ザポリージャ原発、最後の非常用電源が損傷し切断されたとIAEAが発表
国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長は、ロシアが支配するザポリージャ原子力発電所の最後のバックアップ電源が、ドニエプル川の向こうの対岸のミサイル攻撃で損傷したため、切断されたと声明で述べた。
被害の程度はまだ正確にはわからないが、修理作業はすでに始まっているとのことだ。
同機関の専門家チームの報告によると、この330キロボルトの接続が切れたのは、現地時間で29日木曜日の午後9時35分、日本時間では30日午前4時35分だ。
ザポリージャにある6基の原子炉は停止しているが、原子炉冷却やその他の原子力安全およびセキュリティに不可欠な機能に必要な電力を、ウクライナ紛争以前に稼働していた750キロボルトの外部送電線のうち、唯一残った線から供給されている。
この非常用電源はまだ機能している最後のもので、「できるだけ早く修理することが重要だ」とグロッシ氏は主張し、原発の安全・安心を脅かす軍事行動は直ちに中止しなければならないと改めて強調した。
声明によると、先月以来、工場は砲撃を受けていないが、現場にいたチームは30日金曜日に「工場から数百メートル離れた場所で」爆発音を聞いたという。