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【河内長野市】日本最古最大級の侘助椿も必見!関西花の寺25番観心寺の梅は、まだ5分咲きでこれから見頃

奥河内から情報発信奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

今日は桃の節句ですね。ところで河内長野を代表する寺院のひとつである観心寺は、特に説明もいらないかと思いますが、この時期にどうしても訪れたい寺院のひとつです。

観心寺KU-RIの玄関に飾られていたひな人形
観心寺KU-RIの玄関に飾られていたひな人形

なぜならば関西に25ある花の寺のうち、大阪府では池田市伏尾町にある久安寺(12番)とここ観心寺(25番)の二か所だけが指定されており、その指定している花の種類が梅だからです。

ということで晴れた日の平日に、さっそく観心寺に行ってきました。

このように観心寺と書かれた入口の看板にも関西花の寺二十五番と、下に梅の木と花が描かれています。この梅の木の絵は確か日本遺産クイズラリーの問題でもありましたね。

では観心寺の梅はどうなっているでしょうか?

山門を入ってすぐ左側にある梅園に行きました。

すでに結構咲いている梅がありましたが、まだつぼみも多く満開ではありません。

こちらの木も花をつけてはいますがまだまだですね。

こちらの木は枝の上のほうに花が咲いているのがわかります。ほかのところでも見られますが、やはりより陽が照りつけるほうが花が開くのが早いようですね。

白梅が多いですが、こちらでは紅梅も咲き始めていました。

ということで観心寺の梅はまだ5分咲きの状況でした。

撮影したのは2月の最終日なので3日前ですが、梅の満開はもう少し先になるかもしれませんね。

ということで梅の状況を見てきましたというところで帰ろうかと思いましたが、ここで観心寺の関係者の方から「ぜひ侘助(わびすけ)も見てほしい」と言われたのです。

侘助とは椿の仲間(侘助椿)で、訶梨帝母天堂(かりていもてんどう)の裏にある大木です。

こちらが観心寺境内にある侘助椿です。調べると樹齢が300年以上あるそうで、日本最古最大級(外部リンク)とも言われています。

侘助椿についておさらいすると、これは室町時代に中国から入ってきたツバキ属の原種と日本のヤブツバキ(一般的な椿:学名Camellia japonica)の間にできた、有楽椿(太郎冠者)を親として派生した椿で、Camellia wabisukeという学名を持つそうです。

ところで親の有楽椿は、織田信長の実弟である織田有楽斎が茶花として愛用したために、有楽椿という名がついたそうです。

有楽椿の子である侘助椿の名前がついた理由にも諸説あります。

  1. 秀吉の招きを断った堺の茶人・笠原侘助(宗全)が好んだから
  2. 千利休に使えた人の中に、この花を育てた人の名前から
  3. 豊臣秀吉朝鮮出兵の折、持ち帰ってきた人物の名であるとしたから

このほかにも侘助椿の特徴として「侘芯」と呼ばれる雄しべを持つことや子房(しぼう:雌しべの一部)の周囲が毛で覆われている(一部例外あり)そうです。

観心寺の侘助椿は木が本当に大きいので、花をつけてたとしても、よく見ないと見づらいかもしれません。けれど枝についている桃色の椿を見つけると、その美しさはさすがの一言で、これはぜひ現地で見てほしいところ。

侘助は椿の仲間なので、花が花びら単位ではなく丸々落ちます。苔と落ちた花との様子も日本の詫び寂(わびさび)を感じられるひと時です。

この冬の河内長野は雪が多く降り積り、観心寺の前の道路も通行が難しくなるほどだったこともあったので、奥河内の春は例年よりは少し遅い気がします。でもこうやって境内で花を見ていると確実に来ていることがわかります。

ということで花の寺としての観心寺の様子を見てきました。結論を言えば梅に関してはこれからが見頃の本番を迎えるようで、侘助椿は4月くらいまでは見頃なのだそうですから、観心寺参拝が終わったらぜひこれらの美しい花々も一緒に愛でましょう。

檜尾山観心寺(外部リンク)
住所:大阪府河内長野市寺元475
電話:0721-62-2134
拝観時間:9:00~17:00(最終受付16:30)
入山料:大人300円、小中学生100円
アクセス:南海・近鉄河内長野駅からバス 観心寺バス停から徒歩3分

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奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

河内長野市の別名「奥河内」は、周囲を山に囲まれ3種類の日本遺産に登録されるほど、歴史文化的スポットがたくさんある地域です。それに加えて、都心である大阪市中心部に乗り換えなしで行ける複数の大手私鉄(南海・近鉄)と直結していることから、新興住宅団地が多数造成されており、地元にはおしゃれな名店や評判の良い店なども数多くあります。そして隣接する富田林市もまた、歴史文化が色濃く残る地域。また南河内地区の中核都市として、行政系施設が集まっています。これを機会に、奥河内(一部南河内含む)地域に住んでいる人たちのお役に立つ情報を提供していければと考えています。どうぞよろしくお願いします。

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