【京都市上京区】明日6月30日は夏越の祓え 「長五郎餅 本舗」の水無月で無病息災をお祈り!
いろんなところで言われているので、もうご存知の方も多いかと思いますが、6月30日は「夏越の祓え」。ちょうど1年の半分を迎えるこの日に、これまでの罪や穢れを清め、これから半年間の無病息災を祈願するという日なんです。京都では「水無月」を食べる日でもあるんですが、この日はいろいろな神社で「茅の輪くぐり」も行われます。ちなみに京都最大級の「大茅の輪」があるのが北野天満宮さん。その北野天満宮さんからもほど近い場所に本店があり、境内には「境内茶店」もあるのが「長五郎餅 本舗」さんです。創業から400年以上の歴史を持つ和菓子屋さんなんですよ。
北野天満宮さんから南へ少しの場所にある「長五郎餅」さんの店構えがこちら。歴史を感じさせつつ、一見さんも入りやすいオープンさがうれしいですね。
お店は北野商店街にありまして、店前の道を東へ進んでいくと……。
こんな感じの広場があるんです。パッと見、公園まで行かない普通の広場っぽい感じですが、なかなかどうして、ここがかなりゴイゴゴイなんです。(グーグルマップで見てみると、三角広場って名前でした)
まずその1。こちらのモニュメントによりますと、明治28年、日本で初めて京都に路面電車が走ったんですって。知りませんでした。そして北野天満宮さんと京都駅を結んでこの場所を走っていた北野線は、明治33年に開通し、昭和56年に廃止されたとのこと。毎月25日の天神さんの日には電車も満員だったんですって。
そんなわけで、チンチン電車をデザインしたレリーフが埋め込まれているわけなんです。これかわいいですね。ほかの種類もあるので、見てみてください。
その2。ここが七本松通りの名前発祥の地なんですって。七本松通は寺之内通から途中で中断しつつ十条通まで南北に伸びる道。その名前の由来はここにあった松の木だそうです。ここまでは「ヘー」「ヘー」くらいですが、こっからがすごいんですよ。
その3! なんと出雲ノ阿国の歌舞伎発祥の地もこの付近なんですって! なんとなく鴨川とかでやってらしたのかしら…とおぼろげに思ってたんですが、ここから歴史が始まったんですね〜。さらにさらに!
その4! 「宮本武蔵、吉岡一門決闘ノ地」がこの北西一帯なんですと!? 天才・吉岡清十郎を斬り、その弟である伝七郎を倒したあと、植田さん率いる一門とここで……嗚呼祇園はどこ行った! などとすべて漫画からの知識でございますが、なんとなく感慨深いものがございますな。というわけで、周辺スポット紹介のコーナーでした。
で、長五郎餅さんの店内がこちら。おいしそうな和菓子がずらりと並んでおりますよ。店内でいただくこともできるので、持ち帰りもよし、ゆっくりお店でいただくもよしです。
こちらがお店の名前を冠した名物「長五郎餅」。ま〜、見るからにおいしそう。天正15年、1587年に太閤秀吉さんが開いた北野大茶会で用いられたという歴史あるお餅なんです。思わず買いそうになりましたが、今回は水無月なのでがまんがまん。
こんな形のわらび餅、珍しくないですか? もう見ただけでプルンッとしてるのがわかりますよね。しかしこれもがまんがまん……。
そして、いよいよ今回の主役、水無月です。こちらは「白」。今年は5月半ばから販売がスタートしたようです。程よい甘さとモチッとした弾力たっぷりの生地がたまりません。ちなみに「長五郎餅本舗」さんのホームページによりますと、水無月の三角形は氷を表していて、上にのった小豆は悪魔祓いの意味があるんですって。涼しさ&魔除けという夏にぴったりのお菓子じゃあ〜りませんか!
続いては「黒糖味」。「白」に遅れること少し、5月下旬に販売がスタートしたようです。ひと口食べると、香ばしい黒糖の香りが感じられます。ほどよく散りばめられた甘納豆も◎。
そしてこちらが本店限定の「抹茶」。6月に入ってから販売が始まりました。抹茶の香りと味わい、そしてちょうどよい甘さの生地、このバランスがサイコー! ちなみに水無月はどれも150円となっております。価格もお手頃!
「長五郎餅本舗」さんは、通常木曜定休ですが、2022年6月30日は木曜日ということで営業されるとのこと。代わりに翌7月1日(金)がおやすみとなるそうです。
今年も折り返し。「まだ半分」それとも「もう半分」かは人それぞれですが、いずれにせよ残り半年も健康に過ごしたいもの。明日は水無月を食べて、今年後半も元気に乗り切りましょう!
長五郎餅本舗
住所/京都市上京区一条七本松西
営業時間/9:00〜17:00
休み/原則木曜日
長五郎餅本舗 ホームページ