60代片付けの進め方
私は片付けのプロとして2007年から活動しています。
その間、仕事と同時に、幼い子どもの子育てをしつつ、
今は50代です。子どもはすでに家からは出ており、夫婦二人の暮らし。
これから元気な限りは二人で暮らしていくのですが、その先のことも考えるようになりました。どちらかが自立できなくなったら?二人ともそうなったら?
知らなかった!加齢とともに不自由が増える
私が、仕事を始めた当時は30代、家の片付けの依頼は30.40.50代の方が多くいましたが、セミナーでは高齢者向けの内容を依頼されることありました。しかし、正直なところ高齢者の気持ちは、当時の私にはわかりませんでした。
いざ、自分が50代になると、「できないことが増える」という不自由さを感じるようになり、
「収納する場所を決めていても」見えないと忘れるということ増えてきました。
つまり「見えている」ことが必須になってくるわけです。
すべて「見える化」するために
探すというストレスから解放されるためには、「見える化」が重要になってきます。
しかし、「見えるモノ」が多いとまた「探す」が増えてくる。
どうする?
例えば100名の中から一人を見つけるのは大変だけど、50名の中からなら探しやすくなる。
「モノを厳選」しつつ、減らしていくことに着手することが必要です。
目的を明確にして減らす基準を決める
片付けはしなくても生活することができます。そのため、後回しにできることの一つです。
たとえば、ダイエットの目的がただ、やせたいというだけでは、成功しにくいけれど、
ダイエットしなければ、重篤な病気になるといわれると本気で取り組みます。
同じように「片付け」も目的を明確にすることにより「どのように進めるのか?何を基準でモノを選んで残すのか手放すのか」が決まり進めることができるのです。
減らす=処分と考えない
一番シンプルな基準は1年に1回使うかどうか?
「いる」「いらない」ではなく「使っている、使っていない」という使用事実でわける。
ちょっとこれには抵抗あると思う方は、「1年に一回使う」「1年に一回使ってないけど処分はできない」「1年に1回使わないから処分する」この3つでわけてみてはどうでしょう?
第一段階の目的は、日常の暮らしの中で「探すことを減らす」こと。
そのため今、まさに使いやすい場所から「使っていないもの」を排除しておくこと。
処分できないものは「まとめて保留とする」でヨシとします。
50代以降の片付けの「目的」
10年、20年、30年先を想像してみます。
たとえば、私について書いてみますね。
私は、個人事業主なので、定年を自分で決めることができます。
10年先→現役で仕事をしている。余暇を楽しむ時間ができている。
15年先→子どもの結婚、出産でサポートを必要とされているかも?
それも踏まえて、仕事より余暇が増えている。
25年後→仕事はリタイアしてボランティアや趣味を楽しむ。
30年後→介護施設などを検討して終末に向けて本格的な準備をする。
一気に30年後を踏まえて準備できればいいけれど、あまりに先すぎて想像がしにくいという方は、自分なりの段階的目的を設定してみてはどうでしょうか?
10年先の仕事と「余暇を楽しむため」
30年後を想像しつつも、まずは、10年先に余暇を楽しむためには「ラクに暮らす」ことと「仕事を信頼して任せることが出来る体制」づくりが必須となります。そのためにまずは、モノをまとめる作業をしていきます。
自分の思い出、夫婦の思い出、子どもの思い出、衣類、、掃除道具、洗剤、趣味の物、消耗品、本と書類はプライベートと仕事のものにわける、これらに属さないもの。中でも「使っていないもの」は分散させずにまとめておくことで、次の段階に進みやすくなります。
まとめ
10年先はまた経済も変化しています。老後の資金計画などの見直しも必要でしょう。モノもお金もイッキには気持ちがついていきません。
私は、まずは10年後の「ラクな暮らし」と「仕事の体制づくり」のために、モノをまとめていき、目標は、「1/3のモノとコトを手放す」つもりで進んでみようと考えています。
なんとなく生きていても楽しめることも多くあります。
「片付け」にとらわれすぎないことも必要です。
でも、もし、それが気になっているのであれば、アクションを起こすことで、「片付けしないといけない」ストレスから解放されるかもしれません。
自分の暮らしや仕事、人生において「片付け」は必要なのか?
そこから、もう一度考えてみてはどうでしょうか?
片付けのプロがこのようなことをいうのもなんですが(笑)
「片付け」が必要なければそれを「片付けなきゃを手放して」ラクになってほしいです。
筆者 江川 佳代【江川佳代整理収納コンサルタントオフィス代表】
「収める」だけの収納ではなく、家族構成など個々のライフスタイルにあった、整理収納法や働き方改革につながるオフィスの環境改善の研修、セミナー、コンサルティング、収納サービスを実施。企業・学校・PTA・自立就労支援団体・イベントなど多方面からの依頼多数。
整理収納アドバイザー1級認定講師として、全国の整理収納アドバイザー育成にも力を注いでいる。「片づけを通じて人間力を磨く」を理念に、2014年一般社団法人 親・子の片づけ教育研究所を設立、理事就任。
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