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大谷翔平、2022年の成績を予想。11勝&38本塁打で2年連続MVPは?

三尾圭スポーツフォトジャーナリスト
来季予測成績は11勝、38本塁打と算出された大谷翔平(撮影:三尾圭/USATS)(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 2021年は投手として9勝2敗、156奪三振、打者としても46本塁打、100打点を記録して、アメリカン・リーグのMVPに満票で選ばれたロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平。

 『メジャーリーグ最高の選手』の座を手に入れた大谷は、2022年シーズンにはどんな記録を残すのだろうか?

 メジャーリーグのデータサイト『Fangraphs』には、過去のデータだけでなく、その豊富なデータを元に算出した未来の予測成績まで掲載されている。

 5つ以上の異なった計算式を用いた予測成績が紹介されているが、今回は『Depth Charts』と呼ばれる予測成績を見てみたい。

2022年・投手大谷、11勝8敗、防御率3.69

 まずは投手成績だが、大谷は2022年に28先発して11勝8敗、防御率3.69という数字が弾き出された。

 エンゼルスが導入を予定している6人ローテーションの場合、単純計算すると各先発投手は27試合に先発することになり、28試合に先発登板すると予測される大谷は投手としてフル回転の働きが期待される。

 28先発することで、投球回数は165イニングとなり、メジャー5年目にして自己初となる規定投球回数をクリアする。

2022年シーズンは、メジャー5年目で自己初となる二桁勝利&規定投球回数をクリアすると予測される大谷翔平(写真:三尾圭/ USA TODAY Sports)
2022年シーズンは、メジャー5年目で自己初となる二桁勝利&規定投球回数をクリアすると予測される大谷翔平(写真:三尾圭/ USA TODAY Sports)写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

投手・大谷翔平の2021年成績と2022年予測成績

勝敗:9勝2敗→11勝8敗

防御率:3.18→3.69

先発登板:23→28

投球回数:130.1→165.0

奪三振:156→192

FIP:3.52→3.75

WHIP:1.09→1.21

奪三振率:10.8→10.5

与四球率:3.0→3.1

fWAR:3.0→3.1

 投手としてシーズンをフル回転して11勝は物足りなく感じるかもしれないが、成績予測では勝ち星は低めに算出される。

 アメリカン・リーグの投手で22年シーズンの勝ち星が最も多いと予測されたのは、ニューヨーク・ヤンキースのゲリット・コールの15勝(8敗)。大谷の11勝はリーグ11位タイであり、打線の援護と救援投手の踏ん張り次第では最多勝争いに絡んできそうだ。

 また、192奪三振はア・リーグ11位の予測であり、リーグ最多の266奪三振と予測されたコールとは大きな差があるが、シーズン200奪三振は現実味のある目標と言える。

2022年打者・大谷、38本塁打、96打点、23盗塁

 21年に大ブレイクした打者・大谷は、22年もホームランを量産して、38本塁打を放つと予測される。

 21年にホームラン王を争ったブラディミール・ゲレーロ(トロント・ブルージェイズ)は44本塁打、サルバドール・ペレスは36本塁打との予測値が出ている。

2022年は38本塁打、96打点と予測成績が弾き出された大谷翔平(写真:三尾圭/USA TODAY Sports)
2022年は38本塁打、96打点と予測成績が弾き出された大谷翔平(写真:三尾圭/USA TODAY Sports)写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

打者・大谷翔平の2021年成績と2022年予測成績

試合数:155→147

打率:.257→.257

出塁率:.372→.363

長打率:.592→.533

OPS:.965→.895

安打:138→138

本塁打:46→38

打点:100→96

得点:103→103

盗塁:26→23

三振:189→176

四球:96→86

fWAR:5.1→3.5

 22年も大谷が本塁打王争いに加わるために鍵となってくるのが、敵地でのインターリーグでの起用方法。21年同様に代打待機だと試合ごとに1打席しか打席へ立てないが、外野手として先発起用されれば、ホームラン王へのチャンスは広がってくる。

2年連続MVPは?

 二刀流選手として21年に残したインパクトが大き過ぎるが故に、22年は昨年を上回るような活躍をするのは難しい。そんな状況の中で、大きなアピールポイントとなりそうなのが、規定投球回数(162イニング)と規定打席(502打席)のダブルクリア。投打両面で規定数を超えれば、真の意味で二刀流選手として認められる。

 日本のメディアで期待されている二桁勝利&二桁本塁打は、ケガさえなければ達成できそうだが、現在のメジャーリーグでは投手の勝利数はそれほど重要視されていなく、MVPへのアピールとしては不十分。

 近年、MVPを選ぶ際に最重要視されているのは『WAR』。21年のfWARは、大谷が8.1でリーグ1位、MVP投票で2位だったゲレーロは6.7で2位、MVP投票3位のマーカス・セミエン(ブルージェイズ、22年からテキサス・レンジャーズ)は6.6で3位。トップ3はfWARの順位とMVP投票順位が全く同じだった。

 22年の大谷のfWARは投手で3.1、打者で3.5の合計6.6。

 ア・リーグの打者でfWARが6.0を超えると予想されるのは、大谷の同僚であるマイク・トラウト(6.1)とゲレーロ(6.0)の2人だけ。投手ではコールの5.4がリーグトップなので、二刀流選手である大谷は2年連続してfWARでリーグ1位を記録すると予測されており、22年シーズンもアメリカン・リーグMVPの最有力候補に推されている。

スポーツフォトジャーナリスト

東京都港区六本木出身。写真家と記者の二刀流として、オリンピック、NFLスーパーボウル、NFLプロボウル、NBAファイナル、NBAオールスター、MLBワールドシリーズ、MLBオールスター、NHLスタンリーカップ・ファイナル、NHLオールスター、WBC決勝戦、UFC、ストライクフォース、WWEレッスルマニア、全米オープンゴルフ、全米競泳などを取材。全米中を飛び回り、MLBは全30球団本拠地制覇、NBAは29球団、NFLも24球団の本拠地を訪れた。Sportsshooter、全米野球写真家協会、全米バスケットボール記者協会、全米スポーツメディア協会会員、米国大手写真通信社契約フォトグラファー。

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