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【NHL】スタンレーカップがラスベガスへ行く前に”寄り道”をした場所は?

加藤じろうフリーランススポーツアナウンサー、ライター、放送作家
NHLのチャンピオンチームが手にするスタンレーカップ(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

今季のNHLは全ての試合を戦い終えましたが、まだまだファンが注目するイベントが続きます。

まずは何と言っても、エクスパンションドラフト

来季から新規加盟するベガス ゴールデンナイツが、既存の加盟チームから戦力を補強するのに先駆け、ベガスが指名できないプロテクト選手リスト(既存の30チームが指定)が、昨日(現地時間)NHLから一斉に発表されました。

ベガスはこのリストに準じて、各チームからプロテクトされなかった選手を一人ずつ指名。

20日午後5時までにNHLへ提出される ”ベガス一期生” の顔ぶれは、翌日に開催されるNHLアウォードで発表されます(予定)。

▼シーズンの締めくくりはラスベガス

NHLは、2009年から「アウォード」をラスベガスで開催するようになりました。

そのため、シーズンの締めくくりとなるラスベガスには、毎年、優勝チームの主力や、タイトルを獲得した選手などとともに、世界中のホッケーマンが憧れる、このトロフィーもやってきます。

スタンレーカップです!

NHLのチャンピオンが手にするスタンレーカップ(Photo:Jiro Kato)
NHLのチャンピオンが手にするスタンレーカップ(Photo:Jiro Kato)

▼北米メジャースポーツ最古のトロフィー

カナダがイギリス連邦に属していた1892年に作られ、大のアイスホッケー好きだったフレデリック・スタンレー総督の名から命名された「スタンレーカップ」は、北米メジャースポーツ最古の優勝トロフィー

それまでの優勝カップが脆弱で壊れやすかったことから、1963年に当時のクラレンス・キャンベル コミッショナーが、新たな優勝カップの製作を命じ、1971年からは現在の「二代目・スタンレーカップ」が完成しました。

カップの下部には歴代優勝チームのオールメンバー(選手、コーチ、チームスタッフなど)の名前が小さなパネルに刻まれていますが、新たなチャンピオンが誕生してスペースがなくなると、最も古いチームのパネルを外して、トロントのアイスホッケー殿堂で展示されます。

▼ラスベガスへ行く前に寄り道

このようにスタンレーカップは、文字どおりNHLのシンボルだけに、ラスベガスで多くの視線を集めそう。

しかし、今年は例年と異なって、優勝パレードの後、すぐラスベガスへ向かわずに”寄り道”をしたようです。

寄り道をした場所は、ピッツバーグ近郊の家でした。

ピッツバーグ戦を放送している地元ラジオ局のキャスターの娘(6歳)が、癌と診断されたのを知ったアシスタント用具マネージャーのダニー・クロールが、ラスベガスへスタンレーカップを送る前に、彼女の家を訪れたのです!

父親の仕事も影響しているのか、大のピッツバーグファンだと言う娘さんは大喜び !!

こんな寄り道だったら、ゲーリー・ベットマンコミッショナーも、きっと怒らないでしょう。

フリーランススポーツアナウンサー、ライター、放送作家

アイスホッケーをメインに、野球、バスケットボールなど、国内外のスポーツ20競技以上の実況を、20年以上にわたって務めるフリーランスアナウンサー。なかでもアイスホッケーやパラアイスホッケー(アイススレッジホッケー)では、公式大会のオフィシャルアナウンサーも担当。また、NHL全チームのホームゲームに足を運んで、取材をした経歴を誇る。ライターとしても、1998年から日本リーグ、アジアリーグの公式プログラムに寄稿するなど、アイスホッケーの魅力を伝え続ける。人呼んで、氷上の格闘技の「語りべ」 

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