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【NHL】スタンレーカップ・ファイナル第3戦は、オーバータイムでフロリダが勝利!

加藤じろうフリーランススポーツアナウンサー、ライター、放送作家
同点ゴールを決めたマシュー・カチャック(写真:NHL.com)

予想外の大差となった第2戦から、試合会場をフロリダへ移しての第3戦は、ホームに戻ったフロリダ・パンサーズが、オーバータイムの熱戦の末、3-2でベガス・ゴールデンナイツを下し、対戦成績を1勝2敗としました。

第1ピリオド、先日第一子が誕生したブランドン・モントール(DF)のゴールでフロリダが先制!しかし、この日のフロリダは、不用意なペナルティが続き、ベガスに2つのパワープレーゴールを献上してしまいます。

また、攻撃陣の要であるマシュー・カチャックが、相手選手からハードチェックを受け、試合途中にドレッシングルームへ下がる場面も見られるなど、試合は劣勢のまま、試合は終盤へ。残り時間3分を切り、フロリダはゴーリーを上げての6人攻撃を仕掛けます。この場面で、ドレッシングルームから戻ってきていたカチャックが同点ゴール!そして、オーバータイム4分過ぎに、カーター・ヴェルヘーゲがゴールを決め、チーム創設初めてのスタンレーカップ・ファイナルでの勝利を収めました。

フロリダの勝利が決定した直後、氷上にはたくさんのネズミが投げ込まれました!

※参考記事:【NHL】氷上が帽子ではなくネズミでいっぱい!その理由は??

フロリダは、今季のプレイオフで、7試合目のオーバータイムとなりましたが、7戦全勝!昨季のプレーオフから通算すると、オーバータイムで10連勝中!これは、NHL史上2番目に長い連勝となっています!

カチャックはプレイオフで11ゴールを決めていますが、このうち7ゴールは第3ピリオド以降に決めたもの。また、オーバータイムで決勝ゴールを決めたフェルハーゲは、ファーストラウンドのボストン・ブルーインズとの第7戦でも、オーバータイムで決勝ゴールを決めており、この二人のような勝負強いプレーが、オーバータイムでの勝利の原動力となっています。

また、第2戦でノックアウトされたゴーリーのセルゲイ・ボブロフスキーが、この日は汚名返上とばかりに、25セーブの活躍。

「信じられないほど素晴らしかった。彼が勝利のチャンスを与えてくれた」と、チームキャプテンのアレクサンダー・バーコフが語っていたように、ベガスの決定的な得点チャンスを好セーブで防ぐシーンが数多く見られました。

好セーブを見せたセルゲイ・ボブロフスキー(写真:NHL.com)
好セーブを見せたセルゲイ・ボブロフスキー(写真:NHL.com)

フロリダが勝利を収めたことにより、対戦成績は1勝2敗になりました。

過去に、スタンレーカップ・ファイナル第3戦を終えて対戦成績が1勝2敗だったチームは、延べ55チーム。そのうち、スタンレーカップを獲得したのは、11チームしかありません。しかし、イースタン・カンファレンスの第8シードでプレイオフをスタートし、ファーストラウンドでボストン・ブルーインズ相手に、1勝3敗から3連勝し、ここまで勝ち上がってきたフロリダにとっては、数字ほど低い確率ではないのかもしれません。

ベガスが王手をかけるか?

はたまた、フロリダが対戦成績を五分とするか?

第3戦は、10日(現地時間)に同じフロリダで行われます。

フリーランススポーツアナウンサー、ライター、放送作家

アイスホッケーをメインに、野球、バスケットボールなど、国内外のスポーツ20競技以上の実況を、20年以上にわたって務めるフリーランスアナウンサー。なかでもアイスホッケーやパラアイスホッケー(アイススレッジホッケー)では、公式大会のオフィシャルアナウンサーも担当。また、NHL全チームのホームゲームに足を運んで、取材をした経歴を誇る。ライターとしても、1998年から日本リーグ、アジアリーグの公式プログラムに寄稿するなど、アイスホッケーの魅力を伝え続ける。人呼んで、氷上の格闘技の「語りべ」 

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