北海道でアメリカナマズが初確認、その危険性や環境への影響は?
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2024年6月下旬、北海道江別市の河川にて道内で初めてアメリカナマズが確認されたと報道されました。
一部の釣り人の間では有名なアメリカナマズですが、ご存知でない方が大半だと思うので、本記事ではアメリカナマズについての基礎知識やその危険性、環境への懸念される影響などについて紹介します。
アメリカナマズとは?
上の写真の魚が、今回話題になっているアメリカナマズ。
正式名称はチャネルキャットフィッシュで、体長は60cm以上にもなる北アメリカ原産の魚です。
下は日本に生息する在来のナマズの画像ですが、見比べてみるとチャネルキャットフィッシュは日本のナマズよりも目が大きく、ヒレの形も異なっていることが分かります。
食性は動物食で、魚類や昆虫、甲殻類など様々な生き物を捕食するのですが、日本在来の生態系に与える影響が大きいことから特定指定外来生物に指定されています。
日本では1970年代に食用としてアメリカから輸入されたものの、1980年代に江戸川で確認され、その後霞ケ浦や利根川で個体数が爆発的に増加し、現在では琵琶湖や全国各地へ生息域を拡大しています。
なぜ北海道で発見?
今回、北海道で初めて確認されたチャネルキャットフィッシュ。
なぜ北海道で発見されたのかは不明とされていますが、チャネルキャットフィッシュは淡水魚なので本州から泳いで海を渡ったとは考え辛いところ。
誰かが意図的に持ち込んだか、荷物に紛れてしまったといった、人為的な原因なのではないかと筆者は考えています。
もし意図的に持ち込まれたものであった場合、特定指定外来生物であるアメリカナマズは生きたままの移動が法律で禁止されているため、重い罰則が科されることになります。
北海道での拡大の危険性は?
今回北海道で発見されたチャネルキャットフィシュですが、北海道で生息域を拡大する可能性があるのか気になるところ。
筆者の私見では既に道内で繁殖されているか、今後拡大が懸念されるのではないかと考えております。
というのも今回発見されたのが江別市の石狩川とのことなのですが、石狩川は北海道内でも最長の河川で多くの川と繋がっているため、河川を経由して生息域を拡大する可能性があるからです。
またチャネルキャットフィッシュは北米原産の魚ということで低水温にも比較的強く、北海道内でも越冬できてしまう可能性が十分考えられます。
本州でも現在、日本で2番目に長い河川である利根川を通じて関東圏で生息地を拡大しています。
生態系や水産業への影響は?
チャネルキャットフィッシュは60cm以上にもなる大きな体や、旺盛な食欲で生態や水産業への影響も懸念されています。
実際に茨城県の霞ケ浦では、チャネルキャットフィッシュの拡大により名産のワカサギやテナガエビの漁獲量が年々減っていると言われており、もし北海道でも拡大した場合、生態系や水産業にも少なからず影響が出ることが予想されます。
今回は北海道で初めてチャネルキャットフィッシュが確認された件について紹介しました。
本記事ではチャネルフィシュが北海道内で拡大した場合の危険性などについて考察しましたが、今回発見された個体が定着しておらず、道内で被害が拡大しないことを願うばかりです。