【飯田市・丘の上】夏休みに行きたい! 恐竜や宇宙など一度に学ぶことができる飯田市美術博物館
そろそろ夏休みがスタートする時期ですね! 自由で楽しい開放感のある期間ではありますが、今年は酷暑なこともあり、過ごし方に迷ってしまう方も多いかもしれません。
そんなときに訪れたいのが、暑い日でも、雨の日でも、いつでも利用できる飯田市美術博物館(通称びはく)。大人向けの美術品の展示が多いイメージかもしれませんが、子どもが楽しめる展示も豊富です。今回は、子どもと一緒に訪れたい博物館エリアにスポットをあててご紹介していきます。
飯田市美術博物館とは?
1989年に飯田城跡に設立された、美術館・博物館が一体になっている見どころの多い施設です。美術館の常設展・企画展、博物館の常設展・企画展だけでなく、プラネタリウムや展望塔も備えています。
また、京都駅や大阪の梅田スカイビルを建てたことでも知られる原広司氏設計の館そのものも見どころのひとつです。
【飯田市美術博物館の博物館エリア①】恐竜・自然
まずは、入館前から目に入るほどの大きさがあり、迫力満点のスピノサウルスの恐竜骨格模型が展示されている博物館エリアをご紹介します。ここでは恐竜はもちろん、伊那谷の地質、伊那谷の生物などが展示されているので、自然について幅広く学ぶことができますよ。
・この夏は飯田市出身の古生物学者・長谷川善和博士にちなんだ企画展も開催中!
長谷川善和先生は、1978年に岩手県で発見された日本の恐竜化石第一号を研究、また、そのときに発掘された恐竜・モシリュウの名づけをも行なったすごい経歴をもつ人物です。
モシリュウの研究だけでなく、フタバスズキリュウの復元、クビナガリュウの命名、パレオパラドキシアなど哺乳類化石の研究…などつねに古生物学の最前線で活躍を続けてきた古生物学会の重鎮・長谷川善和先生のコレクションは、化石や恐竜好きな方にとっては見逃せない展示内容になっています。
牛と馬の骨の比較。イノシシとイボイノシシの頭蓋骨の比較。さまざまな動物の脳の大きさを比べることができる展示など、骨格や動物標本に興味がなくても、つい足を止めたくなるような楽しい展示もたくさんあります。
長谷川善和先生のコレクションを見ることで、大昔と現在の地球の姿の違いについても学ぶことができそうです。太古の時代の伊那谷ではどんな生物が生きていたのか、この展示をきっかけに考えてみるのも面白そうですね!
この企画展の会期は2023年7月1日~10月1日となっています。
【飯田市美術博物館の博物館エリア②】宇宙
次にご紹介するのは、「プラネタリウム天歩」です。飯田市美術博物館の2階に位置するプラネタリウム天歩では、丸い天井に目一杯に映し出される美しい映像美が楽しめます。季節ごとに代わる夜空や宇宙をテーマにしたプログラムに加え、ここでしか見ることのできない飯田下伊那にちなんだ番組が上映されるのもポイント。宇宙や夜空だけでなく、飯田下伊那に関する文化も一緒に学ぶことができますよ。また、プラネタリウム天歩の周りのスペースでは、宇宙にまつわる本やアイテムも展示されています。
・小さい子供でも利用しやすい飯田市美術博物館のプラネタリウム
小さい子供にも美しいプラネタリウムを見せてあげたい…でも静かに観てほしい…と願う親心とは裏腹に、急に真っ暗になるプラネタリウムで大声で泣き出してしまう子どももいますよね。
途中の入退場が不可のプラネタリウムもあるなかで、飯田市美術博物館ではプラネタリウムの途中入退場が可能。子どもが泣き止むまで落ち着かせてから再入場することができますよ。ほかの観覧者のためにもむやみに出入りするのは避けたいですが、小さい子にプラネタリウムを見せたい、でもほかの人に迷惑をかけてしまわないかな、と心配な方でも利用しやすい場所だと思います。
基本的には土日のみ見ることのできるプラネタリウムですが、夏休みの8月1日(火)〜8月18日(金)は平日も上映がありますよ。
プラネタリウム上映情報
土日10:00〜、13:00〜、15:30〜
8月1日(火)〜8月18日(金)10:00〜、13:00〜、15:30〜
※8月1日(火)〜8月18日(金)以外の平日は、10人以上の団体の場合のみ予約投影が可能
【飯田市美術博物館の博物館エリア③】文化
3つめは、南信州に伝わる民俗芸能について学べるエリアをご紹介します。神楽や歌舞伎、人形芝居、獅子舞、煙火など、スケールの大きな展示が見どころです。
・飯田下伊那に伝わるすごいお祭りを知ろう! 盛り上げよう!
