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関東~九州、今週は梅雨末期、来週は一転、盛夏期突入も?

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
関東の梅雨明け(写真:Natsuki Sakai/アフロ)

再び梅雨前線が活発化、大雨に警戒

九州を中心に、度々大雨に見舞われ、梅雨も最盛期の状態となっていますが、今夜からあす30日(火)にかけて、西日本を中心に再び大雨となるおそれがあります。

気象庁からは大雨に関する情報が出されていますので、気象レーダーなども参考に早めの大雨対策を行ってください。

今週は梅雨末期、来週は梅雨明けも?

16日予報、%は降水確率、アルファベットは信頼度でAが高くEが低い(ウェザーマップ)
16日予報、%は降水確率、アルファベットは信頼度でAが高くEが低い(ウェザーマップ)

ウェザーマップによる最新の16日予報をご覧ください。

上述した通り、今夜からあす30日(火)にかけて、西日本を中心に大雨のおそれがあり、また週末頃も各地で雨が降り、これも大雨となる心配がありますが、その雨が終わった後、来週は一気に晴れマークが並んでいます。

予想最高気温(赤数字)は、各地で連日30℃を超え、特に内陸の甲府などでは、35℃以上の猛暑日が続くかもしれません。

また予報の信頼度をみると、東京、横浜、鹿児島では、信頼度の最も高いAが並び、甲府や大阪などはC~Eも多くなっていますが、これは真夏の夕立系の雨の予想で信頼度が落ちているとみられ、基本的には関東~九州にかけて、梅雨明けしたかのような盛夏期が到来する可能性が高くなっています。

平年の梅雨明け日は、鹿児島など九州南部は7月14日ごろ高知など四国は7月18日ごろ大阪など近畿は7月21日ごろ東京、横浜、甲府など関東甲信も7月21日ごろとなっており、来週早々だと、まだ平年よりは1~2週間早い段階なので、もう少し7月後半の状況(戻り梅雨があるか?)を見極めるか、あるいは思い切って梅雨明けを発表するかは、気象庁の考え方次第となりそうです。

ただ梅雨明けの発表がある、ない、どちらにしても、来週以降はしばらく盛夏期の晴天と厳しい暑さ(猛暑)が続く見込みですから、コロナ禍での熱中症対策が一段と重要になるでしょう。

来週は猛暑型のダブル高気圧が強まる

太平洋高気圧とチベット高気圧の予想(ウェザーマップ)
太平洋高気圧とチベット高気圧の予想(ウェザーマップ)

来週はなぜ一気に盛夏期となるのか?それはダブル高気圧が影響しています。

日本付近に真夏の暑さをもたらすのは上空6000メートル付近で顕著となる太平洋高気圧ですが、これにさらに上層10000メートル付近で顕著となるチベット高気圧が西側から重なると、一段と高気圧が強まるため、長きにわたる猛暑に見舞われることが多々あります。

今後の予想をみると、週末まではどちらもまだ本州の南の海上で、主に沖縄付近を覆っていますが、来週の七夕頃になるとどちらの高気圧も一気に本州付近へ勢力を拡大し、特に関東~九州付近をすっぽりと覆う予想です。

種々の計算で、これらの予想はかなり揃ってきていますので、来週はかなり高い信頼度で、盛夏期の晴天と厳しい暑さ(猛暑)に見舞われるでしょう。

ただ7月後半にかけての予想はまだばらつきがみられますので、気象庁としては、今後このあたりが梅雨明けを発表するかどうかの重要な要素となりそうです。

いずれにしても今週の大雨、来週の厳しい暑さ(猛暑)、どちらも警戒を要します。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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