保育園で子どもがお友達を噛んでしまった。親としてできることは?子どもの暴力的な行動の対処法!
こんにちは!しゃーごんです。
現在、保育士として地域の公民館や療育教室で親子遊び講座をしたり、地域の保健師さんと一緒に子育て講座にまわったりするような働き方をしながら、子育てに関する情報発信をしています。
先日、私のInstagramアカウントをフォローしてくださっているママさんから「1歳の子供が保育園でお友達を何度か噛んでしまったようです。親としてなにができますか?」とご相談をいただきました。
今回はこちらのご質問についてお答えしながら、親としてどんなことができるか考えてみたいと思います。
今回の記事は音声配信(Voicy)でも聞くことができます。
▼子どもが噛むという行動に出る理由
お友達を噛んでしまったとのことですが、今回の場合、お子さんの年齢が1歳なんですよね。
1歳という年齢は、少し言葉が出始めている子もいるかもしれませんが、ほとんどの場合言葉でのコミュニケーションがまだ十分に取れない時期です。
こちらが言うことは理解しているとしても、子ども側が自分の言いたいことを全部言葉にして伝えるというのはほぼ不可能です。
そのため、言葉にならない気持ちが、行動に現れてしまうというのはよくあることなんですね。
今回のご相談のケースでは、噛むという行動に現れていますが、他にも叩く、押す、つねる、物を投げるなど、言葉にならない代わりに何かしらの行動に出てしまうということがあります。
ただ親としては、そういう行動はやめてほしいし、自分の目の届かない、自分でリアルタイムでは防ぎようのない保育園で起こっているとなると心配ですよね。お気持ちすごくわかります。
ただ1歳という年齢は、わざと相手を傷つけてやろうという気持ちではなく、コミュニケーション手段のひとつとしてその行動に出てしまったという場合が多いです。
そのため、成長とともに個人差はあるとしても、そういった行動はしなくなくなっていきます。
▼親として一番大切な関わりとは
親として家庭でできることや関わりとして一番大切なのは、その行動をやめさせるように叱ることよりも「どんなあなたでも大好きだよ」というスタンスで関わっていくことだと思っています。
保育園の先生の中にも、そんな風に関わってくださる方もいるかもしれませんが、たくさんの子どもを一斉に見ている保育園では、基本的に中立な立場でいる場合がほとんどです。
そして今回のように子ども同士のトラブルがあったときは、噛まれたほうのケアがどうしても優先的になるため、噛んでしまった方のケアが十分にできていない場合もあるかもしれません。
そのため、噛んでしまった子の親としては、子どものありのままの姿を受け止めて認めていくスタンスで接することができるといいのではないかと思います。
確かに噛んだり叩いたりというその行動自体は良いことではありませんが、それでもありのままの子どもが大好きだというスタンスで関わることが、その子の親だからこそできることではないでしょうか。
その表現方法は、スキンシップでもいいですし、言葉にして「大好きだよ」とか伝えるのでもOKです。たとえ1歳という年齢で自分ではうまく言葉にできない時期でも、親の言っていることは少なからず伝わります。
▼子どもの暴力的な行動に対してできる2つのこと
そうは言っても、親としてはなるべくお友達同士のトラブルになり得るような行動はやめてほしいと思っちゃいますよね。ここでは、その行動に対してできることもご紹介します。
まず大前提としては、1歳という年齢の場合その行動に悪気がなく、コミュニケーション手段のひとつとして現れている場合も多いので、厳しく叱ったり怒ったりする必要はありません。
ただ、他にもコミュニケーションの取り方はありますし、親として教えていくことができますので、普段からできる関わりとしてここでは2つご紹介します。
その行動を見たその瞬間に言う
例えばおうちで一緒に過ごしていたり、児童館とかで自分も一緒に子どもといるときに、誰か他の人を噛んだり叩いたりしたとします。
そうしたらその時に「噛まないよ、噛んだら痛いからしないでね」のように、その行動について具体的にしないように伝えます。
これは日常のあらゆる望ましくない行動についても言えることで、「ダメ!」という漠然とした否定する言葉よりも、具体的に行動についてのみ「〜しないよ」と言うのがいいんですよね。
「ダメ!」って、つい言っちゃいそうになりますが、子どもにとっては何がダメなのか分かりにくいです。
親としてはただ行動がダメなだけで言っているとしても、「ダメ」を言われ続けると、子ども自身が「自分はダメな子」のように思ってしまう可能性もなくはないと思います。
そのため、その行動を見た時に、その行動についてのみ具体的に「これはしないよ」と伝えるのがオススメです。
もしその行動を見た時ではなく、親が後から思い出したように「あの時こうだった」「この時どうだった」と言ったとしても、年齢が小さい子どもだと特にイマイチピンとこないんですよね。
だから「こうしたらいけないんだな」っていう子どもの学びになるよりも、「なんか怒られて怖い」という印象のほうが強くなってしまって、親にとっても子どもにとってもあまりいい時間になりません。
その行動を見たその瞬間に、その行動についてのみサクッと「それはしないでね」と伝えてみてくださいね。
望ましい行動の見本を実演で見せる
例えば、親が子どもと一緒にいて、他の子や他の大人と一緒にいる場面があったとします。親子で児童館に行っていたり、おうちでパパとママと子どもの3人でいる時などです。
そういった場面で、子どもが誰かを噛んだり叩いたりした時に、「こうやって触ろうね」と、親が子どもを軽くトントンってしてみる等、どれくらいの力ですればいいのか具体的に見本を見せて実演します。
「やさしく触ろうね〜」と言いながら力の加減を実演で教えていると「やさしく」というのが具体的にどんな触り方をいうのか、子どももだんだん分かっていきます。
私も娘が言葉で表現できるようになる前は、特にこれを意識してやっていて、2歳になった今では「やさしく触ろうね」と言われるだけで、その行動ができるようになりました。
今日明日でいきなり子どもの行動が変わることはないかもしれません。子どもによっても個人差がありますが、親子の関わりの中で少しずつでも積み重ねていけたらきっと変わっていきます。
よかったら試してみてくださいね。
最後まで読んでくださりありがとうございました。また次回の記事でお会いしましょう!