【飯田市・丘の上】端午の節句に食べたい柏餅・ちまきを探して老舗・三吉野へ
自宅に男の子がいるならもちろん、いなくたって端午の節句に食べる柏餅やちまきはおいしいものです。
諸説ありますが柏餅やちまきは、無病息災や家族・子孫の繫栄などを願って食べられてきたもの。こいのぼりや兜を飾ってお祝い…とまではいかなくても、家族みんなで柏餅やちまきを食べながら、これまでみんなが元気に育ってこれたことをお祝いしましょう。
三吉野はどんな店?
いなり寿司を販売する店としても知られている三吉野。初代店主は、関東大震災以前の東京・深川で餅菓子店を営んでいましたが、1923年の関東大震災を機に当時の店主が故郷・飯田市に店を移し再開業。来年2024年には、飯田市で創業してから100年を迎える餅菓子店です。
東京で営業していたことも含めれば、その営業年数はなんと通算100年超の風格漂う老舗。現在は3代目、4代目とそのご家族で切り盛りしています。
三吉野の柏餅
香りのよい大きな柏の葉に、なめらかでむっちりとした餅が包まれた柏餅(税込140円)。葉が大きいので餅がちょっと小さく感じたのもつかの間、食べてみるとぎゅっと餅と餡が詰まっているのでしっかりした食べごたえが感じられます。甘さ控えめなので、ひとつ食べきるまでお茶を飲むのを忘れるほど。2~3個続けて食べたくなってしまう食べやすさが魅力でした。
基本の白いお餅の柏餅だけでなく、ピンク、緑の3種の味がそろっています。販売期間は桜が散ったころから、6月5日ごろまでです。
・白い柏餅
中にはこしあんが入っています。きめ細かなこしあんは、口に含むと溶けていくように感じます。
・ピンクの柏餅
味噌餡が入っています。白味噌ベースの味噌餡は、甘じょっぱい味わいと芳醇な風味がクセになりそう。
・緑の柏餅
中に入っているのは粒餡。粒餡は、豆の皮が口に残るので苦手、という方もいるかもしれませんが、三吉野の粒餡には不思議と豆の皮の存在を感じません! にも関わらず、豆のほくほく感はしっかり楽しめました。よもぎ独特の爽やかさと粒餡が相性抜群です。
三吉野のちまき
ちまき(税込140円)は、笹の葉を模したフィルムに包まれた道明寺粉のちまき。三吉野では、昔からこの俵型のちまきなんだとか。
道明寺粉を使用しているので桜餅に似ていますが、桜餅のほんのりとしたしょっぱさや香りはありません。桜餅の風味が苦手という方にもおすすめしたい、シンプルな道明寺粉の餅菓子です。
中にはくちどけのよいこし餡が入っています。販売期間は柏餅と同じく桜が散ったころから、6月5日ごろまで。
三吉野で買えるその他のアイテム
取材で伺った際に、ご厚意でお寿司弁当と味ごはんのおにぎりをいただいたので、合わせて実食レポートします! 飯田市でちょっとしたランチを探しているときには、三吉野のごはんものも、ぜひ候補に追加してみてくださいね。(※今回の取材では三吉野様の協力により、お寿司弁当といなり寿司、味ごはんのおにぎりを無償で提供いただきました。本記事作成にあたってはガイドラインに基づき公平中立に制作しています。)
・お寿司弁当(税込540円)
巻き寿司3個といなり寿司3個、ガリが入ったお弁当です。巻き寿司は酢が強すぎない甘めのお味。手で持ったときは崩れずしっかりしているのに、口の中に入れるとほろほろとほどけます。
いなり寿司は、口に入れた瞬間、柔らかく厚みのあるあげから甘みとだしがジュワっとしみだします。だしのせいなのか、食べ進むにつれてどんどんコクと旨みが増していく感じがしました。もっちりと甘みのあるごはんとの相性、あげとごはんの量の配分ともに最高です。
・味ご飯(税込260円)
やわらかめに炊きあげられたもち米入りの味ご飯のおにぎりです。柔らかめとはいえ、べちゃっとしているわけではなく、ごはんの一粒一粒がふっくらしています。
三吉野でゲットしたい朝生(あさなま)の餅菓子&お寿司
朝生(あさなま)とは和菓子業界で使われる言葉で、その日に売るために朝から用意する菓子のこと。
三吉野の店頭にずらりと並ぶ餅菓子やいなり寿司、のり巻き寿司、おにぎりなどはどれも早朝から仕込んだ朝生できたての品ばかり。賞味期限は基本的に当日のみなので、その日のうちにいただきましょう。
日によっては午前中に売り切れてしまう品もあるので、確実に手に入れたい場合は、前日までに予約しておくと良いですね。
・三吉野はこんなシーンにもぴったり!
子どもが1歳になったことを祝う<初誕生(おたんじょう)>用の大きな一升餅を発注できます。当日の早朝についてもらえるので、一升餅がつきたてほやほやの状態で手渡してもらえることも。柔らかな一升餅なんて、後で家族そろって食べるまでが楽しみになってしまいそうです♪