1ヶ月+ 総合支援資金20万円(2人以上の世帯の場合)×3ヶ月=最大80万円)
個人事業主や開業届を出していないフリーランスも対象で、貸付制度とはいえ、所得の減少が続いて返済が難しい住民税非課税世帯は償還免除されるため、困窮世帯にとっては実質的な給付措置となる。
この施策は3月25日からスピード優先で受付開始したため、社協の窓口はパンク状態で、別業務をこなしながら臨時応援に入る窓口担当者もいたようだ。そのため当初は特例措置の理解が浸透しておらず、「せっかく書類をそろえていったのに門前払いされた」という声が当協会にも届いた。しかし、厚労省にそれを伝える度に、毎回一両日中にQ&Aを更新して社協に通知してくれて、「躊躇なく救う」という気概を感じている。
最新のQ&A(Vol.9、4月23日更新)によると、緊急小口資金は、新型コロナウイルスの影響で収入減少があれば、休業状態になくても対象となる。また、総合支援資金は、個人事業主は離職票がないので、個人事業の廃業届(写)もしくは預金通帳等で「廃業」状態であると確認できれば良いとされている。
一刻も早く社協窓口での混乱が落ち着き、緊急事態宣言の最中も生活のためにお店を開けたり外に出たりして働き続けなければならないという人たちが、安心して在宅できるような支援策になってほしい。
※4/27 17:30更新
最新のQ&AをVol.9に差し替えました。また、緊急小口資金の申請手続きの体験レポートを公開しました。
◎家賃が払えない人向け住居確保給付金
※4/27 17:30追記
4月20日から、やむを得ない休業等により収入が減少し、離職等と同程度にある個人事業主も、住宅確保給付金の対象となりました。家賃の支払いにお困りの方は、こちらのQ&Aをご確認の上、お近くの自立相談支援機関へお問い合わせください。
===◎1世帯30万円の生活支援臨時給付金===
世帯主の月間収入(2月~6月の任意の月)が1)新型コロナウイルス感染症発生前に比べて減少し、かつ年間ベースに引き直すと個人住民税均等割非課税水準となる低所得世帯や、2)新型コロナウイルス感染症発生前に比べて半減し、かつ年間ベースに引き直すと個人住民税均等割非課税水準の2倍以下となる世帯は、1世帯当たり30万円が給付される。どのような書類で収入証明を行うのかはおいおい発表されるだろうが、担当の総務省はマイナンバーカードを活用したオンライン申請受付も含め、なるべく簡便な手続きにすると意気込んでいる。
※4/27 17:30追記
生活支援臨時給付金は、基準日(令和2年4月27日)において、住民基本台帳に記録されている国民全員に対して一人あたり10万円を一律給付する「特別定額給付金」に変更になりました。申請は、市区町村への郵送またはオンラインで、申請受付開始日はお住まいの市区町村ごとに異なります。
◎国民健康保険、国民年金等の保険料の減免
感染症の影響により一定程度収入が下がった人(基準はまだ不明)に対して、国民健康保険、国民年金等の保険料の免除等が行われるらしい。
◎傷病手当金の給付
個人事業主のほとんどが国民健康保険加入者で、通常は傷病手当金が給付されない。しかし、新型コロナウイルス感染症に感染した人に対しては傷病手当金の支給を検討するように、厚労省から全国の自治体に対して事務連絡が出されている。支給額全額は、国が特例的な財政支援を行う。
◆上を向いて歩こう
今回、沢山のフリーランスが寄せてくれた小さな声が大きな力となり、政府は一貫して実に真摯に耳を傾けてくれた。一連の政府の対応からは、なりふり構わず「救えるだけ救う」という強い意志を感じている。
前回の記事で触れたフリーランス協会の緊急要請は、瞬く間に2400名を超える署名賛同を集めて拡散され、テレビや新聞など数多くのメディアで報じられた。その後も官邸での首相&大臣ヒアリング、日本記者クラブ会見、自民党でのヒアリングなどで少しずつお願いごとを追加したりもしたが、多くの方のご協力のお陰で、我々からの要請はほぼ満額回答を得ることができた。
声を上げたり、公開/非公開のヒアリングに協力したりしてくださったフリーランス・自営業者の皆様、そして様々な提言の場を用意し、支援策の設計に奔走してくださった関係省庁や議員の皆様には、この場を借りて、心からの感謝を申し上げたい。
もちろん、これだけの支援策があってもなお、不安や不満がゼロになるとは思わない。まだウイルスとの闘いは続いており、日本中、世界中が、先の見えない辛く厳しい状況であることには変わりない。ただ、政府は金のなる木ではなく、財源は我々自身の税金で、限りがある。108兆円の財政出動は、これからの私たちと、私たちの子供たちが穴埋めしていくことになる。
だからこそ、不安や不満に苛まれるのではなく、今ある支援策をフル活用し、前を向いてピンチをチャンスに変える発想を持ちたい。痛み分け、思い遣りの精神も必要だ。
支援策のラインナップが豊富過ぎて長くなってしまったが、最後に一つ余計なことを。
会いたい家族・恋人・友達に会えない、贔屓のお店に顔を出せない、好きなアーティストのライブや愛する地域に行けない。緊急事態宣言で辛い人には、この言葉を捧げたい。
「距離に試されて、ふたりは強くなる。」(JR東海 1992年 シンデレラエクスプレス)
ソーシャルディスタンスは、フィジカルディスタンスであって、エモーショナルディスタンスではない。離れていても、できることを考えていきたい。
※フリーランス協会では引き続き、なるべく噛み砕いて分かりやすく、自営業者・フリーランスの皆様向けに情報発信していくよう努めます。メルマガ、Facebook、Twitter、Instagramで、最新情報をぜひ入手してください。