アップルなど念頭のアプリストア独占禁止法案が否決、テスラが20年の米EV新規登録台数で8割のシェア
今日、筆者が注目した海外発の最新テクノロジーニュース3本をダイジェストで
[1]アップルなど念頭のアプリストア独占禁止法案が否決、米ノースダコタ州
米ノースダコタ州の上院議会で、アプリストアの独占を禁ずる法案が否決されたと、米CNBCが報じた。アプリストアの運営企業に対し、自社の決済手段のみを使用するよう開発者に義務付けることを禁じるといった内容だった。
州内で年間1000万ドル(約10億6000万円)の収益を上げるアプリストアを対象にするもので、米アップルと米グーグルを念頭に置いていた。
アップルは「法案は我々の知っているiPhoneを破壊する恐れがある。小売店に対し低品質で信頼性・安全性を欠く商品を仕入れるよう強要するものだ」と反論していたという。
[2]アマゾン、ECサイト構築支援の豪スタートアップ企業を買収
米アマゾン・ドット・コムが、オーストラリアの電子商取引(EC)企業、セルズ(Selz)を買収していたことが分かったと、米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が2月16日に報じた。
2013年創業で、社員数約30人の企業。中小企業向けECサイト構築・運営支援を手がけており、カナダの大手ショッピファイの競合だという。
新型コロナウイルスの影響でネット通販が活況を呈し、実店舗を構える小売業者がEC投資を拡大している。
一方でアマゾンの割高な手数料を嫌い、多くの出品業者がショッピファイに乗り換えているという。アマゾンはタスクフォースを設置し、ショッピファイのビジネスモデルを研究していたとWSJは報じている。
[3]テスラ、20年の米EV新規登録台数でほぼ8割のシェア
米国の2020年電気自動車(EV)新規登録台数は、米テスラのEVが全体の79%を占めた。自動車関連ニュースサイトの米エレクトレックなどが、調査会社エクスペリアン・オートモーティブと業界紙オートモーティブ・ニュースのデータを基に2月16日報じた。
テスラ車の新規登録台数は20万561台で、19年から16%増加した。車種別の新規登録台数は1位から「モデル3」、「モデルY」、「シボレー・ボルトEV」(米GM)、「モデルX」、「モデルS」の順。上位5車種のうち4車種がテスラだった。
6位以降は「リーフ」(日産)、「e-tron」(独アウディ)、「タイカン」(独ポルシェ)、「コナEV」(韓国・現代自動車)、「ニーロEV」(韓国・起亜)。
EV販売は20年に11%伸びた。ただ、米自動車市場におけるEV比率は1.8%にとどまる。19年は1.4%だったという。