日本代表ジェイミー・ジョセフヘッドコーチ、トップリーグ選抜外国人勢の意味語る【ラグビー旬な一問一答】
ラグビー日本代表のジェイミー・ジョセフヘッドコーチは、2月18日、トップリーグ選抜を率いてサンウルブズ(国際リーグのスーパーラグビーに日本から参戦)とぶつかる。
2019年のワールドカップ日本大会に向けてナショナルチームを強化するジョセフヘッドコーチは、フィロ・ティアティアヘッドコーチの率いるサンウルブズを強化の軸に据える。
福岡・ミクニワールドスタジアム北九州のこけら落としとしておこなわれる、国内最高峰トップリーグのチャリティーマッチでも、トップリーグ選抜にサンウルブズの控え選手を招集。多くの出場時間を与えるつもりだ。
試合会場での前日練習があった18日、ジョセフヘッドコーチが取材に応じた。トップリーグ選抜のメンバー選考などについて語った。特に、海外勢のチョイスについては中長期的なプランも匂わせた。
以下、一問一答の一部(編集箇所あり)。
――トップリーグ選抜のメンバー選考について。
「数名と議論したうえで決めました。トップリーグでの怪我で参加できない選手もいましたが、素晴らしいチームができた。各選手、シーズンを通していいパフォーマンスをしてくれています。サンウルブズに対し、アタッキングマインドセットで思い切り攻め続ける。アウトサイドバックスにはいいランナーも揃っているので、皆が盛り上がるような試合をします」
――代表選手の選考といった位置付けもありますか。
「いまは60名くらいのスコッド(指揮官の考える2019年の代表候補か)がいて、そのうち50名がサンウルブズにいる。トップリーグ選抜の選手も加わるなか、この1戦で力量を見ていきたいと思います」
――サンウルブズと日本代表の連関性について。
「11月の日本代表ツアーにティアティアにも来てもらって、考え方を共有しました。ワールドカップでの勝機を作るために、全体的に選手をどう育てていくか…。サンウルブズが強化の支柱となるので、幅広く選手を入れました」
――サンウルブズからは9選手がトップリーグ選抜へ加わっています。
「サンウルブズ側は、ティアティアがメンバーを決めた。初戦(スーパーラグビーの開幕節)を見据えたセレクションだと思います。こちらへ来たメンバーは、サンウルブズにいたら5~10分しか出場時間がなかったかもしれない選手。彼らにたくさんのプレータイムを与える、ということです」
――元スーパーラグビーのトライ王であるアンドレ・テイラー選手、サニックスで活躍したジェイミー・ジェリー・タウランギ選手ら、有力な外国人バックスもいます。選出の経緯は。
「勝つために、です。サンウルブズの選手に真っ向勝負できる選手として呼びました。彼らも将来、日本代表入りを考えていたりもする。そのスタート、という意味もあります」
ラグビー界において、代表資格の取得条件は原則的に「他国代表(もしくはそれに準ずるチーム)国内居住3年以上」である。サンウルブズに所属する外国籍保持者の多くもその条件を満たす、もしくは満たしそうな選手。2019年、ジョセフがいかにして勝とうと考えているか。その一端も覗く。
明日のゲームは、ゲストプレーヤーを交えたサンウルブズのクラブ内マッチの様相を呈す。ジョセフヘッドコーチは、国内トップリーグの華試合という装置も代表強化にフル活用する。