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学級閉鎖はどうやって決まるの?意外と知らない学級閉鎖の裏事情

ナナホシ教育/子育て/学校

インフルエンザや溶連菌がはやってくると、小学校に通うお子さんを持つママの皆さんは、学級閉鎖について気になりますよね。学級閉鎖は、どんなときに行われるのでしょうか?学級閉鎖の基準はあるのでしょうか?学級閉鎖は、誰が決めるのでしょうか?保護者の知らない小学校の学級閉鎖の裏事情について、詳しく解説します。

学級閉鎖とは?

学級閉鎖とは、学級内で感染症が広がっている可能性が高い場合に、学校の設置者が行う臨時休業措置のことです。学級閉鎖の目的は、感染の拡大を防ぎ、お子さんの健康を守ることです。学級閉鎖になる学校感染症は、学校保健安全法で第1種から第3種まで分類されています。主にインフルエンザ、水ぼうそう、手足口病、おたふくかぜ、麻疹などがあります。学級閉鎖の期間は、感染症の種類や流行状況によって異なります。一般的には4日間を原則とすることが多いです。学級閉鎖の際には、学校からママに通知が行われますが、お子さんの個人情報は開示されません。

学級閉鎖になる基準とは?

学級閉鎖になる基準とは、学校が学級閉鎖をするかどうかの判断の目安となるものです。実は、都道府県や学校によっても違いがあり、学級閉鎖には明確な基準がありません。例えば東京都では、新型インフルエンザの学級閉鎖は「学級閉鎖は、当該学級の児童・生徒のおおむね10%以上がインフルエンザ様疾患で欠席した場合に検討し、休業期間は4日間を原則とする。」としています(新型インフルエンザに関する東京都の対応等(第178報))。経験的な話ですが、週のはじめや連休明け、行事の前後には学級閉鎖になる可能性が高いです。

 東京都の例で、40人の学級の場合で考えてみましょう。新型インフルエンザでの欠席率がクラスの10%の場合、4人です。もう少し多くて20%の場合は8人になります。しかし、8人だからといって必ずしも学級閉鎖になる訳ではありません。欠席率は、感染症の種類や流行の度合いによっても変わります。

 学級閉鎖になる期間は、原則4日間です。例えば、火曜日に学級閉鎖の必要があると判断した場合は、水曜日から土曜日までの4日間を学級閉鎖にすることが考えられます。しかし、金曜日に学級閉鎖の必要があると判断した場合は、土日を挟むことで感染の拡大が抑えられる可能性があるため、学級閉鎖にしないこともあります。もちろん、金曜日から土日を挟んで、4日間の学級閉鎖とすることもあります。

 その他にも、欠席率や曜日だけでなく、その他の要因も学級閉鎖の判断に影響します。例えば、欠席者の増加の傾向や速度、感染症の重症度や合併症の発生率、学校の衛生状態や換気状況、授業日数の確保や学習の進度などです。これらの要因はかなり複雑になり、学校や教育委員会が総合的に判断します。

学級閉鎖は誰が決めるの?

学級閉鎖をするかどうかの最終的な判断は、学校の設置者である教育委員会が行います。しかし、実際には、教育委員会は各学校の校長にその権限を委任していることが多いです。つまり、学級閉鎖の判断は、主に小学校の校長が行うものとされています。校長は、学校の状況や感染症の情報をもとに、教育委員会や保健所、学校医などと相談しながら、学級閉鎖の必要性や期間を決めます。学級閉鎖になった場合は、校長は教育委員会に報告し、教育委員会は保健所に連絡します。

まとめ

学級閉鎖とは、学級内で感染症が広がっている可能性が高い場合に、学校の設置者が行う臨時休業のことです。学級閉鎖になる基準は、都道府県や学校によっても違いがあります。主に小学校の校長が、欠席率や曜日などを目安にして、学級閉鎖の判断を行います。ですので、噂や誤った情報に振り回されることのないように、学校からのお便りや連絡を待つようにしましょう。

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