12月半ば、北日本では著しい低温や大雪のおそれ、今後の情報に十分注意を
来週は北からじわじわ寒気が優勢に
きょう7日(木)は、関東から北日本で、平年を大きく上回る暖かさとなり、最高気温は東京都心で19.9度と、10月下旬並みの暖かさとなりました。また札幌では平年より約8度も高い11.4度まで上がり、12月としては55年ぶりに、3日連続で10度以上となりました。
この暖かさは週末にかけてピークとなり、あさって9日(土)と10日(日)は関東以西で広く20度前後まで上がる予想です。ところが週明けにかけては北海道など北日本から寒気に覆われ、冬の寒さに変わってくるでしょう。
それでも西日本は来週いっぱい気温の高い状態が続きますが、北日本は寒さが続き、来週の週末以降は、西日本を含めて、寒気に覆われ、特に北日本の日本海側では顕著な低温や大雪に見舞われるおそれが出ています。
来週末からはシベリア寒気団が長期襲来か
上図は、再来週19日(火)を中心とした5日間の平均場をあらわし、上図左は上空5500メートル付近の高度の平年差、上図右は上空1500メートル付近の気温の平年差をあらわしています。
これによると、来週の週末以降、上空5500メートル付近の高度が北日本を中心に平年より下がり、また上空1500メートル付近の気温は、大陸から日本付近にかけて平年よりかなり低くなると予想されています。これらはシベリアからの強い寒気団が長期的に日本付近に流れ込む可能性があることを示しています。
1か月予報では北日本が低温傾向に
きょう7日(木)発表された1か月予報では、北日本が暖冬傾向から一転し、北海道を中心に、低温傾向に変わりました。関東以西は気温の高い傾向があるものの、寒暖差が大きく、来週の週末以降、再来週にかけて、低温傾向が予想されています。
北日本は著しい低温か
上図は気象庁から発表される早期天候情報で、その時期としては10年に1度程度しか起きないような著しい高温や低温、降雪量(冬季の日本海側)となる可能性が、いつもより高まっている時に、6日前までに注意を呼びかける情報です。
6日先から14日先までの期間で、5日間平均気温が「かなり高い」「かなり低い」となる確率が30%以上、または5日間降雪量が「かなり多い」となる確率が30%以上と見込まれる場合に、発表されます。
きょう7日(木)発表された情報によると、来週半ばの13日(水)頃からは東海以西で、顕著な高温となる可能性がある一方で、来週末の17日(日)頃からは、北日本で顕著な低温となる可能性が示唆されています。
10年に1度程度の大雪のおそれ
さらに北日本の日本海側では、顕著な低温に合わせるように、17日(日)頃からは顕著な大雪となるおそれがあるとして、大雪に関する早期天候情報も発表されました。先週までは北日本を含めて暖冬の予想でしたから、低温と大雪の予想に一転してきた感じです。
12月はまだ日本海の海水温が高い上に、引き続き、平年より海水温の高い状態が続いています。このような所に、長期で寒気団が流れ込めば、気象庁が発表しているように、顕著に降雪量が増える心配があります。
3年前の2020年12月16日から17日にかけては、同じように日本海の海水温が高い所に強いシベリア寒気団が流れ込んだため、新潟県などで24時間に100センチを超えるような顕著な大雪となり、高速道路で1000台以上の車が動けなくなるなど、自衛隊が災害派遣されるような事態となりました。
まだどれくらいの寒気の規模で、どれくらいの雪が降るのかなどは、予想に幅があるため、難しい段階ですが、今後、日に日に明らかになる低温や大雪の情報に、十分注意をしていただきたいと思います。