雨ざらしに向いていない多肉植物に"あえて雨にあてるワケ"
こんにちわ♪taniku-dayのchikaです。
乾燥を好む多肉植物は、雨ざらしに向いていません。とよく紹介していますが、今回は『あえて雨にあてるワケ』をお話しします。
多肉植物が雨ざらしに向かない理由
多肉植物の原産は、乾燥した高原地帯や砂漠です。
日本に近い気温で朝晩の気温差が10度以上、湿度が低く、雨季はスコールが多発。
一方、日本は湿度が高く、梅雨は長雨。
多肉植物が苦手とする気候下で育成することになります。葉に水分を貯める多肉にとって蒸れは大敵です。湿度が高いと葉の水分が蒸発せず水分温度が上がり、葉の組織が破壊され、枯れや害虫や病気の原因となります。
長期間の長雨にあてることで、土が乾く暇がなく上記のリスクがあがるというわけです。
多肉植物が雨ざらしに向かないのはこういった理由があるからなんですね。
ですが!
『あえて雨にあてるワケ』が3つあります。ぜひ最後まで読んで試してみてくださいね。
多肉植物をあえて雨にあてるワケ
水道水に含まれない成分を吸収するため
河川水や地下水に必要な水処理操作を加えた水を水道水と呼びます。飲み水ほど浄水する過程でミネラル分がろ過されます。
ミネラルは光合成を助けたり、病害虫へ抵抗力を高める作用があります。植物自身で生成できないので、外部から取り入れる必要があります。
実際、雨にあてた多肉植物の鉢は、葉がプリっとし根がグンっと一気に成長するイメージがあります。
水道水に含まれない成分を補給できる事と、シトシトとゆっくり染みわたる雨水は、根が吸い上げるスピードと相性がいいようです。
実生の時は水道水がおすすめです。苔の発生や雑菌の繁殖を抑えられます
硬くなった土に水を浸透させるため
植えて数か月~数年経つと、土が硬くなり水を吸い上げにくくなります。
シャワーやジョーロで水やりすると、水を吸わず表面に溜まったり、逆にすぐに流れ出てしまったり。
経年劣化で土の形状が変化したり、根が鉢全体へまわると硬くなりこのような状態となります。
多肉植物に使われる土に赤玉土・鹿沼土があります。最初は粒上の形状をしていますが、経年劣化で粒が割れてしまい、粒になる前の粘土の高い土に変化します。この土が固まって土が硬くなってしまうというわけです。
硬くなった土は、穴を開けて浸透率を上げてみたり、長時間の底面給水でもお水やりできます。
余談ですが、硬くなった土の多肉達は熟成されいい味をだしてくれるんですよね。根詰まりの作用で深い紅葉もみられますよ。
ネルソルを使った寄せ植えに水を浸透させるため
多肉植物の寄せ植えを作る時によく使われるネルソルという土。水を混ぜこねる事で粘着成分が染み出し土が乾くと固まります。
苗が動かないよう固定出来たり、リースやタブローといった立てかけるタイプの寄せ植えで土がこぼれるのを防げるので、寄せ植えで使う事が多い土です。
ネルソルは一度固まると、シャワーやジョーロで水やりしても土内部まで水が浸透しないので、底面給水が主流です。
ただ、時間的に余裕がある時じゃないとやらない事が多くネルソルの寄せ植えだけ、カリカリになる事はよくある事です。
雨で長時間にわたり水を浸透できるので、表面からの水やりが可能になります。
ネルソル寄せは雨ざらしでいけるよ~って多肉寄せ植えの先生も言ってたり。ネルソルが苦手って方は雨で水やりにチャレンジしてみてはどうでしょうか?(私も昔は苦手でしたw)
さいごに
ということで今日は、あえて雨にあてるワケをお話ししました。
3月~5月後半は多肉の生育期です。お水をあげたらあげただけググんと成長します。
今日ご紹介したように良い効果もありますが、雨によるリスクもあります。
雨で水やりした鉢は、シャワーやジョーロより浸透率が高く長期間補水してる状態が続きます。いつもより長い乾燥期間を設けたり、風通しの良い場所に移動したり、お家の環境に合わせてひと手間かけると、さらに健康に元気に育ってくれるはずです。
ぜひ挑戦してみて下さいね。