恐竜の里で行われた化石発掘調査に同行してみた!そこで発見されたものとは
恐竜は本当に存在したのか、古代の地球はどんなものだったのか、宇宙の先には何があるのか、ふと疑問に思う時はありませんか?
これらの疑問に答えを見出すべく、多くの学者が研究に時間を費やし、現在までにさまざまなことが解明されてきました。
その解明の糸口となっているのが、「化石」です。
今回は、そんな化石を発掘・研究している鎌田誠一 氏の発掘調査に同行させてもらいました。
化石とは
化石とは、はるか太古のむかしに生息していた生物が死骸となって地中に残っていたもの、もしくはその活動の痕跡そのものを指します。
化石のなかには、地層が推積した年代を示す「示準化石」や地層が推積した当時の環境を示す「示相化石」があり、発掘された化石の正体によって、当時の年代や環境が推測できるそうです。
未知の化石発見の可能性
化石について、古代ギリシャでは西洋の代表的な哲学者・アリストテレスが「特殊な力で生み出されたもの」であると公表し、キリスト宗派内では旧約聖書に記載されている「ノアの方舟伝説」における洪水の犠牲から誕生した遺物であるとされてきました。
世界中で古くから化石の存在は認知されていましたが、上記のような間違った見解や宗教観に左右されたことで正しい認識が遅れたのです。
そのため、現代でも発見されていない「未知の化石」は数多く存在すると考えられています。
ということで、今回は未知の化石発見を期待して発掘調査に同行させていただきました。
発掘調査の隊長紹介
今回は、徳島県在住で徳島化石研究会会長を務める「鎌田誠一」氏の発掘調査に同行させていただきます。
鎌田氏は、アマチュアながらも己の探求心や好奇心、化石へのロマンを原動力に40年以上も化石調査を続けてきたほか、自身が発掘した化石の展示会を行うなど、その功績は地元新聞にも取り上げられるほどです。
また、2005年からは「徳島化石研究会少年少女地学班」を発足させ、未来の少年少女たちに向けて化石の魅力を発信してきました。
2020年には徳島化石研究会少年少女地学班の会長を次代へ引き継ぎましたが、74歳になった現在でも自身のことを「化石バカ」と称して化石調査を積極的におこなっています。
徳島化石研究会少年少女地学班については、現会長・平島昭さんと事務局長・小林敬治さんを中心に現在も活動中です。
いざ、発掘調査へ
今回、発掘調査を行うのは徳島県勝浦郡にある恐竜の里・勝浦町です。
この地では、1994年に1億2000万年~1億3000万年前に形成された白亜紀前期の地層・立川層の泥岩の中から恐竜・イグアノドンの歯の化石が発見されています。
そんな恐竜の里・勝浦町に山を持つ協力者の方から許可を得て、いざ発掘調査へ。
結果
あえて、先に結果を言わせていただきます。今回は惨敗でした!
朝10時から数時間程度、石をカンカンと叩いてひとつひとつ化石を調べてみましたが、小さな植物の化石はいくつか発見できたものの、めぼしい化石は発見できませんでした。
それでも、調査隊メンバーの皆さんは「そんなものだよ。ハハハ」といった感じ。
珍しい化石を見つけるには、地道な努力と幸運が必要だと教えてくれました。
今回は残念な結果でしたが、事務局長からお土産をいただいたので、下の写真をぜひご覧ください。
これだけハッキリと形が刻まれている化石を見たのははじめてだったので、胸の高鳴りが止まりませんでした。
この植物が私たちの知らない何億何千万年も前の地球を知っているのだと思うと、とても不思議な気持ちが込み上げてきませんか?
世界には、ほかにも胸躍らされる化石が数多く眠っているかもしれません。