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「チョップリン」から「ザ・プラン9」へ。コヴァンサンときょうくんが一歩を踏み出した理由

中西正男芸能記者
「ザ・プラン9」に加入したコヴァンサン(左)ときょうくん

 お笑いコンビ「チョップリン」として活動し、今年10月からお笑いユニット「ザ・プラン9」のメンバーに加入した小林幸太郎さん(45)と西野恭之介さん(44)。リーダーのお~い!久馬さんのすすめで、芸名も小林さんがコヴァンサン、西野さんがきょうくんに改名し、所属も3月に退所した松竹芸能からフリーを経て、吉本興業になりました。「チョップリン」時代には文化庁芸術祭大衆芸能部門優秀賞など多くの賞も受賞。芸歴21年で新たな一歩を踏み出すに至った思いとは。

「一緒にやらないか」

 きょうくん:10月下旬から「ザ・プラン9」に加入ということになったんですけど、まだあまり実感がありませんでして。

 というのも、新型コロナ禍でイベントがなかなかできない状況でもあり「ザ・プラン9」のメンバーさん、そして、担当マネージャー以外とはほとんど会っていないのが現状なんです。

 なんばグランド花月に出入りして、師匠方とお話をさせてもらってという機会もなく。吉本に入ったのは入ったんですけど、まだ“交ざり合っている感”がないといいますか。

 コヴァンサン:まだ、ちょいちょい会う友達くらいの感じです(笑)。

 きょうくん:僕らずっとラジオ関西でラジオをやらせてもらっているんですけど、その現場に吉本のマネージャーが来ていて「え、なんで?…あ、そら、そうか」となったりはしてますね(笑)。

 3月末で20年以上所属した松竹芸能を退所して、そこからはフリーという立場で再スタートしました。

 コヴァンサン:フリーなので、営業も自分たちでやらないといけないし、イベントをやるにしても会場の手配も自分たちでやらないといけない。なので、まず名刺を作って放送局の方々に営業をしたりもしてたんですけど、すぐに新型コロナの波が来まして。

 そこで動きが止まっていた頃に、久馬さんからご連絡をいただいたんです。「一緒にやらないか」と。

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松竹芸能から吉本興業へ

 きょうくん:もう十数年前から久馬さんにはコントイベントに呼んでいただいてまして、当時は松竹と吉本という関係だったんですけど、久馬さんのイベントの出演最多ゲストが僕らというくらい、お世話になっていたんです。

 そんな中で、今から5年ほど前に「ザ・プラン9」がメンバーを増やすみたいな話が記事で出まして。その頃、イベントに呼んでもらった時には「増えるメンバーって、僕らのことですか」みたいなことを僕らが言うという流れというか、そういう笑いもあったんです。

 ただ、いわゆるノリでそんなことをやっているくらいだから、まさか、本当に入るという意識が逆になくて。実際に連絡をいただいた時は「まさか」でした。

 でも、純粋にうれしかったです。そこから小林といろいろ考えて、久馬さんにも話を聞いてもらって、今日に至るという感じです。

 コヴァンサン:やっぱり、一番引っ掛かったのが、コンビでの活動といいますか。「チョップリン」として21年やってきて、今後「ザ・プラン9」に入ったら、そこの活動はどうなるのか。

 あと、フリーの立場のまま加入するのか。それとも吉本にガッチリ入って加入するのか。そこもたくさん話をしました。

 きょうくん:最終的には、僕らでイベントをやったりすることは今後もあるし、小林と(メンバーの)ヤナギブソンさんが2人でイベントをしたりすることもあるだろうし、(メンバーの)浅越ゴエさんみたいにピンでメディアのお仕事もさせてもらえたらありがたいし、僕らに(新メンバーの)爆ノ介が加わって3人でやることもあるかもしれない。

 コヴァンサン:そんな形で柔軟にやっていこうということで話がまとまりました。

自分のポジション

 きょうくん:新しい一歩を踏み出すことにもなりましたし、改めてというか、引き続きというか、賞レースもしっかりとやっていきたいなと。大きなものとしては、やっぱりコントをやっているので「キングオブコント」を取る。そこは目指しています。

 ここから先、もし、さらに久馬さんがメンバーを増やしたいとなって、例えば、9人、12人とかになった時にもしっかりと自分のポジションをハッキリさせられるような活動はしておきたいと思っています。

