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台風15号 九州に上陸のおそれ 中心から離れていても突風に警戒

増田雅昭気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
台風15号の進路予想図。

台風15号は、沖縄の石垣島など先島諸島に接近し、その後も北上。25日(火)には九州へ接近し、上陸するおそれもあります。

沖縄は厳重警戒

台風15号が直撃する石垣島など先島諸島は、24日(月)にかけて大嵐に。予想最大瞬間風速は60メートルと、電柱や街路樹が倒れてもおかしくないほどの風が吹くおそれもあります。

沖縄本島地方でも、台風の中心からはやや離れているものの、24日は暴風や大雨に警戒が必要な状況となります。

九州に上陸のおそれも

海外気象機関を含む11通りの台風15号の進路シミュレーション(KMAより)
海外気象機関を含む11通りの台風15号の進路シミュレーション(KMAより)

台風の進路予報は、転向(カーブ)のタイミングを苦手としますが、15号はすでに転向を終えているため、今の予報からもう大きくは変わりません。

25日(火)には、九州にかなり接近、上陸する確率が高まってきています。

ぎりぎり上陸せずに対馬海峡へ進む可能性もありますが、上陸はあくまで台風の中心が陸に乗るかどうかの「点」の話ですから、そこだけに注目しても防災上あまり意味はありません。

九州に接近する頃は、暴風域を伴っています。仮に上陸しなくても九州や中国地方西部など西日本が広く、嵐に巻き込まれそうです。

竜巻など突風にも警戒

今回と似た進路だった2006年9月の台風13号では、台風の中心から離れた宮崎県の延岡市で、竜巻により3名の方が亡くなるなど大きな被害が出ています。

台風の接近時は、竜巻など突風が発生しやすく、特に台風の中心より東側で多く起こっています。今回も九州はもちろん、さらに東の地域も含め、想定をしておく必要があります。

「突風のおそれがある」と聞くたびに、頑丈な建物で避難し続けるというのは現実的ではありませんが、台風接近時は明らかに普段より起こる確率が上がるタイミングです。

24日から25日だけでも、急に雨が激しく降るなどしたら、すぐ体が動くよう、心の備えをしておいて頂きたいと思います。

■最新の台風予報:http://typhoon.yahoo.co.jp/weather/jp/typhoon/

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

TBSテレビ・ラジオ気象キャスター。大学在学中に気象予報士を取得し、民放キー局の報道番組に学生予報士として出演。気象キャスターに携わりながら、企業への予報やアドバイザーも長年担当し、甲子園での高校野球の大会本部気象担当を務めたこともある。災害から身を守る気象情報の使い方など講演も行うほか、Twitterで気象情報を毎日発信。著書に『TEN-DOKU クイズで読み解く天気図(ベレ出版)』がある。1977年滋賀県甲賀市生まれ。

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