仙台で最も早く桜満開 早いのも遅いのも 全部冬のせいだ
きょう3日(金)、仙台管区気象台から桜の満開が発表されました。
今年は、3月28日(土)に過去最も早い開花の記録を更新、きょうの満開も2002年と並んで過去最も早い記録です。
これはひとえに暖冬が要因ですが、宮城より暖かい地域にありながら未だ満開が発表されていない所もます。
満開前線 異状アリ
きょう3日までに満開の発表された地域を地図で表すと図のようになります。
おととい福島で、きょう仙台で満開が発表され、東北でも平年より早く桜の季節が到来しています。
ところが東北より暖かいはずの東海から西の地域で未だに満開が発表されていない所もあります。温暖な気候の静岡でもまだ満開は発表されていません。静岡より先に仙台で桜が満開になったのは観測史上初めての珍事です。
これは今年の大暖冬が原因だと思われます。
ソメイヨシノの花芽は、秋になると休眠状態に入り、冬にある程度の寒さに晒されることでその眠りから覚めます。目覚めならぬ“芽覚め”と言った状態でしょうか。冬の寒さで芽覚めたのち、気温が上がっていくにつれてつぼみが生長していき、春に開花となります。
ところが今年の大暖冬によって、元々温暖な地域ではこの芽覚めが足りず、生長が遅れているものと思われます。寝起きの悪い人間が朝の支度に手間取るのと同じように、なかなか生長せず満開にいたっていない状況なのでしょう。
宮城は、暖冬とは言えソメイヨシノにとっては十分寒く、その後は生長するには十分暖かかったため記録的に早い開花・満開となりました。
つまり、開花や満開が早いのも遅いのも、いずれも暖冬が原因ということになります。
今シーズンほどの暖冬はそうあるものではないと思いますが、今後地球温暖化がさらに進んでいけば「桜前線が北上し…」というフレーズに代わって「桜前線が南下し…」というフレーズが使われることも増えてくるのかもしれません。