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【高野町(高野山エリア)】白い粉を吹いた干し柿とそうでない干し柿はどこが違うのか?

田中寛人地域のあしもとマイスター(橋本市・高野町)

白い粉を吹いた干し柿は、そうでない干し柿よりも価格が高く設定されているのをよく見ます。白い粉がある方が高級品扱いだそう。

あの白い粉の正体とは?

柿が乾燥して表面に柿自身の糖分が結晶化した状態。当然食べても問題ありません。

私は面倒くさいのでヘタ部分をキレイに剥かずに干しています(そこも後で食べます)
私は面倒くさいのでヘタ部分をキレイに剥かずに干しています(そこも後で食べます)

では、高級品の白い干し柿と、粉なし干し柿は味が異なるのか?が気になったので実験してみました。

同時に皮を向いた渋柿を干し、ある程度乾いたら片方をモミモミ。

そうして寒さにあてると白い粉が吹いてきます。

※白い粉を干し柿につけるのに適した温度は、10度以下の環境が2週間程度継続する必要があると言われています。我が家は寒い地域なので粉が吹きます。

実際食べてみると、

・粉を吹いていない方が内部がジューシー

・白い粉がある方は水分がよく抜けていて果肉が詰まっていて歯応えがある

・甘さはどっちも同じレベルで甘い

という結果。

なので個人的に食べる分にはどっちでもいいや、という結論になりました。食べたい方を選ばれたら良いと思います。

【おまけ:獣害に合わない干し柿づくり?】

外に裸で干している途中に、毎年かなりの干し柿を野生動物に盗られるのですが、今年はゴミ袋を開いて柿をカバーするようにカーテン状に吊るしておいたら一つも盗られませんでした。暖冬で野生動物が食べ物に困らなかったからかもしれませんが、お困りの方は良ければ一度お試しください。

地域のあしもとマイスター(橋本市・高野町)

和歌山県高野町在住。現場のフィールドワークを通してその土地ならではの地域資源を掘り起こし、地域づくりにつながる高付加価値商品開発や体験プログラムの企画造成支援や実践を行っています。そのスキルも活かして皆さまのまだ見ぬ和歌山県をお届けしていきたいと思っています。民俗学と発酵と和の薬草と昆虫食と染色のイベントもしています。

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