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真面目な性格の人は注意!笑顔うつの症状チェックと原因、対策について詳しく解説

精神科医しょう精神科医/メンタルドクター

こんにちは、精神科医しょうです。

「心の中ではつらいのに何でもないように振る舞ってしまう」「大きな悩みを抱えていても誰にも相談できない」という人は、笑顔うつを発症する可能性があります。

笑顔うつとは正式病名ではありませんが、内面ではうつ病のような症状を抱えているのに人前では明るく振る舞おうとしてしまう状態のことを指します。

笑顔うつを放置していると症状が進行し、重度のうつ病やほかの精神疾患を発症してしまう恐れがあるため注意が必要です。

笑顔うつはどのような性格の人に多いのか、気になる人もいるのではないでしょうか。

今回の記事では笑顔うつの症状チェック、笑顔うつになりやすい性格、笑顔うつの原因や対策について紹介します。

笑顔うつの症状チェック

笑顔うつは、心を病んでいるのに人前では明るく振る舞ってしまう、一人になると無気力な状態になるなどの症状があります。

下記で笑顔うつの主な症状について紹介します。

当てはまるものがあるかチェックしてみましょう。

・気分が落ち込んでいても、人前ではいつも通り振る舞うことができる
・誰かと話しているときは笑顔でも、一人になると途端に気分が落ち込む
・抑うつ状態、無気力な状態が続いている
・一人になると身の回りのことが何もできなくなる
・好きなことや趣味に対して意欲が低下している、関心が持てなくなる
・仕事のときは動けるが、一人になると体がずっしり重くなったように感じる
・休みの日に無気力で起きることができず、長時間ぼんやりしてしまう

このような症状が複数当てはまり、それが長期間に渡って続いている場合、笑顔うつを発症している可能性があります。

しかし、上記の項目に当てはまっていても、笑顔うつではなく自律神経失調症や不安障害などほかの病気を発症している可能性もあるので、詳しく知りたい場合は精神科や心療内科などで検査してもらいましょう。

笑顔うつになりやすい性格

笑顔うつになりやすい人の性格には、悩みやトラブルを一人で抱え込んでしまう、周囲に助けを求めることができない、責任感の強い性格などが挙げられます。

笑顔うつになりやすい性格について、いくつか紹介します。

・悩みやトラブルを誰にも相談せず一人で抱え込む
・責任感が強く、何でも一人で背負おうとする
・周囲に助けを求めることが苦手
・どのような頼み事でも断らずについ引き受けてしまう
・無理をして他人の用事を優先してしまう
・飲み会や集会など断るのが苦手で参加してしまう
・自分の心に余裕がなくても他人の愚痴や悩みなど聞いてしまう

笑顔うつは、自分一人で何でも解決しようとしたり、他人に気をつかいすぎて自分の感情を隠したりするような性格の人がなりやすいと言われています。

性格を変えることは難しいため、このような無理をしている状態が続くと、やがて笑顔うつの症状を引き起こしてしまいます。

笑顔うつを発症する原因

笑顔うつは本人の性格的な問題や環境の問題、ストレスをうまく解消できず溜め込んでしまうなど、複数の要因が絡み合って発症すると考えられています。

「弱みを見せることができない」「自分の本心を見せられる人がいない」など、人前では本当の自分を見せることができず取り繕ってしまう人は、実はとてもエネルギーを消耗しています。

自分の感情を無視して他人を優先したり、本当はつらいのに何でもないように振る舞うことで少しずつストレスが蓄積されていき、気づいたときには笑顔うつの症状を発症してしまうのです。

本人は無理をしているという自覚がなく周囲の人にも気づかれないことが多いため、症状が進行してしまい、重度のうつ病を発症する恐れもあります。

笑顔うつにならないための対策

自分の心身の状態に目を向ける

笑顔うつは、「内面を隠して人前で普通に振る舞う」ことが特徴なので、気づかないうちに症状を発症していることがとても多いです。

周囲の人からもいつも明るくて悩みがなさそうと思われてしまい、症状が出ていても気づかれない可能性が高いです。

そのため、定期的に自分自身の心身の状態に目を向けることがとても重要になります。

上記で紹介した笑顔うつの症状チェックリストに該当しているものはないか、一人になったときに無気力な状態が続いていないか、抑うつ状態になることが多いかどうか、一つ一つ自分の心身の状態をチェックする習慣をつけましょう。

規則正しい生活習慣を意識する

生活習慣とうつ病は、密接な関係があると言われています。

特に不眠や寝不足、昼夜逆転が続いている人は、うつ病を発症するリスクが高いと言われているので注意しましょう。

また、インスタント食品や外食ばかりで食事の内容が偏っている人、ストレスが溜まると飲酒や喫煙が多くなる人も注意が必要です。

栄養バランスの偏りや過度な飲酒、喫煙、睡眠不足などが続くと思考がぼんやりしてきたり、イライラや焦燥感などのマイナスな感情を引き起こしてしまう原因になってしまいます。

心のバランスが乱れると笑顔うつを発症するリスクも高まる可能性があるため、普段から規則正しい生活習慣を意識することが大切です。

まとめ

今回は笑顔うつになりやすい性格、笑顔うつを発症する原因、笑顔うつにならないための対策について紹介しました。

笑顔うつの人は、つらい感情を人に見せないように無理をして過ごしているため、症状が悪化すると重いうつ病やほかの精神疾患を引き起こしてしまう恐れがあります。

早期の段階で治療することができれば、症状の進行を抑えて普通に生活できるようになる可能性が高くなるため、「笑顔うつかも?」と思ったときはなるべく早めに精神科を受診するようにしてください。

私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。

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精神科医/メンタルドクター

HSP気質とメンタルヘルスについて発信している精神科医。精神科外来で診療を行い大学で研究も行っている。instagramのフォロワー7万人以上。著書:頑張り屋さんのための心が晴れる本(KADOKAWA)、新刊:精神科医が教える笑顔うつから抜け出す方法(2023年8月16日発売)。私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。あなたはこんな悩みをお持ちではありませんか?「他人の顔色ばかりみてクタクタ」「自分の意思で生きられない」「いつも後悔ばかりでグルグル一人反省会」こんな他人軸の悩みでクタクタなあなたは、上記の私の名前をクリックして公式ブログから自分軸を目指しましょう♪

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