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ゴールデン・グラブの連続受賞。菊池涼介の8年連続より長いのは、外野手3人と一塁手1人

宇根夏樹ベースボール・ライター
山下大輔(写真:岡沢克郎/アフロ)

 2013年からゴールデン・グラブを続けて受賞していた3人のうち、菊池涼介(広島東洋カープ)はストリークを8年に伸ばした。一方、松田宣浩(福岡ソフトバンクホークス)と丸佳浩(読売ジャイアンツ)のストリークは、7年で途切れた。どちらも、受賞者に次ぐ順位。88票の松田は、鈴木大地(東北楽天ゴールデンイーグルス)と53票差のパ・リーグ三塁手2位。119票の丸は、セ・リーグ外野手4位。こちらの受賞者は、鈴木誠也(広島東洋)、大島洋平(中日ドラゴンズ)、青木宣親(東京ヤクルトスワローズ)の3人で、丸と青木の差は13票だった。

 菊池の8年連続受賞は、歴代5位タイのストリークだ。それよりも長いのは、12年連続の福本豊(1972~83年)、10年連続の山本浩司/浩二(1972~81年)と秋山幸二(1987~96年)、9年連続の王貞治(1972~80年)しかいない。この4人は、外野手3人と一塁手だ。菊池のストリークは、遊撃手の山下大輔(1976~83年)と並び、ミドル・インフィルダーでは最も長く、来シーズンも受賞すれば、単独最長となる。

筆者作成
筆者作成

 なお、ストリークを継続している選手は多く、セ・リーグは菊池を含む6人、パ・リーグは4人がそう。受賞者は両リーグ合わせて19人――パ・リーグの一塁手は、中村晃(福岡ソフトバンク)と中田翔(北海道日本ハムファイターズ)が同時受賞――なので、半数以上が連続だ。菊池に次いで長いのは、甲斐拓也(福岡ソフトバンク)と西川遥輝(北海道日本ハム)の4年連続。どちらも2017年の初受賞から継続しているが、西川は来シーズンからメジャーリーグでプレーする可能性もある。ちなみに、オリックス・ブルーウェーブからシアトル・マリナーズへ移ったイチローは、1994~2000年のゴールデン・グラブに続き、2001年から2010年までゴールドグラブ(ア・リーグ外野手)を受賞した。

 菊池のゴールデン・グラブについては、こちらでも書いた。

菊池涼介にゴールデン・グラブを「阻まれている」選手は…。8年連続受賞は二塁手最長

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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