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本当は怖い不安症になりやすい性格とは?対処法についても紹介

精神科医しょう精神科医/メンタルドクター

こんにちは、精神科医しょうです。

「人前に出ると緊張して汗が止まらない」「突然理由もなく心臓がドキドキしてパニックになる」「不安や心配事が頭から離れない」というようなことに悩んでいませんか?

上記のような状態が続いて、社会生活に支障が出ている場合、それは『不安症』が原因かもしれません。

不安症は、神経質な人や心配性な人、敏感な人がなりやすいとは言われてはいますが、性格と関係なく脳内の神経伝達物質の乱れから様々な症状が出ることもあります。

今回は、不安症とHSPの関係や不安症になりやすい性格傾向、不安になりすぎないための対処法について紹介します!

HSPが不安症になりやすい理由

不安症を発症する原因は判明していませんが、環境的なストレスや遺伝的な要因、ストレス耐性の有無などが複雑に絡み合い、発症すると考えられています。

一方、HSPは外部からの刺激に敏感な気質を持っています。

音や光、においだけでなく、他人の視線や顔色などにも過敏に反応を示してしまうため、ストレスが溜まりやすいと言われています。

そのため、他の人が気にしないような物事にも過敏に反応して疲れてしまったり、不安になってしまうことがあります。

またHSPは、些細なことにも敏感なため恐怖を感じやすい傾向があります。

強いストレスや恐怖によって不安が高まった状態が続くと、動悸やめまい、パニックなどを引き起こし、やがて不安症を発症する可能性があるので注意が必要です。

不安症になりやすい人の性格傾向

一人で悩みを抱え込んでしまう

誰にも相談せずに一人で悩みを抱え込んでしまう人は、頭の中で同じ問題をぐるぐると考えてしまいがちです。

問題に対する答えがなかなか出ないため長期間悩んでしまい、ネガティブになりやすい傾向があります。

他の人に相談することが苦手だったり、そもそもコミュニケーションが得意ではない場合、「自分一人で解決しよう」と考え込んで、時間や精神を消耗してしまうこともあるのではないでしょうか。

そのような性格傾向の人は、不安症になりやすい可能性があるので注意が必要でしょう。

ネガティブ思考が強い

悲観的でネガティブ思考の人は、他の人よりも不安の感情が強い傾向があります。

成功するイメージが持ちにくく、「失敗したらどうしよう」などといったネガティブな思考に支配されて、余計ミスしやすくなり悪循環になってしまいます。

感情が不安定になりやすく、悪い想像をして落ち込んでしまうこともあります。

このようにネガティブ思考や悲観的な性格の人は、不安症を発症しやすい可能性が高いです。

感受性が豊かで敏感な気質の人

感受性が豊かで敏感な気質を持っている人は、さまざまな物事に対して過敏に反応してしまいます。

HSPと呼ばれる人たちはこのような性格の傾向があるため疲れやすく、ストレスを溜め込んでしまうのも特徴です。

また、感受性が豊かで想像力が高い人は、これから起こることに対してのリスクや悪い想像などいろいろな考えを張り巡らせてしまうので、他の人よりも不安を感じやすい傾向があります。

心配性な人

心配性な人は、「悪いことが起きたらどうしよう」「失敗したらどうしよう」「人前で恥をかくかもしれない」という恐怖や不安を感じやすい傾向があります。

物事を進めるのにも些細なことで悩んだり慎重になったりするので、緊張や疲れが続きやすく、ストレスに繋がることもあります。

また、心配性な人は安心するためにネットなどで情報を収集しますが、混乱して頭がいっぱいになってしまい、かえって疲れてしまうことも少なくありません。

不安になりすぎないための対処法

悩みや心配事を紙に書き出す

ネガティブな思考になりやすい人や頭の中でぐるぐる考え込んでしまう人は、悩みや心配事を紙に書き出して視覚化するのがおすすめです。

何に対して恐れを感じるのか、どんな出来事に対して不安を抱えているのか、紙に書いて自分の思考パターンを探ることが大切です。

頭の中だけで考えていると、自分でもどうしたいのか混乱してしまう人も多いかと思います。

自分の考えや悩みを紙に書いて整理することで、解決の糸口が見つかる可能性があります。

物事を肯定的に捉える練習をする

ネガティブな思考に陥りがちの人は、物事を肯定的に捉える練習をすると良いでしょう。

あらゆる物事に対してポジティブな見方をしたり、新しい価値観を持つことは自己肯定感を上げることにも繋がります。

たとえば、「自分は何もできない」「自分には無理だ」という考えが強いのであれば、「◯◯をするのは難しいけれど、△△ならできる」と別の視点から自分ができそうなものを探してみましょう。

また、他人から肯定的な言葉をかけてもらった時には、その言葉を記録しておくと良いでしょう。

「他人からは自分のこんなところが良く見えているんだ」というのがわかると自信に繋がり、だんだん思考もポジティブなものへと変化していくはずです。

考えることを一旦やめて趣味に集中してみる

不安やネガティブ思考になりやすい時は考えることを一旦やめて、趣味や他のことに意識を向けるようにしましょう。

考え続けていても堂々巡りでなかなか答えがでない時は、一度頭を切り替えてその問題から離れることが大切です。

外を散歩したり、好きな音楽を聴いたりするなど、気を紛らわせてくれるような趣味を見つけてみましょう。

まとめ

不安症になりやすい人はストレスや環境の他、もともとの性格が原因となっている場合があります。

不安になりすぎてつい悪い方向に考え込んでしまう人や、ネガティブな想像を自分では止められない人は、不安症を発症する可能性が高いので気をつけましょう。

日常生活や仕事に影響が出るほどの不安や恐怖がある場合は、無理をせずに早めに精神科や心療内科を受診するようにしてください。

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精神科医/メンタルドクター

HSP気質とメンタルヘルスについて発信している精神科医。精神科外来で診療を行い大学で研究も行っている。instagramのフォロワー7万人以上。著書:頑張り屋さんのための心が晴れる本(KADOKAWA)、新刊:精神科医が教える笑顔うつから抜け出す方法(2023年8月16日発売)。私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。あなたはこんな悩みをお持ちではありませんか?「他人の顔色ばかりみてクタクタ」「自分の意思で生きられない」「いつも後悔ばかりでグルグル一人反省会」こんな他人軸の悩みでクタクタなあなたは、上記の私の名前をクリックして公式ブログから自分軸を目指しましょう♪

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