【河内長野市】意外な事実!千代田公民館の自習室を、千代田中学の生徒さんが明るくおしゃれにリニューアル
千代田公民館の自習室が中学生の手によってリニューアルされたお披露目会が、この2月18日にありました。
今回のリニューアルは、ある意味想定外の出来事から始まったことなのだそうです。きっかけは、昨年3月に行われたKOUMINKAN DAYです。
これは主に高校生を対象にしたイベントで、高齢者の姿が多くなりがちな公民館に、もっと若者が来てもらおうという試みでした。それは見事に成功し、当日は若者で大いににぎわいました。
本来だったらそこで終わりだったのですが、この中で自習室デザインワークショップに参加した千代田中学の中学生の一言が次の大きな流れとなったと言います。それは「楽しかったから友達を呼んで続きをやりたい」ということでした。
そして、公民館側もその意見を尊重し、実際に千代田中学の美術部の仲間が定期的に集まって自習室のリニューアル作業が進められることになりました。そして大阪教育大学(松山ゼミ)と千代田公民館が協力します。
それが先日完成したので、このお披露目会となったのです。当日は中学生の保護者や中学校長をはじめ、教員や木根館館長も招待しての開催です。
ということで、千代田公民館の中に入ってみると
ロビーに大きな紙が貼ってあります。これは自習室のデザインワークショップのアイデア出しを行ったものです。
画像のように、それぞれがアイデアを出し合いそれを紙に貼っていきます。いろんなアイデアを集約していき、ひとつの方向性が決まっていったわけですね。
そして集まったアイデアを見てみると「グリーンでピースな学びの空間」というテーマが決まったようで、そのテーマに沿ってリニューアルが進められていったのです。
自習室ではお披露目会の開始直前の様子です。もちろんリニューアルといってもプロの業者が行ったリノベーション等とは違いますので、見た目はわかりにくいかもしれませんが、よく見るといろいろなところが変わりました。
この日は河内長野市の教育委員会の方々も多数来て、場を盛り上げていました。教育委員会といえば、部外者が想像すると、ついつい目を吊り上げて現場教師を指導するような怖い存在のように連想してしまいますが、河内長野の教育委員会は全く違って明るくて楽しい方々ばかりです。
映像で完成までの一連の流れが紹介されていきます。
1年近くかけて考え抜いた新しい自習室は、先ほども書いたように、グリーンでピースな学びの空間がコンセプトです。
映像紹介のあと、教育委員会の山口さんからこれまでの経緯が紹介されていきます。今回のプロジェクトは中学生が中心となりましたが、千代田公民館と大阪教育大学(松山ゼミ)が共催していきました。
中学生の一言がきっかけで、千代田中学の御園生啓先生が動き、そして大阪教育大学の松山鮎子先生のゼミ生からの協力のもと、今回のリニューアルにこぎつけました。今回のプロジェクト「千代田公民館自習室デザインワークショップ」の目的は次の通りです。
- 子どもが主役になっている
- 同年代の仲間ができる
- プロフェッショナルなカッコいい大人に出会える
- 気づきがある
- 体験がある
リニューアルのために集まった日程が紹介されました。
- プレ開催 3/19「中高生みんなのKOUMINKAN DAY」の催しの1つとして実施。「自習室デザインワークショップ」参加者 は千代田中学校美術部生1人、大阪教育大学生多数→参加者の中学生が友達と一緒にもっと学びたいという声を受けて続編開催決定。
- 第1回 6/11 テーマを決める 「グリーンでピースな学びの空間」に決定
- 第2回 8/24 空間デザイン、カーテンカラー検討、ウォールデザイン、庭のデザインなどに決定
- 第3回 10/21 制作(木根館で実施) 河内材でベンチ2つ、鳥の巣箱、ガーデンピック、柵を製作
- 第4回 11/12 壁面に制作したアートパネル4枚(春夏秋冬)の位置決め カーテンカラーの確定、庭に制作物をレイアウトする、庭のデザイン案作成
- 第5回 12/17(日) 花を植える、草木の剪定、雑草を抜く、制作物のカラー塗装、レンガ設置、花壇のコンクリート部分に絵を描く→自習室及び自習室から見える庭完成
- 第6回 2/18(日) 「お披露目会」←(今ここ)
このような7回に分かれて行われていたのですが、この日が最後のお披露目会というわけです。
