【東松山市】29(ふく)日限定お菓子や茶屋のクラファンなど富久屋さんの日本文化継承への思い
富久屋とは
明治45年(1912年)創業から3代にわたって続く和菓子屋さん。県内と東京都に合わせて4店舗を構え、 春秋庵本店 にはカフェ『花ス五六(はなすごろく)』を併設しています。
カフェ『花ス五六』ではおこわや店頭の和菓子のほか、夏季はかき氷も頂けます。ノスタルジックな店内で日常を離れ、美味しい時間を過ごせます。
1月のお菓子
富久屋には毎月29日(なければ28日)のみに発売される限定の月替わりのお菓子があります。1月のお菓子は「伽藍道」。伽藍(寺の建物)へ向かう道をイメージした「浮島」という種類の蒸して作るお菓子です。上に塗してある抹茶が苔むした道を表現。
抹茶の風味が濃く、なめらかな生地にほくほくの栗と小豆のアクセントが入って美味しいです。甘すぎないので気負わず頂けます。月に1日しか発売されないお菓子とは、材料の準備や手間を考えたら、思い切ったアイデアですよね。
2月の29日は「春子餅」。「焼いたヨモギ饅頭と桜の塩漬け」とのこと。楽しみですね。
日本を知ることで真の国際人になる
今回、富久屋3代目の平田社長にお話を伺いました。
若い頃は家業の和菓子屋に反発し、外資系企業に勤め海外在住経験も。
海外での生活で、真の国際人とは英語が喋れることではなく、日本をよく知っていることだと思い至ったそう。そして和菓子は、その全てが日本の文化に裏打ちされ、伝統や日本の素晴らしさを皆に伝えていくのに、いい素材であることに気付いたのだそうです。
その伝え方については、一方的に説明するのは意味がなく、「どこかで見たことがある」でいいと語る平田社長。自分が得たいと思った時に傍にあるような存在。お菓子屋としての距離感がありながら日本文化を届けたいそう。
そのため、月一の和菓子販売や、二十四節気毎に変わる掛け紙などお客様に飽きさせない努力を惜しみません。
箭弓の森
その社長は昨年の夏、クラウドファンディングを立ち上げ見事成立させました。
内容は、「箭弓(やきゅう)神社」の門前に古民家をリノベーションして「箭弓の森」という茶屋を整備するというもの。
箭弓神社とは、712年創建、比企地域の鎮守といえる立派な神社です。東松山駅から徒歩3分という利便性の高い地にありながら、門前の賑わいに欠けており、平田社長はじめ観光協会や商工会は憂いていました。
そんな折、社長に門前にある借主不在となった古民家の相談が持ち込まれ、茶屋計画が始動。茶屋はこの3月にオープンします。
古民家をリノベーションするからこそ時代を感じる店舗が生まれます。
そこでは富久屋の商品も2点選ばれ、市が認定している「ひがしまつやまプライド」の物産や、比企地域のお酒や醤油、お茶などを販売する予定です。
またイートインでドリンクなどの販売も計画され、「懐かしいけど、新しい」を体現できる施設となりそうです。春が待ち遠しいですね。
今回紹介した箭弓神社と春秋庵本店・花ス五六さんは歩いて15分位の距離です。神社の参拝と合わせて美味しい和菓子はいかがですか。
営業時間 9:30~19:00
営業時間 11:30~17:00(L.O.16:30)
埼玉県東松山市松葉町1-11-15
電話:0493-25-0298
基本不定休 臨時休業日有
駐車場 店舗脇に有