 入るとなってから、本当に久馬さんとはいろいろお話をさせてもらいましたし、いただいた言葉で「よし、やろう」となったのも事実ですし、そこは本当に感謝しかありません。

 コヴァンサン:僕もこの半年ほどで、いろいろなものが拓けたといいますか。新しく通いだした整体の先生に言われたことが一番残ってて、それが「足を組むな」ということだったんです。

 足を組むことによって、体がゆがんでくると。「ザ・プラン9」に入るにあたって、まず体調管理はしっかりしておこうと思っていた時でもあったので、それをきっちりやったら、本当に体調が変わりまして。

 きょうくん:…何の話やねん(笑)。ただね、明らかにテンションが高い日があるんですよ。で、聞いてみると、たいがい、その日は午前中に整体の先生のところに行ってきたと。

 コヴァンサン:ただ、その先生の“お言葉”なんですけどね…

 きょうくん:お言葉?これはだいぶと香ばしいニオイがしてくるけど。

 コヴァンサン:僕、ずっと手首にチタンのブレスレットをつけてたんです。15年くらい。ただ、先生から「片方だけつけてたらバランスが悪くなるから外しなさい」と言われたので外してみたら、これもまた体調が良くなりまして。

 きょうくん:僕、前々から言ってきたんです。「コントで子どもの役とかをする時に、ブレスレットがあったらおかしいから外して」と。理屈に合ったことを言ってきたつもりなんですけど、一向に外さなかったのが、最近会った先生に言われてすぐ外してるんです。

 あと、その先生は、小林の体に触れないらしいんです…。触れずに体を治す。ここまでくると、かなり香ばしいトッピングが乗っかってきてますけど(笑)。

 コヴァンサン:今度先生のところに行った時に、今後、僕らがどんな活動をしていったらいいか。そのお言葉も先生から頂戴しておきます。

 きょうくん:この半年ほどで、人生で最大級のことがいろいろ起こったとは思ってたんですけど…、小林には、また違った変化があったみたいです(笑)。

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(撮影・中西正男)

■1975年9月30日生まれのコヴァンサン(本名・小林幸太郎)と76年2月23日生まれのきょうくん(本名・西野恭之介)が99年にコンビ「チョップリン」を結成。二人とも兵庫県出身。今年3月まで松竹芸能に所属し、シュールなコントで、ABCお笑い新人グランプリ最優秀新人賞、上方漫才大賞優秀新人賞、上方お笑い大賞新人賞、文化庁芸術祭大衆芸能部門優秀賞など受賞多数。今年3月で松竹芸能を退社し、フリーに。10月から吉本興業に所属し、コントユニット「ザ・プラン9」に新メンバーとして加入した。12月7日、8日には大阪・なんばグランド花月でお~い久馬、浅越ゴエ、ヤナギブソン、コヴァンサン、きょうくん、爆ノ介の6人による新生「ザ・プラン9」の初イベントが開催される。

芸能記者

立命館大学卒業後、デイリースポーツに入社。芸能担当となり、お笑い、宝塚歌劇団などを取材。上方漫才大賞など数々の賞レースで審査員も担当。12年に同社を退社し、KOZOクリエイターズに所属する。読売テレビ・中京テレビ「上沼・高田のクギズケ!」、中京テレビ「キャッチ!」、MBSラジオ「松井愛のすこ~し愛して♡」、ABCラジオ「ウラのウラまで浦川です」などに出演中。「Yahoo!オーサーアワード2019」で特別賞を受賞。また「チャートビート」が発表した「2019年で注目を集めた記事100」で世界8位となる。著書に「なぜ、この芸人は売れ続けるのか?」。

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1999年にデイリースポーツ入社以来、芸能取材一筋。2019年にはYahoo!などの連載で約120組にインタビューし“直接話を聞くこと”にこだわってきた筆者が「この目で見た」「この耳で聞いた」話だけを綴るコラムです。最新ニュースの裏側から、どこを探しても絶対に読むことができない芸人さん直送の“楽屋ニュース”まで。友達に耳打ちするように「ここだけの話やで…」とお伝えします。粉骨砕身、300円以上の値打ちをお届けします。

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