【河内長野市】餃子作り教室、他にも楽しいことします。19日(日)千代田公民館イベントは当日参加OKに
河内長野だけの話ではありませんが、市内各地には公民館がありますね。公民館と聞けばもしかしたら高齢者が集まって、日本茶を飲みながら世間話をするような印象が深いかもしれません。
しかし、本来公民館は高齢者のための施設ではなく、幅広い市民が活用するためにある場所。イベントがいろいろ開催され、私も公民館のイベントに何度か参加したことがあります。
公民館の立場からすると、本当はもっと若い人にも来てほしいと思っているそうですが、現実はなかなか来てもらえないのが実情だそうです。
そこで、19日日曜日に高校生などを対象に千代田公民館が企画したのが、こちらの「KOUMINKAN DAY」なのです。
さて、このイベントはどのようなものなのでしょうか?会場となる千代田公民館に行って千代田公民館の柳谷昌伯館長にお話を伺って来ました。
千代田公民館の場所をおさらいすると、南海千代田駅の南側から線路沿い、交番の横にある通路、有料の自転車置き場の奥にあります。
というわけで千代田公民館に到着しました。公民館に出入りしている人から見て、やはり年齢の高い方の利用は多いようですね。たくさんの方が利用されています。平日の昼間だからかもしれませんが、確かに若い人が使っているような様子はありません。
中に入ったところです。
ここが入ったところにある公民館の受付。公民館にはいろんな貸スペースがあり、それを申し込んで利用するスタイルです。
このように取材当日もいろんな教室やサークル活動が行われています。
柳谷館長に伺うと施設使用については利用条件がいくつかあるようですが、原則無料で利用できるとのこと。
公民館主催のクラブ活動が数多くあり、高齢者の利用は盛んですが、最初にも書いた通り若い人にも積極的に利用してほしいとの思いがあります。というわけで今回、高校生のためのイベントが行われるのです。
こちらの掲示板の右上にあるのが「KOUMINKAN DAY」というイベントです。
プログラムは4つあります。
- 本気の中国餃子を作って食べよう
- 河内材を使ってDIY自習室
- デザインワークショップ
- 大学生と「すき」で交流
「1、本気の中国餃子を作って食べよう」は、査樹忠(さ じゅちゅう)先生が、本場中国の水餃子を皮から手作りをするという内容です。
査先生は2011年に中国から来日。ずっと河内長野の貴望ヶ丘に住んでいらっしゃって、国際交流のために様々な活動をされています。千代田公民館でも「ニーハオ会」という中国語の授業を定期的に担当しています。
訪問した日は、査先生の中国語講座「ニーハオ会」が行われていました。少しお邪魔して撮影させていただきました。
査先生には多くの生徒さんがおられるそうで、この日は参加した生徒さんが少なかったとのこと。
授業が終わってから、査先生にお話をお伺いしました。
先生は、中国の東北部、葫芦島(ころとう)市で育ちました。ここは北京と瀋陽(しんよう)の間にある都市なのだそうです。先生の奥さんのお母さんが中国残留孤児で、その関係で日本に来日したそうです。
こちらに中国の地図を掲載しましたが、首都北京と瀋陽とのちょうど中間にあります。
中国東北地方の玄関のようなところにあって、この地域は餃子などの粉物料理が盛んです。
これは中国東北地方の料理ですが、そのなかの画像左下にあるのが水餃子、日本のお馴染みの焼き餃子とは形は違いますが、手作りで皮を作ると腰があって本当においしいです。
これを査先生と一緒に作ることができるのは、非常に興味深いですね。
査先生は来日してからずっと河内長野の貴望ヶ丘に住んでいます。来日して初めて河内長野に来たときから、中国より日本のほうが暮らしやすい、河内長野は自然豊かで生活するのに本当に良い町だと実感しているそうです。
当日は午前10時に公民館に集合してから、近くにある千代田ショッピングセンターで材料を購入します。スーパーでは餃子の皮を販売していますが、査先生はあえて粉から教えてくれます。
査先生は「本場の味に近くなるセロリ(日本のセロリとは違う種類)があればもっと本格的な味になるけど売っているかな」と当日が来るのを楽しみなようすでした。
ここが、実際の実習を行う料理室です。この日は利用者がいなかったので、中を見せていただきました。
中に入ると洗い場とコンロが一体化した作業台があります。
料理室全体の様子。ひとつ作業台に4人いるとして、6つの作業台がありますから最大24人が学べますね。
こちらは洗い場です。当然ながら汚したものは、調理道具でも食器でも同じですが最後に洗って返却しなければいけません。
こちらは食器類。いろんな食器があるのであらゆる料理教室ができそうですね。
さて、千代田公民館より以前行った餃子作り教室の写真をお借りしました。これを見てイメージを膨らませてみてください。
これは最初に粉に水を入れて生地を作っているところ。
次に中に入れる具ですね。セロリなどの野菜を細かく砕いていくわけです。
こちらでは出来上がった生地を細かく分けて、餃子の皮にしていきます。麺棒を使って広げていくわけですね。
野菜や肉のミンチが入った、餃子の具を皮の上にのせ、そのあとヒダをつけて閉じていきます。
このようにして水餃子が完成していくわけですね。若干形がバラバラですが、こういったところも個性が出て面白い気がします。
最後はお湯に通して完成です。できた水餃子はこの日の参加者がおいしく味わってから胃袋の中に納まったことでしょう。
終わりの予定は14時で、料金が600円かかりますが、本場中国東北地方の餃子の作り方が学べます。このやり方を知ったら友達に自慢できますし、ホームパーティでも大活躍。これはお得なイベントといえますね。
「2、河内材を使ってDIY」は、10時から12時までの2時間で実施されます。もし日曜日にほかに予定がなく、木でいろんなことをしたい高校生はまたとないチャンスです!
