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回復力(レジリエンス)の大誤解:頑張れば強くなれるわけではない

碓井真史社会心理学者/博士(心理学)/新潟青陵大学大学院 教授/SC
写真はイメージ:頑張れば元気が出るわけではありません(写真:Cultura/イメージマート)

■大切なのはレジリエンス

人生、いろんなことがあります。プライベートでも仕事でも、トラブルは起きます。私にばかり悪いことが起きて、幸せな人には良いことばかり起こる。そう感じることもありますが、そんなことはありません。苦しいことは、誰にでもやってきます。

ただ違うのは、その乗り越え方を知っているかどうか、乗り越える力を持っているかどうかです。知識を持っていても、力が足りないこともあります。倒れそうになっても立ち直る力、それがレジリエンスです。

レジリエンスは、回復力、復元力、折れない心という意味です。これがあれば、どんな困難が襲ってきても、私たちは幸せになれます。

レジリエンスを高めるためには、自己への気づき、自己のコントロール、現実的楽観性、精神的柔軟性などが必要とされています。

けれども、頑張り屋の人、傷ついてきた人、すっかり元気を失っている人は、なかなかそうはいきません。

その前に、とてもシンプルですが、とても大切なことがあるのです。

頑張ればレジリエンスも高まるというのは、大きな誤解です。

鍛えさえすれば強くなるというのは、非科学的な思い込みなのです。

■レジリエンスの誤解

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社会心理学者/博士(心理学)/新潟青陵大学大学院 教授/SC

1959年東京墨田区下町生まれ。幼稚園中退。日本大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(心理学)。精神科救急受付等を経て、新潟青陵大学大学院臨床心理学研究科教授。新潟市スクールカウンセラー。好物はもんじゃ。専門は社会心理学。テレビ出演:「視点論点」「あさイチ」「めざまし8」「サンデーモーニング」「ミヤネ屋」「NEWS ZERO」「ホンマでっか!?TV」「チコちゃんに叱られる!」など。著書:『あなたが死んだら私は悲しい:心理学者からのいのちのメッセージ』『誰でもいいから殺したかった:追い詰められた青少年の心理』『ふつうの家庭から生まれる犯罪者』等。監修:『よくわかる人間関係の心理学』等。

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