【DRAFT 2019】NBAは「八村」! NHLは「トマシノ」と「スズキ」!!
昨年10月3日(現地時間)に開幕した今季のNHLは、セントルイス ブルースが初優勝を達成し、全ての試合を戦い終えました。
ラスベガスで開催された「NHLアウォード」も終了し、今季最後の公式イベントとなる「NHLドラフト」が、昨夜(現地時間)から始まっています。
▼NHLのドラフトは7巡目まで
NHLのドラフトは全チームのGMやヘッドコーチ、さらにスカウトらが一堂に会して(今年の会場はバンクーバー カナックスがホームゲームを行っているロジャーズアリーナ)、初日の昨夜に1巡目指名を行ったのに続いて、今日は2巡目から7巡目まで指名を行います。
▼全体1位は3年ぶりに「アメリカ人!」
今季のドラフトで全体1位指名権を持つニュージャージー デビルスのマーティン・プロデューア副社長(NHL歴代最多勝利記録を持つ元GK)から名前を呼ばれたのは、ジャック・ヒューズ(FW・18歳)!
トロント メイプルリーフスに指名されたオーストン・マトュース(FW・21歳)以来、3年ぶりにアメリカ生まれのプレーヤーが、全体1位指名を受けました。
父親がマイナーリーグ(AHL=NHLの一つ下のリーグに相当)の選手。
母親はアメリカ女子代表メンバーだったとあって、ヒューズは小さい頃からホッケーを続けてきました。
兄のクウィン(DF・19歳)は、昨年のドラフトでバンクーバーから1巡目(全体7位)指名を受け、シーズン終盤にはデビューを飾ってアシストも記録。
また三男のルーキ(DF・15歳)も、再来年のドラフト上位指名候補というホッケーエリートが揃うファミリーで育った選手です。
▼アメリカがカナダを追い越す日が来る!?
ニュージャージーに限らず、アメリカ人選手を1巡目指名したのは全31チーム中、史上最多の「8チーム」!
2000年前後から、アメリカはジュニア選手の強化プログラムの構築に注力。
その成果が表れ、「U18世界選手権」では、この15季の間に4連覇も含め「9回優勝」!
ライバルのカナダ(2回優勝)を圧倒する好成績を残しているとあって、ジュニア世代の今後の成長を追い風に、アメリカ(国際連盟の最新ランキング6位)が、カナダ(同1位)を逆転する日が来るかもしれません。
▼「トマシノ」と「スズキ」が1巡目指名!
ところで「ドラフト」と言えば、NBAのワシントン ウィザーズから1巡目指名を受けた八村塁のニュースが、多くのメディアで紹介されましたが、NHLのドラフトでも、日本人なら親近感を抱く苗字の二人が1巡目指名されたことをご存知でしたか?
一人は、ナッシュビル プレデターズの フィリップ・トマシノ(FW・17歳/全体24番目指名)
プレーメイクが大きな役割となるCFとして、攻撃の起点になるのはもちろん、強力なシュートと力強いスケーティングで、得点源としての活躍も期待できるプレーヤーだとの声が聞かれるプレーヤーです。
▼兄に続いてドラフト指名
二人目はカロライナ ハリケーンズから指名された ライアン・スズキ(FW・18歳/全体28番目指名)
プレー中のポジショニングに長け、得点に絡むことのできる選手と評されるスズキは、兄のニック(FW・19歳/現モントリオール カナディアンズ)に続いての1巡目指名。
フィジカルに長けたプレーヤーではないものの、アシストが多く攻撃の起点になれる選手だとの評価が多く見られます。
▼一昨季に続く”日系人指名ラッシュ”となるか!?
振り返ると一昨季のドラフトでは、前述したニック・スズキをはじめ、カイラー・ヤマモト(現エドモントン オイラーズ)や、タイラー・イナモト(20歳・DF/現ウィスコンシン大学)ら日系人選手の指名が相次ぎました。
日本のメディアは、NBAドラフトで八村塁が日本人初の1巡目指名を受けた話題で持ちきりですが、NHLドラフトで、日本のスポーツファンが親近感を抱く”日本に縁のある選手の指名”は、さらに続くのでしょうか?