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暑さや天気に影響する熱帯擾乱が発生し、日本の南へ西進か

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
予想天気図(ウェザーマップ)

きょう30日(火)も危険な暑さ

最高気温(ウェザーマップ)
最高気温(ウェザーマップ)

きのう29日(月)は、栃木県佐野で41.0度まで上がり、日本の歴代1位の記録41.1度に迫った他、館林、伊勢崎、熊谷、古河(茨城)、天竜(静岡)の計6地点で40度以上となり、1日に観測した40度以上の地点数としては過去最多タイ記録となりました。(関連記事

きょう30日(火)も、午前11時20分までに、千葉県牛久で38.0度まで上がっていて、週末にかけても40度に迫るような危険な暑さとなる所がありそうです。ただその後、来週にかけての暑さや天気に影響する可能性がある低気圧が発生する予想となっています。

低気圧が発生し、熱帯擾乱に変わりつつ日本の南へ?

アンサンブル予報(ウェザーマップ)
アンサンブル予報(ウェザーマップ)

タイトル画像にある予想天気図をみると、あす31日(水)も日本付近は晴れて猛暑が続きますが、その一方で、注目は関東の南東海上に発生する低気圧です。この低気圧が今後、熱帯性の低気圧、熱帯擾乱(ねったいじょうらん)に姿を変えながら西進し、来週にかけての本州付近の天気に影響してくる可能性が出てきています。

上図はアンサンブル予報の計算結果で、赤い点が低気圧を示し(青い点が高気圧)、31日(水)午後9時に関東の南東海上にある低気圧が、全体として、2日(金)午後9時には、小笠原から日本の南に進む計算となっています。ただこの時点で、バラツキが大きくなっている状況です。

来週は熱帯擾乱の動向に注意?8月6日(火)午前9時予想

アンサンブル予報の一部抜粋(ウェザーマップ)
アンサンブル予報の一部抜粋(ウェザーマップ)

熱帯擾乱の動向は、諸外国の予想を含め、まだかなりバラツキがある状況ですが、熱帯擾乱が発生して、全体として、発達しながら日本の南に進んでくる計算は、おおむね一致している状況です。

参考までに、上図は、アンサンブル予報の一部を抜粋したもので、ちょうど1週間後の8月6日(火)午前9時の予想です。熱帯低気圧あるいは台風となる可能性のある熱帯擾乱は、日本の南へ進む計算が多くなっていて、なかには右図のように勢力をかなり強める計算もあります。来週はこの熱帯擾乱の発達具合やコースなどにより、日本付近の暑さや天気に影響する可能性があります。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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