千葉で大型犬・イングリッシュ・ポインターの成犬がイノシシ猟で飼い主とはぐれる。猟犬とは?
千葉県睦沢町の山中で1月31日午後1時半ごろ、大型犬「イングリッシュ・ポインター」の雄の成犬がイノシシ狩りの途中、逃走しました(2月2日現在)。飼い主の80代男性がイングリッシュ・ポインターとはぐれて、駐在所に「猟犬1匹が行方不明」と通報しました。
イングリッシュ・ポインターとは?
「イノシシ猟の大型犬 行方不明 獲物追い 飼い主とはぐれる」 FNNプライムオンラインより
はくれた犬は、イングリッシュ・ポインターです。
同犬は体長約110センチ、体重約23キロ、毛色は白黒の短毛で首輪をしているということです。
イングリッシュ・ポインターは、ウサギを見つけるように訓練されてきました。同犬がウサギを見つけてポイントするだけで、ウサギを殺したりすることはほとんどありません。人間に危害を与えることはあまりないです。
そうは言っても大型犬なので、子どもや高齢者などが捕まえようとしたときに、ケガをすることもあります。
猟をしてウサギを見つけて飼い主に知らせる犬なので、賢くて辛抱強いです。こんな犬なら、飼ってみたいと思う人もいるかもしれませんが、イングリッシュ・ポインターの写真を見ていただくとわかるように、引き締まった筋肉があるので運動量が必要な犬です。散歩の時間が取れない人が飼うと運動不足による悪影響が生じるので、気をつけてください。
はぐれた猟犬を見つけたら
賢い犬と言っても飼い主と離れているので、不安になっているかもしれません。むやみに近づかないで警察に連絡しましょう。
保護して噛まれることもあります。
はぐれた猟犬が人や家畜、野生鳥獣などを襲うこともあります。過去には、小学生が猟犬に襲われて死亡するという痛ましい事故も起きています。
猟犬は愛玩動物ではないので遺棄されやすい?
今回は、猟犬がはぐれてニュースになっていますが、山林に近いところに住んでいる人は、猟犬がはぐれて野犬になっていることをよく見るということでした。
以前、猟犬の治療をしていたときに、大阪では珍しい(小型犬が多いので)猟犬を飼っていたので、飼い主に尋ねると「山ではぐれた猟犬を保護して飼っている」と教えてくれました。
猟犬はいわゆるペットの犬ではなく、猟をするための道具として飼っている人もなかにはいるわけです。そのような人が高齢になり猟ができなくなると、積極的な治療をしない人もいました。
はぐれた猟犬が野犬になる理由は、今回の飼い主のように行方不明になって、懸命に探す人だけではなく、放置して帰る人がいるからです。猟仲間と一緒に行動しているのに自分の犬が帰って来ないので探そうすると、他の人に迷惑をかけるので探さない人もいるのです。
地方の動物愛護センターでは、猟期が終わる頃(猟ができる期間については基本的に「11月15日~2月15日」ですが、各自治体や動物によっても違います)には、猟犬が収容されていると聞きます。大型犬なので、新たな飼い主を探すことも難しいです。
猟犬といっても愛護動物で山林に放置した場合は、遺棄にあたり動物の愛護及び管理に関する法律に違反(100万円以下の罰金)します。猟犬が狩猟をできなくなっても、終生飼養するようにしてください。