こちらは、中学生が作業をしているのを見た大人の公民館利用者からの感想の一部です。
直接何かをしているわけではありませんが、真剣に頑張っている中学生を見た大人たちが温かく見守っているのがわかりますね。
かつては「お化け屋敷」と称されていた古いものが、きれいなブルーに変わったカーテンを開けると、
そこには特別ゲストのモックルが来ていました。そしてモックルから見て、右上にある巣箱も中学生が作ったものです。
これは、木根館での作業の様子です。木根館では以前、私もミニ杉玉をつくったことがありますが、木を加工する道具が揃っており、指導する方々も揃っているので安心して木工作りに励めます。
そして、花壇もこのように中学生たちが新しくしようと手を入れました。
さて、モックルのいる外に出てみましょう。公民館の図書室から外に出られます。
参加者みんなで外に出ました。
こちらがリニューアルされた花壇です。ブルーに塗られて、雲が浮かんでいるのが良いですね。
先ほど見た巣箱です。残念ながら現時点ではまだ鳥は来ていないそうですが、河内長野にはいろんな鳥が生息しているので、いつか鳥が巣箱を利用する日が来るでしょう。
さて、モックルが座っているのも新しく誕生したベンチです。
このように中学生の手によって木根館でベンチが作られました。
ベンチはしっかりと作られているのでモックルのような一回り大きな存在でも安心して座れます。休憩に最適ですね。
それにしてもモックルは人気者ですね。
ここで複数の中学生が今回の感想をみんなの前で言いました。
デザイン面については、一級建築士の資格を持つプロ(ゼミ生)の協力もありました。
モックルが相当お気に入りだったようで、襷(たすき)などを直していますね。
すると嬉しかったのか、思わず子どもに抱き着くモックルでした。
千代田中学の校長先生は、地域で活躍する子どもたちの成長に驚き、学習することは自分のためだけでなく周囲を笑顔にするためだと挨拶がありました。
最後は千代田公民館の柳谷昌伯館長によるあいさつです。
そして、中学生と大阪教育大学松山鮎子ゼミ7人に対して、今回のリニューアルに貢献したひとりひとりに館長から感謝状が手渡されました。
感謝状に加え、河内長野市公民館クリエイターの名刺まで授与されました。特に中学生にとっては恐らく初めて名刺だと考えられますし、それも自作ではなく授与された名刺というのは値打ちがありますね。
感謝状と名刺の授与には「公民館クリエイター」の繋がりを大切に、公民館の仲間としてこれからも一緒にワクワクするもの作りに携わってほしいという願いを込めています。特に中学生にはこれからはデザインした自習室など千代田公民館に友達と利用してほしいとのこと。
また、公民館クリエイターとして、引き続きアイデアや強みを活かして公民館に多世代が集う居場所を作ってもらいたいし、このあと行われた茶話会では、今後公民館でどんなことをしたいかという声を聞くことができ、とにかく明るい話題に満ちていました。
改めて自習室を見ると4枚の絵が飾られています。
中学の美術部なので絵は得意ですね。4枚あるのは春夏秋冬の四季をイメージしているそうです。そして公民館利用者からは、中学生の絵が飾られて地域との繋がりが感じられてとても微笑ましいし、私のクラブに勧誘したいくらい素晴らしいセンスだと大喜びです。
ということで千代田公民館の自習室がリニューアルしたという内容を紹介しました。自習室は中高生が主に勉強するために使う空間ですが、それが中学生という利用者自らの発想により、アイデアを出し合って作り上げたことは、とても素晴らしいことだと思いました。
しかし、これで終わりではありません。自習室の利用はこれからずっと行われるのですが、それだけではなく、今後の千代田公民館の展開について河内長野市教育委員会の山口さんより最後に次のコメントを頂きました。
千代田公民館自習室(外部リンク)
住所:大阪府河内長野市木戸西町1-2-9(千代田公民館内)
電話:0721-55-1125
利用対象:市内在住、在学の小・中・高校生
利用日時:土曜日・日曜日・祝日(月曜日を除く) 9:00~16:45
定員:15名
アクセス:南海千代田駅から徒歩3分
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