ご存じの通り市の面積の7割が森林という河内長野は林業も盛んで、「おおさか河内材」という非常に良質のブランド木を使った加工品も多くありますね。
大阪花の文化園のとなりには、河内長野市立林業総合センター「木根館(kinkonkan)」がありますが、その木根館の木工スタッフが千代田公民館に来て、河内材で自由に木工をしようという内容です。
過去に行われた模様の画像ですが、このように木材のいろんな破片を用意します。
またこのようにいろんな工具類が用意されます。これらを使って木を使ってオリジナルなものを作っていこうというもの。
こうやって木材を測りながらどこに手を加えようかとイメージを膨らませます。
あるいは、のこぎりを使って木材をさらに細かくすることも。普段のこぎりとか使うことがなくても安全に切る方法を木根館のスタッフの方がサポートしてくれるので安心です。
また切るだけでなく、組み立ての工程もあります。破片を使ってどういう作品ができるのか、頭の中でイメージした空想の作品が、実際にリアルあるものとして完成するものかどうか腕の見せ所ですね。
こうしてオリジナル作品が出来上がります。河内長野の名産品を使って自分だけの物が作れますし、餃子のように友達に自慢できるかもしれません。
こちらの費用は500円です。
「3、自習室デザインワークショップ」は、当日参加できるイベントです。場所は自由室とロビーを使います。
ここでは、小中高生を対象としたデザインを考えるワークショップで、開催時間は14時から16時までの2時間です。この自習室を楽しく勉強できるような空間にするのはどうしたらいいか、皆でアイデアを出し合って考えるというイベントです。
もしかしたら千代田公民館の自習室があまり知られていないかもしれないので、ここでご紹介します。土、日、祝日(月曜日を除く)の9時から17時まで千代田中学校区に住む小・中・高校生は自習室が自由に使えます。
もちろん入室許可証を受け取るとか、飲食やゲーム、スマホの使用やおしゃべりがダメとか、ごみを持ち帰るなどの制約はありますが、集中して勉強したいときにはぜひ活用したい場所ですね。
「4、大学生と『すき』で交流」は、フリースペースを使って予約なしで参加できるイベントです。
10時から16時まで開設したフリースペースで、大阪教育大学の学生が待機しています。
高校生にとってはちょっと年上の兄さん、姉さんと一緒に、ゲームやアイドル、音楽など何でもよいので好きなことで交流ができます。
大阪教育大学の学生さんが今回のイベントに協力してくれたとのことで、画像のようにアイデアを出し合って企画が練られたそうです。
柳谷館長の話では、市の職員が研修で大阪教育大の先生と出会ったことが今回のイベントにつながるきっかけになったとのこと。
大学生は高校生に年齢が最も近いこともあり、若い高校生がどんなことに興味を持ってもらえるのか議論をした結果、今回の4つのイベントに決まったそうです。
これを機会に公民館に足を向けてくれる高校生がいればと、柳谷館長も期待されていました。
これは直接関係ありませんが、公民館の中に図書室があることを意外に知っている人が少ないかもしれません。
この図書室は河内長野市立図書館の分室という位置づけで、9700冊もの本を蔵書しているそうです。
キックス(市民文化センター)の図書館まで行くまでもなく、近くの公民館で本が読めたり、借りられたりするのはうれしいですね。
改めて図書室の中を見ると本当にいろんな本が置いてあるのがわかります。
毎週月曜日が定休日ですが、それ以外なら10時から17時まで利用できるので、ちょっと本を読みたくなったら気軽に利用しましょう。
ということで千代田公民館と19日に高校生を対象としたイベント「KOUMINKAN DAY」を紹介しました。公民館=高齢者施設ではありません。お話を伺うともっと公民館を身近に、気軽に利用しないともったいない気すら起きました。
若い人もどんどん使ってほしいという公民館、どんどん活用しましょう。
今回のイベント「KOUMINKAN DAY」は、高校生や中学生をお持ちの親御さんは特におすすめ。難しい年代ですが、親子で見学・参加すると、コミュニケーションの良い機会になるかもしれません。
千代田公民館(外部リンク)
住所:大阪府河内長野市木戸西町1丁目2-9
電話番号:0721-55-1125
営業時間:9:00~17:00
定休日:月曜日
(KOUMINKAN DAY:3月19日 10時~16時)
アクセス:南海千代田駅から徒歩3分