台風11号 夕方以降沖縄本島地方に最接近 915ヘクトパスカル予想も
猛烈な勢力の台風11号は31日午後2時には那覇市の東南東約180キロの海上にあって、時速25キロの速さで西南西へ進んでいます。中心の気圧は920ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は55メートル、最大瞬間風速は75メートルで暴風域を伴っています。
31日の昼頃、大東島地方では風速25メートル以上の暴風域からは抜けたとみられますが、大東島地方と沖縄本島地方では風速25メートル以上の強風域に入っています。
北大東島では午前4時28分に最大瞬間風速48.4メートルを観測し、8月としての1位の記録を更新しています。(2009年から統計開始)
台風は今後もさらに発達し、9月1日午前0時には920ヘクトパスカルの強さで那覇市の南の海上に進み、1日正午には、915ヘクトパスカルで宮古島の南南東の海上に進む見通しです。台風はその後北上し、宮古島と石垣島の間、多良間島付近から東シナ海を北へ進む予想です。
台風11号は、31日夕方以降(午後6時から9時頃にかけて)、沖縄本島地方に最も近づく予想となっています。台風に慣れている県民も警戒を強めています。
台風11号のさらに南の海上には熱帯低気圧があって、9月1日にかけて台風に変わる見通しです。
沖縄では、影響がさらに長引くおそれもあり、今後も情報に警戒が必要です。
過去に石垣島で史上1位の最大瞬間風速71.0メートルを観測した台風とは
2015年に石垣島に直撃した台風15号は、史上1位となる最大瞬間風速71.0メートルを観測しています。
2015年の8月15日午前3時に、マリアナ諸島近海で発生した台風15号は、発達しながら西寄りに進み、17日午後3時には中心気圧935ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は50メートルの非常に強い勢力となりました。21日にフィリピンの近海に停滞したあと、ゆっくりとした速さで北へ進み、23日の夜に西表島を通過しました。台風はその後、速度を速めて、久米島の西の海上へ進んだ後、非常に強い勢力を維持したまま九州地方へ進みました。
石垣島では、23日午後9時16分に南南西の風71.0メートルの最大瞬間風速を観測しています。これは、1941年の統計開始以来、現在1位の記録となっています。
当時、石垣島では38年ぶりに最大瞬間風速を更新しました。過去の記事より抜粋しました。
突風はどこで観測したの?
過去の石垣島の最大瞬間風速の順位を見てみると、トップ10のほとんどが南風成分でした。「石垣島」の観測所の場所も関係していると考察しています。
2015年の台風15号によって、沖縄では、負傷者や床下浸水、道路破損・冠水、停電、通信障害、防波堤被害や農業被害(6億6611万円)、水産業被害(6億3420万円)、陸、海、空で交通障害、乗用車破損、石垣島で家屋損傷、電柱倒壊など甚大な被害が出ました。(県からの報告)
今回の台風11号の接近に伴い、暴風、大雨、高波、高潮に警戒するとともに、外出は控えて、安全な場所でお過ごし下さい。
【資料:沖縄気象台】
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