キングダム主人公のモデルは「イキリ戦犯」?古代中国の史実に残る「李信」はどのような武将だったのか
![](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/dk/expert-image/yamauchirimu/article/01825446/title-1719919729804.jpeg?exp=10800)
2024年7月12日にが公開されます。
2006年より週刊ヤングジャンプにて連載をスタートした「キングダム」は、2012年にアニメ化され、10周年を超えた現在も配信が続く大人気シリーズです。
2019年には第1弾となる実写映画が公開され、春秋戦国時代の中国の史実とフィクションを織り交ぜた物語は歴史ファンの間でも一躍話題となりました。
今回は、そんなキングダムの主人公「信(しん)」について紹介します。
□キングダムでの信
![映画「キングダム 大将軍の帰還」のポスター](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/dk/expert-image/yamauchirimu/article/01825446/image-1719919774315.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
信は、中国西方の「秦国」に産まれた奴隷(下僕)でした。
この奴隷には自由も人権もなく、戦功を挙げて身分を勝ち取るほか生き残る道はありません。
そのため、かつて見た大将軍の勇姿を脳裏に、信と親友の漂は切磋琢磨しながら来(きた)る日に備えて研鑽を積んでいました。
そんなとき、秦王の座を巡るクーデターに巻き込まれて遭遇したのが当時の秦王「エイ政」です。
このクーデターで漂はエイ政の影武者として暗殺されてしまうのですが、信は親友の死をバネに大躍進を果たします。
その後、亡き親友の想いを胸に500年続く戦乱の世に身を投げ出した信は、激動の人生を歩むことになるのです。
□史実の信
![中国文化のイメージ](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/dk/expert-image/yamauchirimu/article/01825446/image-1719919816398.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
キングダムの主人公・信のモデルは、中華統一に貢献した武将「李信」だといわれています。
彼は好戦的な性格であり、若い頃から大軍を引き連れて戦争に参加しては武功をあげていました。
とくに、燕国の首都を制圧した際には当時の秦王・政(始皇帝)も賞賛したほどだといいます。
しかし、紀元前225年に南の超大国「楚」を侵攻した際、周囲からは60万の群勢が必要だという声も上がるなか、20万の軍勢で勝てると宣言しておきながら大敗したことも。このことがキッカケで一時は最前線から退いたこともあった李信ですが、紀元前221年には東端国「斉」を滅ぼすなど秦国の中華統一に大きく貢献しました。
ただ、中華統一を成し遂げた後の李信については詳細が判明していません。
史実とフィクションを見事に融合させる「キングダム」では、どのように描かれるのか楽しみですね。