さまざまなグルメから構成される名古屋めし。そのラインナップの一つに「カレーうどん」があることは、特に県外の方にはあまり知られていないように思います。

（名古屋在住の者からすると、名古屋めし＝カレーうどんはしっくりくるのですが...!!）

そんなカレーうどんですが、一括りにできないほど個性的な一杯を出すお店も多いです。今回は筆者が大好きなお店が提供する個性派カレーうどんを厳選してご紹介します。

まるへいうどん「牛すじカレーうどん」（天白区）

天白区役所の近くに位置している「まるへいうどん」さん。昼はうどん屋さん、夜はラーメン・おでん屋さんが営業する風変わりなお店です。

看板メニューは「牛すじカレーうどん」。提供された時に、なみなみと注がれたカレールウに驚きました！麺が全く見えないほどのボリュームとなっています。具材はかまぼこ、ネギ、油揚げとシンプル。中央には大きなスジ肉がゴロゴロと入っています。

ルウはドロッと濃厚な舌触り。カレーならではの旨味がしっかりと感じられます。その下で味の根幹を支えているのが和風出汁。喉の奥まで美味しいと感じる余韻の立役者です。

ストレートな麺はモチモチとした食感で、ルウにしっかり絡みついてくれます。途中、風味の強いスジ肉がちょうど良いアクセントに。飽きることなく完食できる、そして、いつでも食べたくなるストレートな一杯です。

長崎ちゃんぽんたなべ栄店「カレー皿うどん」（中区）

栄の路地裏に位置する「長崎ちゃんぽんたなべ栄店」さんは、名古屋のサラリーマンに愛される老舗ちゃんぽん屋さん。このお店ではユニークな「カレー皿うどん」が提供されています。

ちゃんぽんに添えられる具材を、特製のカレー餡と和えて、うどんの上にかけた一品です。皿うどんといえば一般的には、パリパリの麺をさしますが、このお店ではちゃんぽん麺をそのまま使用しています。

中太のちゃんぽん麺に、しっかりと餡が絡まるのが特徴です。モチっとして食べ応えのある麺と一緒に、ちゃんぽんスープの豚骨とカレーが両立した味わいが、口いっぱいに広がります。

カレーカレーしすぎず、あくまでアクセントとなっているので、具材と餡の繊細な旨味がしっかりと生きています。大盛りにしなくてもお腹いっぱいになれるボリューム。これだけ野菜が摂れることも支持されている理由でしょう。

カレー煮込みうどん 鯱市（中区）

味噌煮込みうどんで有名な山本屋が展開する、カレー煮込み専門店が「カレー煮込みうどん 鯱市」さん。どろっと濃厚なカレーうどんに、極太麺を合わせて、各種トッピングも充実しています。

筆者おすすめは「ベジタブルカレー煮込みうどん」です。なんとカレー煮込みうどんの中に、ごろごろと野菜が投入されています。その様はまるで札幌名物の"スープカレー"!?

嬉しいのは野菜のボリューム。1種類の野菜でも2〜3個投入されており、とても食べ応えがあります。濃厚なカレーに、みずみずしい野菜が良いアクセントになってくれます。

そして何といってもたまらないのは、スープと麺の相性です。歯応えがものすごい極太麺が濃いカレーとよく絡んでくれて、思わずため息が出るほどの美味しさ...!! カレーを啜れば啜るほど、スープの奥深い味わいの虜になってしまいます。

いかがでしたでしょうか。ひとえにカレーうどんといっても、実はかなりバリエーションのある名古屋めしです。スパイシーでコクのある一杯や、お腹の中に染みる一杯など、冬にぴったりな個性派・絶品カレーうどん。ぜひいただいてみてくださいね！