ここでは、2022年11月にユネスコ無形文化財に登録された「風流踊」に関する特別展示も行われています。
全国各地の“踊”が国の重要無形文化財に登録されるなかで、飯田下伊那からは「下伊那のかけ踊」が国選択無形民俗文化財として、「新野の盆踊」と「和合の念仏踊」が国指定の重要無形民俗文化財としてとして選ばれています。
2022年11月には、その中からさらに阿南町の「新野の盆踊」と、「和合の念仏踊」が、ユネスコ無形文化遺産へ「風流踊」として登録されました。
室町時代に発生した風流踊。当時、芸能の分野で使われていた風流という言葉のもつ「華やかでにぎやかなこと。華美で人目を惹く目を見張るようなもの。」という意味の通り、各地に伝わる風流踊にも美しく楽しく、目を引くものがたくさん残されています。疫病や害虫をもたらすと考えられた悪霊や邪霊をも退散させるほど、華やかで楽しい風流踊。展示品を見てから、「下伊那のかけ踊」や「新野の盆踊」、「和合の念仏踊」など実際のお祭りに足を運んでみるのもよいですね。
【飯田市美術博物館の美術館エリア】明治期に活躍した菱田春草
最後は、飯田市美術館博物館の美術館エリアを簡単にご紹介します。
飯田市美術博物館設営のきっかけとなるほど、価値の高い作品を数多く残した飯田市出身の日本画家・菱田春草。飯田市美術博物館では、菱田春草の絵を季節ごとに入れ替えて展示。常設展としてさまざまな菱田春草作品を鑑賞することができます。
ミュージアムショップには、菱田春草にちなんだアートグッズが充実。淡く幽玄な雰囲気の菱田春草グッズは、 ハイセンスなプレゼントとしても活躍してくれそうです。
そのほか、飯田市美術博物館でできること
展示品がボリューム満点で、見ごたえのある飯田市美術博物館ですが、まだまだほかにも押さえておきたいスポットがあります!
・全国各地の美術館情報がGETできる
菱田春草の常設展出入り口付近に設けられたラックでは、全国各地の美術館や博物館のチラシが調達できます。見ているだけで楽しくなるようなデザインを見つけたり、思わぬ場所にある小さな美術館を知ることができたりと、おもしろい発見が期待できますよ。
・飯田の町の大パノラマを望むことができる飯田市美術博物館の屋上
2階のプラネタリウム入り口付近のバルコニーから、展望台に上ってみると飯田市街地や郊外の景色を一望することができます。
飯田市美術博物館にいつ行こうかな?と迷ったら8月12日がおすすめ!
8月12日は飯田市美術博物館が入館無料に! 子どもが夢中になれそうなワークショップも多数展開予定となっています。詳細は、飯田市美術博物館のWebサイトをチェックしてみてくださいね!
飯田市美術博物館
住所/飯田市追手町2-655-7
電話番号/0265-22-8118
美術・自然・文化展示の観覧料/大人310円、高校生200円、小・中学生100円
自然・文化展示のみの観覧料/大人150円、高校生100円、小・中学生50円
特別展示の観覧料/大人500円、高校生300円、小・中学生200円
プラネタリウムの観覧料/大人250円、高校生150円、小・中学生50円
営業時間/9:30~17:00(入館受付~16:30)
定休日/月曜日(月曜日が祝日の場合は開館、翌日休)、年末年始、そのほか展示替えに伴う臨時休館あり
駐車場/あり
※公式ホームページはこちら
※ヤフー地図はこちら
※営業日時などにつきましては、訪問される前に最新情報をご確認されることをおすすめします。
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