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世界へ向けて走っていきましょう――JO1プレミアムショウケース ライヴレポート

宗像明将音楽評論家
©LAPONE Entertainment

2024年5月1日、JO1による『JO1 8TH SINGLE“HITCHHIKER” PREMIUM PRE-SHOWCASE「Where is my love?」』が豊洲PITで開催され、抽選に当選した2300人のファンが会場を埋め尽くした。

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イベントは、阪神タイガース2024年度VICTORY DISCOコラボ曲である「Test Drive」でスタート。阪神が勝つと球場で流れるため、阪神ファンにも認知度が高い楽曲だ。JAM(JO1のファンネーム)の大歓声を浴びながら、JO1は切れ味の鋭いパフォーマンスを見せた。「Test Drive」は、モータウン風のソウル・ミュージックにしてメロディアスだが、ビートは2024年型である点がユニークだ。

與那城奨のMCのもと、メンバーひとりひとりがJAMに挨拶をした後、ゲームコーナーへ。最初の「運命の赤い糸」は、赤い糸を引くと箱から何かが出てくるので、それによって得点を狙うゲーム。目標点に至らなかった場合の罰ゲームが「腕立て伏せ15回」と言われると、筋トレに励んでいる豆原一成だけ「よっしゃ!」と前向き。最終的には、うまく点数が伸ばせないまま終わり、メンバー全員で腕立て伏せをすることになった。

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続く「ハートスナイプチャレンジ」は、「Test Drive」を流しつつ振り返り、JAMを撃つポーズをするものの、そのタイミングがメンバー同士でかぶってはいけないというルール。これは全員が成功したものの、その次にポーズではなく歌でやったところかぶってしまい、佐藤景瑚、豆原一成、川西拓実、鶴房汐恩が罰ゲームとして苦いセンブリ茶を飲むことに。成功したご褒美として、高級フルーツ盛り合わせもステージに運ばれ、それをメンバーが味わいだして楽屋風景のようになる一幕もあった。

センブリ茶を飲んだ佐藤景瑚、豆原一成、川西拓実、鶴房汐恩 ©LAPONE Entertainment
センブリ茶を飲んだ佐藤景瑚、豆原一成、川西拓実、鶴房汐恩 ©LAPONE Entertainment

2曲目に披露されたのは、川西拓実が作詞作曲した「HAPPY UNBIRTHDAY」。5月6日(月)まで開催中の「JO1 Exhibition “JO1 in Wonderland!”」のテーマソングだ。この楽曲は、ギターのカッティングもファンキーなソウル・ナンバー。ホーンセクションの音色にも思わず胸が躍る。それでいて、ヒップホップ化するパートもあるのが実に今っぽい。ソングライターとしての川西拓実の資質に驚かされた一曲だ。

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3曲目の「Lemon Candy」は、この日が初お披露目。河野純喜が作詞で参加し、作曲はCNBLUEのジョン・ヨンファが担当している。歌とラップを艶やかにつなぐソウル・ナンバーで、JO1のメンバーたちのファルセットの美しさもよくわかる。ヴォーカル・グループとしてのJO1の実力を体感させる楽曲だ。

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4曲目の「Love seeker」も、この日が初お披露目。5月29日に発売されるシングル『HITCHHIKER』のタイトル曲だ。1970年代のソウル・ミュージックを彷彿とさせるギターが非常に心地いい。随所にChicの「Le Freak」ネタが挿入されているのも心憎いところ。まるで最新型のナイル・ロジャース歌謡なのだ。

イベントの終盤では、メンバーひとりひとりがJAMにメッセージを届けた。さらに、その金城碧海が5月6日に誕生日を迎えるということで、サプライズでケーキが登場。さらにJO1とJAMにより「Happy Birthday To You」が歌われた。金城碧海は「世界へ向けて走っていきましょう、僕らが守って行くから」と心強い言葉をJAMに捧げた。

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今回のイベントでは、バラエティで鍛えたトークが冴えわたり、メンバー同士で軽妙なやり取りが展開された。さらに、JO1のサウンドにはソウル・ミュージックの要素が濃く、音楽面でも大きな手応えがあったことが嬉しかった。

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音楽評論家

1972年、神奈川県生まれ。「MUSIC MAGAZINE」「レコード・コレクターズ」などで、はっぴいえんど以降の日本のロックやポップス、ビーチ・ボーイズの流れをくむ欧米のロックやポップス、ワールドミュージックや民俗音楽について執筆する音楽評論家。著書に『大森靖子ライブクロニクル』(2024年)、『72年間のTOKYO、鈴木慶一の記憶』(2023年)、『渡辺淳之介 アイドルをクリエイトする』(2016年)。稲葉浩志氏の著書『シアン』(2023年)では、15時間の取材による10万字インタビューを担当。

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