週末にかけて全国的に台風並みの大荒れに警戒、関東も警報級の大雨や暴風のおそれ
低気圧や寒冷前線が通過後、寒冷渦が襲来へ
週末にかけて、全国の広い範囲で台風並みの大荒れとなるおそれがあり、長丁場の警戒が必要となりそうです。
あす16日(木)午後9時の予想天気図をみると、西日本から日本海方面へ南北にのびる低気圧や寒冷前線の集団があり、これらに向かって南から非常に湿った空気が流れ込むでしょう。このため、低気圧や寒冷前線付近では雨雲が発達し、雷を伴った激しい雨や局地的には非常に激しい雨、また落雷、突風などのおそれがあります。
低気圧や寒冷前線に伴う大雨や暴風などの警戒時間帯は、西日本ではあす16日(木)夜からあさって17日(金)朝にかけて、東日本や北日本はあさって17日(金)朝から夜にかけてとなりそうです。
そしてこれら低気圧や寒冷前線が列島を通過したあと、後を追うようにやってくるのが上空の強い寒気、寒冷渦です。
寒冷渦の通過時も大気の状態が非常に不安定に
上図はあさって17日(金)午後6時の上空の寒気の予想です。朝鮮半島方面から日本海へ真冬並みの強い寒気が南下してきており、このあと18日(土)にかけて、列島に流れ込み、通過していくでしょう。
この寒気は強い寒気の塊が偏西風帯から切り離された寒冷渦という特徴を持っていて、寒冷渦の通過時には、特に大気の状態が不安定となるため、雷雲の発達や大雨、急な強い雪や急な風の強まりなど、天気の急変にも、十分な注意が必要となります。
広く暴風、大雨、波浪の警報級の可能性
気象庁からは、あす16日(木)の九州から19日(日)の北日本にかけて、暴風、大雨、波浪の警報級の可能性が発表されていますので、どのような警報がどこで発表される可能性があるのか、確認しておいた方がいいでしょう。
関東は17日(金)朝から昼前に大荒れか
関東で最も危険度が高くなるのが、低気圧や寒冷前線がちょうど通過していくあさって17日(金)朝から昼前にかけてのタイミングです。
上図はあさって17日(金)午前9時の雨や風の予想ですが、上空1500メートル付近の南風が平均30メートル前後とかなり強く予想されているため、地上でも南風が直接吹き込む南部の沿岸部で、平均16メートルから20メートル以上の非常に強い風が見込まれています。
瞬間的には25メートルから30メートル以上の台風並みの暴風を伴った横殴りの雨となる所もあるでしょう。また雷を伴った激しい雨が降るおそれもあります。ちょうど朝の通勤通学の時間帯に荒天のピークが重なってしまう可能性もありますので、雨や風による災害の他、交通機関の乱れなどにも、十分な注意が必要です。
関東も警報級の大雨、暴風、波浪の可能性
上図は関東地方に発表されているあさって17日(金)の警報級の可能性です。東京をはじめ、神奈川、千葉、茨城には大雨警報の可能性、千葉には暴風警報の可能性、神奈川には波浪警報の可能性が発表されています。
上述した寒冷渦の影響で、18日(土)も、午前中を中心に、かなり強い西寄りの風が吹き荒れる心配があります。最新の気象情報に十分ご注意ください。