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静岡県 6月9日に再び大雨 台風3号の動きも注意を

伊藤麻衣気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
(写真:イメージマート)

前線が再び北上

6月8日正午の天気図を見てみると、前線上の九州付近の西に低気圧があります。低気圧に向かって暖かく湿った空気が集中して流れ込んでいて、低気圧周辺の西日本ですでに雨が強まっています。この低気圧が通過していく6月9日朝にかけて県内も雨が強まりそうです。

6月8日正午の気圧配置(提供:ウェザーマップ)
6月8日正午の気圧配置(提供:ウェザーマップ)

沿岸部で雨が強まる

予想される雨の量は、9日夕方までの多いところで、180ミリとなっています。前回の大雨よりは少ない数字ですが、半日でこれだけ降ってしまいそうです。今回はもしかしたら山よりも沿岸部で雨量が多くなりそうです。

24時間予想雨量(提供:ウェザーマップ)
24時間予想雨量(提供:ウェザーマップ)

6月9日午前3時の雨の予想を見ると、沿岸部の方が雨雲が発達する予想が出ています。山の方は温度が低くなり冷たい北寄りの風が吹く一方で、南からは暖かく湿った空気が強い風に乗って入ってきます。性質の違う空気のぶつかる沿岸部では南からの風が冷たい空気の上に乗りあげ、雨雲が発達しそうです。

6月9日午前3時の雨と風の予想(提供:ウェザーマップ)
6月9日午前3時の雨と風の予想(提供:ウェザーマップ)

沿岸部で雨が強まるので地下街など低い場所は浸水する可能性があります。また前回の雨がまだ地中に残っているところもあるので土砂災害にも警戒です。

前回の雨で災害が起きなかった場所でもできるだけ安全な場所で過ごすようにしてください。不安がある方は雨が強まる前に安全な場所に避難をすることも考えてください。

台風3号の進路は

台風3号は6月8日午後3時の段階でフィリピンの東にあります。中心付近の風が強まり、暴風域ができました。

今後北上をして、台風2号よりも本州の陸地に近づく可能性があります。本州にはしばらく前線も停滞、また台風と前線の組み合わせで大雨という可能性があります。台風の情報にもお気を付けください。

台風進路(提供:ウェザーマップ)
台風進路(提供:ウェザーマップ)

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

静岡県御前崎市出身。2011年に気象予報士資格を取得。2014年にNHK広島放送局で気象キャスターをはじめ、2017年からは地元のNHK静岡で気象キャスターを務める。たっぷり静岡(平日・午後6時10分~)に出演。地域に根ざした天気や、天気というフィルターを通すと気づく静岡の魅力をお伝えします。

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