東京都心は統計史上最も日照時間の少ない、寡照の7月となる可能性
記録的な寡照(かしょう)の7月
今年の7月は梅雨前線が活動をほとんど休めることなく、ほぼ毎日のように日本付近に居座り続けているために、令和2年7月豪雨が発生するなど、多雨はもちろん、極めて日照時間の少ない、いわば『記録的な寡照の7月』となっています。
きのう27日まで、20日間の日照時間をみても、北海道を除き、全国的に灰色一色となっており、平年の40%未満という所も多く、なかでも東京都心はわずか29%しかありません。
東京都心は過去最少レベルの日照時間
左図は7月の日ごとの日照時間をあらわしたものです。
この時期、1日良く晴れれば、13時間程度の日照時間があるものですが、それに見合うくらい良く晴れ、10時間以上の日照時間があったのは7月2日のわずか1日。
また19日と20日は7時間程度、12日も5時間程度の日照時間があり、梅雨の晴れ間が広がりましたが、その他の日は日差しがあってもわずかで、暫定ではありますが、今月の日照時間はきょう28日までで、44.4時間となっています。
右図は日照時間の記録がある1891年以降で、7月の日照時間の少ない記録となりますが、最も少ないのは2003年の48.2時間、続いて2位は2006年59.2時間、3位は1988年61.8時間などとなっています。
もしこのあと残り3日間、良く晴れれば、1位の記録はもちろん、2位、3位の記録あたりまではまぬかれる可能性もありますが、どうやらそうともいかず、逆に1位の記録を更新しかねない曇雨天が予想されています。
残り3日間、日差しは期待薄?
ウェザーマップによる東京都心の最新の予報をみると、あす29日は梅雨前線の影響で午後を中心に雨となり、30日から31日は次第に梅雨前線の活動は弱まるものの、それでも関東付近は性質の違う北の冷たい高気圧と南の太平洋高気圧のちょうど真ん中にあたり、曇雨天の傾向が続く見込みです。
残り3日間で3.9時間(3時間54分以上)以上の日照時間があれば、なんとか1位の記録更新はまぬかれますが、いずれにしても極端に日照時間の少ない、寡照の7月には変わりありません。