イチロー引退にイ・スンヨプ(元巨人など)らWBCで対戦した韓国のスター選手が惜別コメント
23日にシーズン開幕を迎えた韓国KBOリーグ。午後2時からNCダイノス対サムスンライオンズの開幕戦が行われるチャンウォンNCパークには、日本でも活躍し2017年限りで現役を引退したイ・スンヨプ氏(42)がテレビ中継の解説で訪れた。
イ・スンヨプ氏は21日に引退を発表したマリナーズのイチロー外野手(45)について「素晴らしい野球選手として、この先ずっとその名が残る選手が引退することになって残念だ」とコメントした。
「アジアの大砲」と称された長打力を引っ提げて04年に韓国から千葉ロッテ入りしたイ・スンヨプ氏は、06年に巨人に移籍。同年3月の第1回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に韓国代表として出場し、東京ドームでの第1ラウンド日本戦では2-1で日本がリードの8回表、石井弘寿(ヤクルト)からライトに逆転2ランを放つなど活躍した。
イ・スンヨプ氏がイチローと初めて言葉を交わしたのはその試合中だった。
「イチロー選手が死球で一塁に来た時、ファーストの私に“スンちゃーん!”と声をかけてきた。イチロー選手はポーカーフェイスだと思っていたのでそのノリに驚いたのを覚えています」
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きょう3月23日は09年の第2回WBC決勝戦で日本と韓国が対戦。日本が延長10回表、イチローのセンターへのタイムリーで勝ち越しし、2連覇を達成した日からちょうど10年だ。
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そのイチローがヒットを放った場面でマスクをかぶっていたサムスンのカン・ミンホ捕手(33)はイチローの引退についてこう話した。
「光り輝くスターが去っていくことが残念。かっこよかった。僕たち後輩もイチロー選手が残した偉業についていけるように努力したい」
また第2回WBCでの5度の日韓戦のうち、決勝戦を含む3試合でリリーフ登板したチョン・ヒョンウク現サムスン投手コーチ(40)は「決勝戦(7回表)で1回だけ対戦した。マウンドから“あっ、イチローだ!”とドキドキしたのを今も覚えている。三塁線にバントヒットを決められて、その正確さと足の速さに驚いた。今後、東洋人の野手でメジャーリーグであれほど活躍する選手は出てこないのではないか」と話した。
日本ではあまり知られていないが、韓国の選手がイチローに対しアジアを代表するプレーヤーとして、尊敬と憧れを持っていることが今回改めて伝わってきた。