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週末を狙うように発生する台風。関東甲信や東海で警戒が必要。

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
熱帯低気圧の雲(きょう午前9時、ウェザーマップ)
熱帯低気圧情報(ウェザーマップ)
熱帯低気圧情報(ウェザーマップ)

最新の熱帯低気圧情報(気象庁)

昨日の九州、四国、近畿、北陸地方に続いて、きょうは中国地方で梅雨明けが発表されました

一方、関東甲信や東海の梅雨明けは週末の雨が過ぎてからとなりそうです。

その雨をもたらすのは現在、日本の南にある熱帯低気圧。

今後北上し、あす金曜日までには台風となって、東日本の太平洋側に近付く見込みです。

関東甲信や東海では、長ければ日曜日にかけて、台風の影響が長引く可能性があり、隅田川など数多くの花火大会にも影響が出るかもしれません。

金曜日午後は関東~東海で雨が降り出す

金曜日午後3時の雨や風の予想(ウェザーマップ)
金曜日午後3時の雨や風の予想(ウェザーマップ)

あす金曜日の午後になると、発生が予想されている台風の渦巻きが紀伊半島の南へ北上してくる見込みです。

台風自体はそれほど大きくありませんが、予想では中心付近で平均20メートル以上の領域もみられ、コンパクトながらもしっかりとした台風の構造を伴っていることがうかがえます。

あすの午後には台風周辺の一番外側の雨雲が関東~東海にかかり始め、沿岸部では東寄りの風も強まってくるでしょう。

金曜日夜は関東でも本降りか

金曜日午後9時の雨や風の予想(ウェザーマップ)
金曜日午後9時の雨や風の予想(ウェザーマップ)

金曜日の夜になると、台風の渦巻きは紀伊半島の南へさらに北上し、関東でも雨脚が強まる予想です。

伊豆諸島を中心に、関東~東海の沿岸部では風も強まり、海上は一段と高い波が出るでしょう。

土曜日にかけて、台風の渦巻きが陸地へ?

土曜日午前6時の雨や風の予想(ウェザーマップ)
土曜日午前6時の雨や風の予想(ウェザーマップ)

その後、土曜日の朝には台風の中心が紀伊半島付近へ到達する計算となっていますが、これは種々ある計算の中での一つの計算で、このあたりでは東西南北、ある程度の幅をもってとらえることが重要です。

またこの頃には台風の中心が太平洋高気圧の領域内に取り込まれて、動きが遅くなるような計算もあり、最悪は日曜日にかけて、特に関東周辺で影響が長引くおそれがありそうです。

きょう昼に気象庁から発表された情報では、あす金曜日正午~あさって土曜日正午までの24時間で、関東甲信~東海にかけて、最大100~200ミリの大雨が予想されています。また沿岸部を中心に風も強まり、海上はしけ模様となるでしょう。

今週末は隅田川など関東甲信や東海でも数多くの花火大会が予定されていますが、土曜日は開催の厳しいところが増えるかもしれません。さらに台風の影響が長引けば、日曜日の開催すら危ぶまれる可能性があります。

今後も最新の情報にご注意下さい。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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