鳴尾浜の新人合同自主トレ開始!
9日、阪神鳴尾浜球場で新人合同自主トレがスタートしました。合わせて、4年目までの若トラや育成選手たちの強化練習も始まっています。ファンの皆さんもスタンドから、ことし初の小虎チェックをされたようですね。私は別の仕事で大阪市内にいたのですが、わりと暖かかった午前中から一転、お昼すぎの雨のあと急激に気温が下がりました。どんどん強くなる風の音がまた寒さをあおります。10日はさらに厳しい冷え込みだとか。見学予定の方はご注意ください。
岩貞は能見に似ている
新人選手の練習は、グラウンド状態が悪かったせいかペッパーはなかったものの、他は予定通り行われたそうです。なお入寮後に右ひざの違和感を訴えていた山本翔也投手(ドラフト5巡目)は、挨拶のみで屋内へ入りました。杉本トレーナーによれば「きょうもひざを押さえて気にしているので、無理させないように。走っていないだけで、中ではしっかり動けていますから。バイクとかウエートとか。確認してやっていきます」とのこと。大事でなく何よりです。本人は一緒にスタートしたかったでしょうけど、キャンプまでに合流できるよう、ここは我慢ですね。
では、視察した和田監督の話からご紹介します。「体も動いているし、何人かポッチャリはいたけど動けている。岩貞はキャッチボールを見ていて、遠くからのシルエットが能見に似ているなという印象を受けた。特にフィニッシュが。キャンプも能見の近くで見せた方がいいので、3週間でどうなるかはわからないけど、現時点では沖縄に連れていきたい。梅野も見たいうちの1人。あれはポッチャリというか、鍛えた体。ことしの新人は大型で、縦に長いか横に…。体格的に恵まれた選手が多い。ここ何日かで見極めながら、キャンプの人選を考えたい。今は順序を踏んで体を作ってという時期。焦らないで、ただ個性だけは大事にしろと話した」
藤浪に敬語を使ってしまった…
ドラフト1位の岩貞祐太投手は、初日を終えて「少し軽めのメニューでしたが、集中できていたのもあって周りは気にせずやれました」という感想。和田監督の言葉を受け「能見さんは形だけじゃなく実力も似てくるように頑張りたい。フォームは大学の時、調子崩した時にお手本にさせてもらって、全体的というよりポイントポイントをまねているうちに似てきたと思います。自分が伸びていくためにとても大きなキーになるので、少しでも一緒にいて盗めるよう沖縄キャンプに行きたいです。練習メニューとか細かいところの意識などを聞いてみたい」と言います。
藤浪投手とは「しゃべりました。入ったのは先だけど年は下なので敬語を使われて、自分も敬語を使ってしまった」そうです。そして「ライバルというより、自分はまだやっていないし先輩になるので、わからないところを教えてもらいたい」とのこと。「こっちでやる1ヶ月間は、投球より動ける体をアピールしたい。冬のキャッチボールはリリースや体の開き、そういうところを意識して雑にならないようにしています。ピッチングは未定です」
元気と声は誰にも負けないように!
唯一の高校生であるドラフト2位・横田慎太郎選手は「初日だったので緊張はしました。慣れるのに精一杯ですが、自分のやることはしっかりできたので、いい一日でした。走り込みやウェイトなどです。年末もずっと体を動かしていたので、きついということはなかった。投げたり打ったりもそうだけど、走りにも自信を持っているので、そこもアピールしたい。大学生や社会人はパワーが違う。バッティングで打球の速さが違うと思いました」と話しています。
先輩について「きのう寮で挨拶に行ったくらいですが、北條さんには色々とこれからもいっぱい教わろうと思います。藤浪さんは謙虚な方だなと思いました。オーラが違いました。ウェイトとか体の強さとか聞いてみたいです」と初々しいコメント。「高校と違っていろんな方が見に来ているから、しっかりアピールしないと。私生活も野球以外の寮生活も一流選手は違うと聞いたので、自分もやっていきたい。一番年下だから元気とか声とか、みなさんに負けないように出していこうと思っています」と意気込みを語りました。
先輩ピッチャーとも早くコミュニケーションを
最後にドラフト4位の梅野隆太郎選手です。まず初日の感想。「緊張はそんなになかった。グラウンド内では動きを確認しながら思った以上に体が動いたので、いい状態かなと。気持ちもリラックスして、いい一日だったと思います。走ることに関して、オフシーズンは筋トレばかりで不安だったけど、それなりに動けてよかった。この自主トレでは、まずしっかり体づくり。少しずつペースを上げ、キャンプまでに100パーセントへ持っていけるように」
新しいチームメートの話で「先輩はまだ顔と名前が一致しないですね。藤浪?大きいので迫力はありました。プレーで魅せるというアピールもあるけど、コミュニケーションもある。藤浪だけでなく年上のピッチャーともコミュニケーションをとって、なるべく早く情報を得て、キャッチャーとしてできることをやっていきたいです。2年前、日米大学野球でご一緒させてもらった先輩の緒方さんがいらっしゃるので、そのつながりを大事にしたい」とのことでした。「まず(沖縄という)スタートラインに立てれば」という抱負です。
人数の制限もあって全員が沖縄キャンプに行くことはできませんが、やはり最初の目標はそこでしょうね。合同自主トレは3週間、キャンプの振り分けが決まるまでが2週間。それぞれにアピールの毎日です。何よりもまずケガなく過ごせることを祈ります。