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海の日、スポーツの日、山の日の移動が確定 オリンピック中止ならどうなる?

前田恒彦元特捜部主任検事
本当に2021年7月に開催できる?(写真:ロイター/アフロ)

 2020年12月28日に改正五輪特措法が施行され、2021年の「海の日」「スポーツの日」「山の日」の移動が確定した。では、このままオリンピックが中止になった場合、これらの祝日はどうなるか――。

移動の内容は?

 2021年の「海の日」「スポーツの日」「山の日」は、それぞれ次のように移動する。交通混雑の緩和などを図るためだ。

海の日」:7月19日→開会式前日である7月22日(木)に

スポーツの日」:10月11日→開会式当日である7月23日(金)に

山の日」:8月11日→閉会式当日である8月8日(日)に

 この結果、開会式前日の7月22日(木)から開会式と土曜をはさんで25日(日)までが4連休になる。また、日曜と祝日が重なった場合、祝日法の規定でその後の直近の平日が振替休日になる決まりだから、閉会式前日の8月7日(土)から閉会式をはさんで閉会式翌日の9日(月)までが3連休になる。

 もっとも、12月24日の官報号外で施行日を12月28日にするという政令が公布されたので、市販されている2021年版のカレンダーや手帳にはこの移動が反映されていない。うっかり平日と休日を間違えることのないように、手書きで修正するなど、注意を要する。

五輪中止なら?

 とはいえ、感染拡大の現状や世界情勢、今後のワクチン接種の見通しなどを踏まえると、2021年7月の五輪開催すら危うい状況だ。

 それでも、祝日の移動は法的な措置であり、改正法の施行で確定済みだ。しかも、この改正法には五輪の中止や再延期を前提とした祝日の再移動に関する規定がない。

 したがって、たとえこのまま開催が中止になったとしても、国会で五輪特措法の再改正が行われない限り、3つの祝日は7月22日、23日、8月8日のままで変わらない。

 一方、これは2021年限定の措置だから、2022年以降は祝日法の原則に戻る。例えば、2022年は「海の日」が7月第3月曜である7月18日、「山の日」が8月11日、「スポーツの日」が10月第2月曜である10月10日になるというわけだ。(了)

元特捜部主任検事

1996年の検事任官後、約15年間の現職中、大阪・東京地検特捜部に合計約9年間在籍。ハンナン事件や福島県知事事件、朝鮮総聯ビル詐欺事件、防衛汚職事件、陸山会事件などで主要な被疑者の取調べを担当したほか、西村眞悟弁護士法違反事件、NOVA積立金横領事件、小室哲哉詐欺事件、厚労省虚偽証明書事件などで主任検事を務める。刑事司法に関する解説や主張を独自の視点で発信中。

元特捜部主任検事の被疑者ノート

税込1,100円/月初月無料投稿頻度:月3回程度(不定期)

15年間の現職中、特捜部に所属すること9年。重要供述を引き出す「割り屋」として数々の著名事件で関係者の取調べを担当し、捜査を取りまとめる主任検事を務めた。のみならず、逆に自ら取調べを受け、訴追され、服役し、証人として証言するといった特異な経験もした。証拠改ざん事件による電撃逮捕から5年。当時連日記載していた日誌に基づき、捜査や刑事裁判、拘置所や刑務所の裏の裏を独自の視点でリアルに示す。

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