【英会話】scared I'm putting on って言ったら、首を振られた なんで?
仕事で20年ほど英語を話していますが、英語を話していて気づくのは日本語は意外に比喩表現が多いなということです。
たとえば、勉強なんかで妹に先を越されたときに、妹に負けたよ っていうと思いますが、これ英語に直訳しても不自然になっちゃう。妹はおれができる前に出来たよ みたいに具体的に表現する必要があるんですね。
それはよく判っているんですが、ちょっと気を抜いてしまって頭に浮かんだ日本語を直訳して失敗することがまだまだあります。頭が英語モードになってなくて、イメージから英語を作ってないんです。
そんな私の失敗英語や、今も私の周りで起こっている失敗英語を多少脚色も加えて、ご披露したいと思います。今回は読むと自然な英語を得られるお得なエッセイです。
肥(ふと)るのが怖いんでね
Native English Speakerと付き合っていると思うのは、こいつら、だいぶ健康志向だなということです。とくに北米人は、サプリだの食べ物だのによく気を使っていて、それにプラスして、筋肉崇拝も強い。男女問わず、がっちりしたムキムキの筋肉体型に憧れがある。マッチョは善! なんです。
なので、彼らはよくスポーツクラブに通っています。休みの日、何してたの? って訊(き)いたら、スポーツクラブで筋トレだの、レッスンを受けてただの、泳いでただの、って答えが返ってくる。んでもって、突如立ち上がると、Tシャツ引っ張り上げて、腹を見せられたりする。どうだ、このsix-pack abs(割れた腹筋)を賞賛しろって、目で訴えられる。まぁ、仕方ないんで、Classic! (いいね)と言わざるをえません。もちろん、そんなもの見せられても困るんで、はやくTシャツを下ろせって意味も入ってますけど。
まぁ、わたしは人前で突然シャツを引っ張り上げるようなことはしないんですが、スポーツクラブには通っています。マッチョになるためじゃなくて、30代前半、肥(ふと)っちゃいまして一念発起してスポーツクラブ。体重は1年ほどで戻りましたが、そのまま通ってる。
英語を話し始めたころ、スポーツクラブには行ってるよってAmerican のスタッフのDickに話したんです。そしたら意外そうな顔して、
What for? (なんのために?)
って訊いてきた。あきらかにマッチョには興味なさそうですからね、わたし。まぁ、目的は体重の維持なんで素直にこう言ったんです。
I'm scared I’m putting on weight. (肥るのが怖いんでね)
そしたら、Dickのやつ、さらっと首を振る。
みなさん、わたしの英語、どこがおかしいか気づかれるでしょうか?
枕を振ってあるので、お気づきかと思いますが、肥るのが怖い って比喩表現なんです。肥ることで直接何か害されるわけではない。でも、そっから広がっていく病気や体調不良が怖いんですね。だから、怖い って使うわけですが、英語に直訳すると伝わらない。だから、直接的具体的な表現をする必要がある。
英語を話し始めたころで、おもわず日本語を直訳した失敗です。みなさんはお気を付けを。
と、こんな感じで、Native English Speakerたちとの英語やカルチャーギャップのお話をご披露したいと思っております。 お気に召しましたら是非ともごひいき(フォロー)くださいますようお願い申し上げます。
おっと、本当はどういうべきかを書いていませんでした。肥るのが怖い という表現の本当に言いたいことはなにかと言えば、怖いのではなく心配だと思います。なので、
I’m worried I’m putting on weight.
というとNative English Speakerに良く伝わります。参考にしてください。
今日からthe New Year's holidays (正月休み)に入っておられる方も多いと思います。ちょっと食べ過ぎて正月肥(ふと)りしそうですが、怖がるのではなく、心配=心を配って、体重(weight)に置く(put)のを避けましょう!
イラスト 大橋啓子